放送時間〔2:45~3:15:テレビ朝日〕
10.8両国国技館大会から、棚橋vs鈴木みのるのIWGP王座戦を放送。
世界一性格の悪い男・鈴木みのるによる「プロレスごっこ」発言のオトシマエを付ける意味合いもあるビッグマッチです。
”良かった頃を知ってる側”の鈴木みのるが仕掛けた言葉の爆弾。
これに対し「受け身とれんの?」的にクールに熱くリプライした”暗黒時代のエース”棚橋。
そしてこれを受けたファンが「じゃあ、結局プロレスって何なの?」と賛否両論、侃々諤々の議論を交わすという、90年代活字プロレスの直撃を受けた私にとっては何とも嬉しくなる前哨戦がこのタイトル戦では繰り広げられました。
あの頃と違うのは、侃々諤々がネット上で高速に展開されるという所でしょうか。
結果は棚橋が鈴木みのるを撃破して防衛。
決戦前のイデオロギー闘争は「見えない共通の敵」への宣戦布告だったというニュアンスを残し、ひとまず終了となりました。
ではその見えない敵は誰なのか?
自力で食えなくなったレジェンド系、総合系など、業界がオイシイ状態になった途端に擦り寄ってくる魑魅魍魎は数知れずでしょう。
こんな時こそ新日伝統の荒技「引き摺り出して潰す(興行的にも)」を久々に見たいもの。今のメンツなら結構イケるんじゃないかと思います。
なお、恒例の次期チャレンジャー所信表明を担当したのは、これマジ・高橋裕二郎でした。
何とこのR指定野郎、棚橋の”例の事件”を蒸し返すという猛爆をブチ上げ全国プロレスファンの度肝を抜きます。
ガチ論争からハレンチ系アホバカ論争へのシフトは、ある意味チャラ男・棚橋が持つフレキシビリティの賜物。これこそ「見えない敵」への宣戦布告第2弾なのかも知れません。