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2012/12/15

WWEスマックダウン #693

録画した日〔2012/12/10:JSPORTS2〕

前回RAWに引き続いてのルイジアナ大会。
最近パッとしなかった知の救世主・ダミアンサンドゥが、起死回生の新機軸をブチ上げました。
ダミアンサンドゥ曰く「これからは大衆ではなく個人を救済する」。
会場の愚民の中から1人ピックアップして、自らの弟子として救済をしていくというプチ宗旨変更です。
もちろん高慢極まりない芸風はそのままで…。
さっそくリングに招聘されたのは、敬虔さとは如何にも程遠い「プヲタ」系男子。ダミアンサンドゥはこの男子に3つの入門クイズを課しました。
 Q1.三輪車の車輪の数は?(即答)
 Q2.大統領選は何年に一度?(即答)
 Q3.木星の衛星エウロバの軌道速度は?(解答不能)
全世界的に予想どおりの、アゲて落とす伝統的な素人イジリ。
結局1回目の弟子募集は採用者なし。来週からの啓蒙活動に期待がかかります。

メジャー昇格同期のライバックは「Feed Me More」の一吠えでまさかのトップポジションに定着中。
いつの間にか差が付いてしまいましたが、ポテンシャル(悪く言えば使い勝手)はダミアンサンドゥの方が上だと思います。
取り敢えずICだかUSだかのベルト戦線に絡んでくれるといいのですが。

<メモ>
  • ジョンシナ、2週連続でスマックダウンへ出張
  • ケイン&ブライアン、新ヒール軍・シールドのお陰で和解&「Yes」復活
  • スレーター&マハル&マッキンタイアの3バカエアギター軍久々登場

121212 The Concert For Sandy Relief~「サンディ」復興支援コンサート

放送時間〔0:00~4:30:ナショナルジオグラフィック〕

10月に米東海岸に上陸したハリケーン「サンディ」被災地救済として開催されたチャリティーライブ。
会場はエンターテイメントの殿堂・NYマディソンスクエアガーデンです。
偉人・ポールマッカートニーを筆頭にストーンズ、クラプトン、ザ・フー、ブルーススプリングスティーン等々、レジェンド系を中心とした最強メンバーが集結したこの興行。
今回”ナショジオ”でのONAIRは4時間半ですが、実際は6時間超のロングランライブだったようです。
我らが老雄・ストーンズはその中盤5番手で登場。セットリストは下記2曲でした。
  1. You Got Me Rocking
  2. Jumpin' Jack Flash
ハリケーン救済で「I was born in a cross-fire hurricane=オイラはハリケーン十字砲火のド真ん中でオギャーと産まれた」と唄うのは不謹慎だろうとも思うのですが、ニューヨークっ子は細かい事は気にしないのでしょう。
ポール師匠はもちろんトリで登場。
Nirvana残党との競演が大会前の話題になっていましたが、本チャンでは1曲だけのセッションでした。
ビートルズ、ウイングス、ソロと万遍ないポール師匠のセットリストは以下のとおり。
  1. Helter Skelter
  2. Let Me Roll It
  3. Nineteen Hundred And Eighty-Five
  4. My Valentine(この間リリースしたソロ曲)
  5. Blackbird
  6. Cut Me Some Slack (Nirvana残党とセッション。このライブ用に作った曲?)
  7. I've Got A Feeling
  8. Live And Let Die
ハリケーン救済で「Live And Let Die=死ぬのは奴らだ」はあまりにも不謹慎だろうとも思いましたが、これはあくまでも邦題。本当は別のニュアンスなのだと信じたいところです。
空前の超豪華オールスター大会。オープニングは?トリは?ストーンズは?、予測不能なセットリストも楽しみの一つです。
私はサッカーのビッグマッチ仕様で12日以降の現地情報をシャットアウトして観戦しました。
ちなみにオープニングは、最強愛国者・ブルーススプリングスティーン。全米のみならず全世界納得のキックオフです。
そして最大の楽しみは大トリエンディング。
ポール、ストーンズ、ザフ-、クラプトンの最強英国勢とスプリングスティーン、ビリージョエルらの米国軍団がステージに集結する阿鼻叫喚を期待していたのですが…。
大トリを飾ったのはアリシアキーズによる「Empire State Of Mind(Part II) 」。ステージではポールと地元の英雄(消防士・警察官たち)が、このNY賛歌を大合唱です。
コンセプトはあくまでも被災地救済。エンタメ精神を満載しつつ全世界にクールなメッセージを伝えるこれぞUSA、素晴らしいエンディングでした。
さっそくライブアルバムも発売されるというこのイベント。私としてはバックステージ映像を是非ともリリースして欲しいです。
ポールvsミック、ストーンズvsザ・フー、クラプトンvsピートetc…、錚々たるレジェンド勢の邂逅はあったのか?あったとしたらどんなマッチアップだったのか?、ライブの凄さはもちろんの事、何とも幻想が膨らむビッグイベントでした。

プロレスの星 アステカイザー #16「兄弟仁義だ!アステカイザー」

録画した日〔2012/11/27:チャンネルNECO〕

川崎・向ヶ丘遊園で開催されている「毎朝スポーツ主催・アステカイザーショー」。
アステカイザー本人・鷹羽俊と東都プロ練習生ゴロー、速水家姉弟の4人が楽しく見物にやって来ました。
練習生ゴローは「ダイナマイト・ゴロー」を名乗ってショーの番外編チャレンジマッチコーナーに勇躍参戦。
しかしこのボンクラチビ野郎は、劇団員の猛攻にリックフレアーばりの命乞いを披露するなど昭和の茶の間におけるプロレス最強幻想に水を差す屈辱的ムーブに終始。どうやらこのシーン、全面協力・新日本プロレスの検閲はなかったようです。
なぜかこのチャレンジマッチは劇団員の弟と速水博士ご子息・太助君の代理因縁抗争に発展。血気盛んなチビッ子2人によるステージ最前列での場外戦争が勃発します。
場外にシュートの気配を感じた劇団員とゴローは試合を中断。仲裁に必死の劇団員は躊躇なしにタオル巻き素顔を披露して超満員札止めのチビッコ達の幻想をブチ壊します。
ちなみにこのヒーローショー企画原案は、毎朝スポーツのインチキ記者・大泉滉。
前回#15の合同リーグ戦構想など、見掛けによらずアグレッシブなプロレス脳を持った仕掛け人のようです。
東スポ記者から新日社長にまで立身出世したゴマ塩・WJ永島氏のプロトタイプといった所でしょうか。

チビッ子同士の諍い事こあそあれ、ヒール軍の入り込む余地などないと思われた遊園地のヒーローショー。
しかし、サタンデモンが毎朝スポーツの煽り宣伝記事をキャッチ、「一世一代の大芝居」として平和な花と緑の遊園地・向ヶ丘遊園ジャックを企てます。
例によって新聞報道をフル活用しアステカイザーをマークするサタンデモン。21世紀の今ならキュレーションの第一人者になっていたかもしれません。
ただ、今回の向ヶ丘遊園は「誤爆」とも言える別件なのですが…。
そんなサタンデモンは得意の魔術で全劇団員をヒール洗脳。
操り人形と化した劇団員はチャレンジマッチ再挑戦のゴローを公開虐殺します。
更に劇団員は超獣ブルーザーブロディの様に立錐の余地もない客席を暴走徘徊、ショーを楽しみに来たチビッコ達を恐怖のどん底に陥れました。
もちろん最後はホンモノのアステカイザーが向ヶ丘遊園に降臨します。
相変わらずアニメ化されるフィニッシュムーブでは、ちょっと趣向をこらしてジェットコースターでのデスマッチを展開。
パッと見で縄跳びにしか見えない作画を技術不足と断罪するかアバンギャルドと解釈するかは、プロレスファンにとっての一つの踏み絵なのかもしれません。

アホバカここに極まれりというトンデモストーリーとなった今回ですが、今はなき向ヶ丘遊園で遊んだ事のある昭和のチビッ子連中からすれば掛け値なしの「神回」だったはず。正門や観覧車、お花畑などなど当時の風景ショットが連発しました。
小田急沿線のチビッ子の聖地とプロレスの星による全面タイアップ。行った事のない私も何だか懐かしい気分になりました。

2012/12/13

WWEロウ #1018

録画した日〔2012/12/6:JSPORTS2〕

サバイバーシリーズ、前回RAWと2回続けて育成番組・NXTの若手3人にテーブル葬を食らったライバック。
全部CMパンクの差し金と断定して、次回PPVでのTLC戦をブチ上げます。
熟女・ヴィッキーを半ば恫喝してリマッチ権を手に入れたライバックは、5人のセキュリティに囲まれる超大物扱い。
もちろんツマミ出される訳もなく、1人虐殺、残りは一睨みで退散させ「Feed Me More」連呼の猛デモを敢行しました。
一方「実行犯」の若手3人は、インタビューに応じるなど徐々にその素性を現していきます。
「ご機嫌取り連中は許さない」「CMパンクとは関係ない」「俺らは正義の盾”シールド”だ」てな具合にふてぶてしく豪語。とはいうもののエンディングではCMパンクに加担。
謎掛けを残して次回へネタを繋ぎました。
業界に楔を打つ反逆若手集団というデジャヴ×3ぐらいの定番フォーマット。「無かった事に」も想定しつつ生温かく見守るしかありません。

<メモ>
  • ジョンシナとAJがまたもや超濃厚R指定キス敢行
  • デルリオ、キツイ顔のディーバ・ローサとアヤシげな雰囲気に

2012/12/12

WWEスマックダウン #692

録画した日〔2012/12/3:JSPORTS2〕

PPV明けのミシガン大会。
スマックダウン勢のPPV振り返りの前に、前回RAWでAJリーとR指定濃厚キスをブチかましたジョンシナが登場しました。
ミズの持ち場「MIZ TV」のゲストとして招かれたジョンシナは、AJとの事や左足の怪我の事などを王道ベビーフェイスらしく明朗かつポジティブに回答。
当然のごとく横槍に入った熟女・ヴィッキー&ドルフジグラーを、放送コードスレスレのお下劣スラングで返り討ちにします。
特筆すべき(?)はホスト役のミズ。
パイパー、ジェリコ、エッジら超大物が通った道「番組内トークショー」を任されては見たものの、毎度毎度見事な空気っぷりを炸裂させます。
今回も気が付いたらシナvsヴィッキー毒舌合戦の見学者的立ち位置に…。
レッスルマニアメイン戦のリングに立った男、このままレベルの高い便利屋で終わらせるのは勿体ない気がします。

<メモ>
  • 反米US王者・セザーロ、トゥルースにピンフォール負け
  • まだまだ続くビッグショーvsシェイマス、次回PPVで「イス戦」対決

2012/12/11

世界の料理ショー #26「ローストビーフ ニューオリンズ風」

放送時間〔8:00~8:25:テレビ東京〕

オープニングの大ボラトークで「今日の料理はネ、ドバーンとダイナミックでゴージャスなのよ♪」と豪語するグラハム・カー。
その大風呂敷に違わぬ2.3kgの超巨大牛モモ肉を駆使して、フレンチローストビーフ作りに挑戦します。
「スティーブの靴下のほうが強烈」と猛臭ニンニクを擦り込んだ巨大モモ肉塊を、玉葱やパセリ、赤ワインをブッ込んだボウルに漬け込むカー。
基本に忠実な下ごしらえ。世界最強クラスのC調料理人としては何とも地味な作業です。
漬け込んだボウルはキッチンスタジオの隅っこで丸1日寝かせる事に。時をかけるカーは手慣れた演出で客席の笑い屋連中と「1日後」へショートカットします。
まあここまでは世界の料理ショーの常套戦術。
しかし今回、カーはこのショートカットをあと2回繰り返すハメに陥ってしまいました。
ショートカットを計3回。つまり3日間も巨大モモ肉塊を寝かせる壮大なスケールのローストビーフ芸。
「ファスト」がもて囃される現代社会への40年越しのアンチテーゼなのか?、いずれにせよ昭和の茶の間、平成の食卓では再現不可能なカーの生産性度外視超大作です。
「シラフじゃ付き合いきれないよ、3日越しの料理なんて」とシニカルな言葉を吐きつつもテンション激アゲ状態のカー。
超大な仕込みを終えた牛モモ肉塊に、ニードルとかいう変な道具を使って脱法ドラッグ級食材「豚の背アブラ」を7本注入、死化粧の如く致死量の溶かしバターをブッかけます。
仕上げは超巨大オーブンで3時間ぐらい丸焼き。
3日やら3時間やらもう何だか分からん時系列で完成したローストビーフは、理性を失うレベルの危険な照りと輝きを放つウマそうな出来栄えとなりました。
今日は正体不明のセコンド・スティーブいじりも絶好調。「オーソーレ、スティーブ♪もずくもずく♪」と意味不明のスティーブ唱歌まで披露してくれました。
スケールがデカすぎて誰もついて行けないのが世界の冠を抱くこの番組の通常運転。全52回の折り返し地点でも極上のクオリティを爆発させたカーに今後も食らい付いて行こうと思います。

2012/12/10

ワールドプロレスリングクラシックス#236「80年代外国人レスラー特集」

録画した日〔2012/10/20:テレ朝チャンネル〕

前代未聞の元旦興行となった昭和57年1月1日後楽園ホール決戦から4試合。
神様・カールゴッチが登場するなど「80年代」とはあんまり関係ないような気もします。
何ともおめでたい元旦プロレスだけあって、正規軍、外人軍団、国際プロ勢もひとまずノーサイドで新春サインボール投げ。超満員札止めのお客さんにビッグなお年玉をプレゼントします。
メイン戦で猪木と激突する地獄の墓掘り人・ローランボックも束の間のリラックスモードといったところでしょうか。
しかしそんな松の内ほっこりムードを切り裂く危険な男が約一名…。
佐山タイガーとのWWFジュニア王者決定戦を控えたダイナマイトキッドは、尋常でない豪速球フォームを披露。初夢気分のリングサイドに狂気のサインボール弾丸をブチ込み続けます。
これぞ爆弾小僧の真骨頂。1年365日「ダイナマイトキッド」であり続けるプロ中のプロの新年初仕事です。

サインボール投げの余韻冷めやらぬまま行われたカール・ゴッチvs藤原喜明の師弟マッチ。
当時58歳の神様。もちろん第一線から引いたポジションとはいえ、信じられないほどのグッドシェイプです。
大声援に後押しされた神様は、プロレスの芸術品・ジャーマンスープレックスホールドで藤原喜明を撃沈します。
超豪華元旦決戦のラインナップ中ではエキジビションマッチ的な扱いでしたが、醸し出すムーブは世界遺産クラス円熟の境地。
新時代のプロレス界に「それともカール・ゴッチは超大物ではないかな?」と逆アップを食らわす名人芸でした。

ニューヨークの帝王・ボブバックランドは、ドラゴン藤波の「ヘビー級転向10番勝負」の第1戦にお付き合い。
お約束のキーロック抱え上げでドラゴンの新たな挑戦を祝福します。
試合はやや不透明なカウントスリーでバックランドの勝利。ドラゴンに「負けたとはいえ…」的なエクスキューズを与える理想的な10番勝負キックオフ戦でした。
欧州ストロングファイトの帝王・ローランボックと猪木の試合は、ファンの最強探求心をくすぐる「5分10ラウンド制」。
ただし、ボックがミスター高橋をブン投げての反則負けという、プロレス以外の何物でもないお見事な結末でした。
「幻想」という昭和プロレスならではの鎧に包まれたローラン・ボック。後日談では交通事故後で絶頂期からは程遠いコンディションだったようです。
しかしそのデカさとナチュラルボディは威圧感満点。当時その「後日談」を知らないでよかった、私にとっては今でも幻想に包まれたままの未知の凄玉レスラーです。

とにかく選手もファンもハイテンションで突っ走る異例づくめの「1.1」。
直後にゴールデンタイム絶頂期を迎える新日にとって、大きなターニングポイント、エポックメイキングとして伝説的な大会といえるでしょう。
当時9歳の私もたしか生中継で見ていたか?、猪木vsボックが古舘アナの「このへんでお時間が…」でブッタ切られたのを何となく覚えています。
東京ドームがない30年前に「ホール」で決行されたドーム級のビッグマッチ。平成の世に受け継がれたお正月大会「1.4」に、この熱さとエッセンスを少し分けてあげて欲しいもんです。
ドームでサインボール投げは難しそうですが…。

2012/12/09

金曜劇場・熱唱!美空ひばりSP ~栄光と苦悩の歌人生~

録画した日〔2012/12/7:BS-TBS〕

TBS(テレビ/ラジオ)で放送された貴重な映像と音源を蔵出しして女王・美空ひばりをリスペクトする番組。
昭和25年13歳時のアメリカライブ音源の発掘公開など、かなり力の入った2時間特番です。
とはいえ、女王ひばりさんには失礼ながら私の視聴目的はこの男。「悪友親友」とかいう番組で女王の悪友として紹介されたスーパースター・勝新太郎です。
女王と芳村真理(司会)が待つセットへ向かう兵隊やくざ。何やら面白トークを仕込んできたのか、眩いほどの満面勝新スマイルをスタジオに振り撒きます。
6歳の年の差がある2人の巨星。
時は昭和57年、女王は前年に伝説の50曲超え35周年武道館ライブをブッ放した円熟期。一方の勝新太郎は前年に勝プロダクションをブッ潰して、社長を玉緒さんにすげ替えただけのネオ勝プロ「勝プロモーション」を旗揚げした混迷期でした。
トークのネタは女王と勝新が「停電」に遭遇した時の面白ハプニング。
停電のドサクサで「手なんか握っちゃったんだよ」との勝新に対し、女王は「握っただけじゃないじゃないのさぁ」と貫禄のひばり節で応戦します。
シュートを仕掛けてきた女王に、勝新のエンタメエンジンは即反応。
「あら何したっけ」「それだけじゃなかったっけ?」と小芝居を開始、あろうことか絶対不可侵の女王の胸に勝新タッチで砲撃をカマす大進撃を展開します。
結局停電ハプニングは、2人が「タコみたいに(勝新談)」チューをする寸前でパッと明るくなっちゃったとの事。
まあ、話の9割8分は大ボラでしょうが女王も勝新も楽しそうで何よりです。
ちなみにこの「悪友親友」の放送時間は昼12:20~12:40。
ウキウキウォッチングどころじゃない、昼間っから突き抜け過ぎの超大物による驚愕ビッグマッチでした。

それにしても絶対女王・美空ひばりのスケールは別格。「音源発掘」がニュースになる日本人ミュージシャンは後にも先にも彼女だけでしょう。
この番組の合間合間にも全曲集ボックスセットのCMが流れており、ビジネス的にも半永久的に「現役」スーパースターであり続けるのだと思います。
私が覚えてる美空ひばりの姿は、この昭和61年頃からでしょうか。
ベストテンや紅白などの歌番組には出てこない別格の超大物という印象。
殿・ビートたけしや新鋭・とんねるずのラジオネタに頻繁に登場する、豪快な「お嬢」ギミックがそう認識させていたのかもしれません。
亡くなった平成元年は高校2年生でした。
普段良くしゃべる母親が朝のニュースを見て言葉なく呆然としていた事、どしゃ降りの通学路で「昭和が終わった」と訳知り顔で友達と話した事を強烈に覚えています。
まさしく「巨星墜つ」状態。興味のない子供連中も巻き込む日本史の教科書に載る重大事件でした。
戦後の昭和と完全同期している歌手人生は、今の人間がどんな手法を使っても再現できないギミックです。
美空ひばりがいなかったら昭和史の1ピースが空席のまま新時代に突入していたのでしょう。
まさしく日本のソウルミュージック。絶対女王が君臨していた時代の空気を少しでも吸えた事はとても有難いことなのだと思います。