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2012/12/11

世界の料理ショー #26「ローストビーフ ニューオリンズ風」

放送時間〔8:00~8:25:テレビ東京〕

オープニングの大ボラトークで「今日の料理はネ、ドバーンとダイナミックでゴージャスなのよ♪」と豪語するグラハム・カー。
その大風呂敷に違わぬ2.3kgの超巨大牛モモ肉を駆使して、フレンチローストビーフ作りに挑戦します。
「スティーブの靴下のほうが強烈」と猛臭ニンニクを擦り込んだ巨大モモ肉塊を、玉葱やパセリ、赤ワインをブッ込んだボウルに漬け込むカー。
基本に忠実な下ごしらえ。世界最強クラスのC調料理人としては何とも地味な作業です。
漬け込んだボウルはキッチンスタジオの隅っこで丸1日寝かせる事に。時をかけるカーは手慣れた演出で客席の笑い屋連中と「1日後」へショートカットします。
まあここまでは世界の料理ショーの常套戦術。
しかし今回、カーはこのショートカットをあと2回繰り返すハメに陥ってしまいました。
ショートカットを計3回。つまり3日間も巨大モモ肉塊を寝かせる壮大なスケールのローストビーフ芸。
「ファスト」がもて囃される現代社会への40年越しのアンチテーゼなのか?、いずれにせよ昭和の茶の間、平成の食卓では再現不可能なカーの生産性度外視超大作です。
「シラフじゃ付き合いきれないよ、3日越しの料理なんて」とシニカルな言葉を吐きつつもテンション激アゲ状態のカー。
超大な仕込みを終えた牛モモ肉塊に、ニードルとかいう変な道具を使って脱法ドラッグ級食材「豚の背アブラ」を7本注入、死化粧の如く致死量の溶かしバターをブッかけます。
仕上げは超巨大オーブンで3時間ぐらい丸焼き。
3日やら3時間やらもう何だか分からん時系列で完成したローストビーフは、理性を失うレベルの危険な照りと輝きを放つウマそうな出来栄えとなりました。
今日は正体不明のセコンド・スティーブいじりも絶好調。「オーソーレ、スティーブ♪もずくもずく♪」と意味不明のスティーブ唱歌まで披露してくれました。
スケールがデカすぎて誰もついて行けないのが世界の冠を抱くこの番組の通常運転。全52回の折り返し地点でも極上のクオリティを爆発させたカーに今後も食らい付いて行こうと思います。