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2012/09/08

ベストヒットUSA マイケル・ジャクソン特集 第18弾「『BAD』特集パート1」

録画した日〔2012/9/4:BS朝日〕

形を変えつつも、昭和56年から放送が続いている洋楽情報番組。
DJはもちろん、コービー・小林克也です。
テーマはマイケル・ジャクソン「BAD」。今月、25周年記念盤がリリースされるその煽り企画です。
当然今さらながら新ネタがあるわけでもなく名作PVをただ流すだけだったんですが、あらためて見るとイイものはイイという結論に達します。
私にとって「イイ」の一要素は日本語字幕。味わい深い超訳があると画面への集中力が高まります。
25周年盤には秘蔵映像が盛りだくさんとのことですが、日本語字幕は入るのでしょうか…。
ベテラン組、リタイア組によるアーカイブビジネス花盛りの21世紀。
某Stonesや某Zeppelin等えげつない輩も多いですが、私としてはBeatlesとMichael Jacksonはそんな阿漕なビジネスをどんどんやってほしいと思っています。
この2組に限っては、そのアーカイブは音楽史というより人類史的な位置付け。
掘り出しまくって、教科書やら百科事典に新しいページを追加してもらいたいもんです。

永遠の銀幕スター魅惑の歌声

放送時間〔21:00~22:55:BSジャパン〕

昭和の超大物映画スターが残した名曲のアーカイブ映像集。
我らが座頭市=勝新太郎が唄いまくるという情報を聞きつけて、土曜夜のTV前で正座して観戦しました。
実際のところ、座頭市唄いまくり情報は私の認識違いだった模様。
勝新太郎の出番は、人生いろいろ・浜口庫之助を従えて石原裕次郎「粋な別れ」をムーディー極まりなく唄い上げた1988年の映像だけでした…。
1988年=昭和最後の年の勝新太郎。
前年の独眼竜政宗(豊臣秀吉)と、翌年の”映画版座頭市”復活の間のエアポケットの年だったのでしょうか。
バブル風情噴出のカクテルなんかを飲みながら、気持ちよさそうにシャウトしています。
まあ、楽しそうで何より。
この勢いで映画スター・勝新太郎の勇姿をもっと見たかったんですが、この番組の趣旨はちょっと違ったようです。

番組テーマは名門映画会社「日活」のスターアーカイブ(勝新太郎は他団体「大映」所属)。
石原裕次郎、吉永小百合、小林旭といった日活レジェンドの映像がダイナマイト百五十屯分投下されました。
男女問わず、とにかくみんな見た目がカッコイイ。歌詞も十二分にロック&パンクなクオリティです。
平成の世のJ-POP勢は、跪いて古き良きかの時代に教えを請うべきではないでしょうか。

「時代」というフレーズで片付けてしまってはいけない、真正面からエンターテイメントに向かい合っていたレジェンドの凄みを感じるアーカイブでした。

WWEスマックダウン #679

録画した日〔2012/9/3:JSPORTS2〕

PPVサマースラムの結果を受けてのカリフォルニア・ベーカーズフィールド大会。
王者・シェイマスへの挑戦権を賭けて、アルベルト・デル・リオとランディ・オートンがメイン戦で激突しました。
あれ?って感じでランディ・オートンがタップアウト負け。
結果アルベルト・デル・リオがWWE王座の第一コンデンターとなりましたが、オートンってこんな扱いだったのかと一考です。

謎(?)の謹慎でしばらく休んでPPVも欠席していた毒蛇・オートン。
佇まいはWWEでは別格のクオリティなんですが、ちょっとググっただけでも湯水のようにトンパチエピソードが溢れ出す、悪い意味での「プロレスラー」の一面を持ち合わせています。

昭和のプロレスファンとしては最敬礼に値する行動哲学なのですが、いかんせんこの世は21世紀。
「古き良き」を知る悪のオーナー・ビンスマクマホンが、この愛すべきバカ野郎を放し飼いにしてくれることを期待してやみません。

<メモ>
  • 実況・ジョシュ負傷のため、試合ごとに色んな面々が解説席に
  • ライバック、せっかくのマハルとの抗争を速攻で終結
  • クズ女・イヴ、GM・ブッカーTに仕事できる女アピール全開

2012/09/07

座頭市物語 #5「情知らずが情に泣いた」

録画した日〔2012/8/11:時代劇専門チャンネル〕

時には娼婦のように黒沢年雄が孤高の人斬り稼業役で参戦。
盲目の妹・市毛良枝のために、リスペクトする座頭市斬りを請け負うことになってしまいます。
ヒール軍団の賭場で荒稼ぎした座頭市。
お約束のトラブルが勃発するものの、座頭市のポテンシャルを見抜いたヒール軍の用心棒・黒沢年雄はそれを制止します。
そして黒沢年雄は、敵対ポジションの座頭市を盲目の妹・市毛良枝を交えた「宅飲み」に誘いました。
この宅飲みで座頭市は十八番ムーブ「手酌ピタっと止め」をTVシリーズ初披露。
百戦錬磨の猛者・黒沢年雄のみならず、昭和の茶の間の度肝を抜きます。
黒沢年雄の人斬り稼業は、市毛良枝の治療費「100両」を稼ぐためのビジネスライクなもの。
盲目の妹・市毛良枝は、大好きな兄が人斬りとは露知らず「剣の先生」稼業だと思い込んでいる状況でした。
それを察した心優しい座頭市は、デキの悪い教え子ギミックで市毛良枝の幻想を守ります。
こうしてリスペクトし合った2人ですが、渡世人としての立場上は敵対関係。
最後はヒール軍プロデュースによる一騎打ちがセッティングされ座頭市が勝利、市毛良枝を残して黒沢年雄を斬ってしまいました。
個人ベースでの信頼・友情よりも渡世人としての流儀が優先される座頭市の世界。
これによって、座頭市vsベビーフェイスの悲しい斬り合いも起こり得るという事になります。
今回の両雄並び立たないエンディングは、そんな厳しく無情な「座頭市ルール」をあらためて茶の間に提示したものといえるでしょう。

2012/09/06

フォーティ・リックス / ローリングストーンズ

聴いた場所〔電車(通勤)〕

2002年、ストーンズ結成40周年にあわせてリリースされた2枚組ベストアルバム。
40周年だけに「40曲」収録の大ボリュームです。
特筆すべきは「未発表曲」ではなく『新曲』を4作ネジ込んだところだと思います。
そしてその中からシングルカットされたのは「#2-5 Don't Stop」。
時は21世紀突入直後、還暦目前(当時)のストーンズによる現役続行猛アピールと受け取りました。
実際のところ“Dont'Stop”のフレーズに偽りはなく、アルバム発売日を待たずに「Licks World Tour 2002/03」をキックオフ。未知の国インドや中国含む20カ国超140本近くのステージをこなし、無尽蔵のタフネスぶりを世界に見せつけました。

もちろん極東日本にも上陸。それどころかなんと、30年越しの因縁「武道館=The budokan hall」興行を実現してくれました。
当時30歳の私は、上野の金券ショップで「¥65,000」のbudokan hallチケットを発見。
経済的には何とかOKだったんですが、興行が月曜だったため仕事的にNGで購入断念。10年たった今も激しく後悔しています…。
このLicksツアー、ネットが普及してから初めてのワールドツアーという事になるでしょう。
朝一、会社のPCでセットリストを確認。レア曲演ってたらニヤニヤする。これが当時の日課でした。
ちなみに、ニヤニヤを通り越して腰が抜けたのはこの2003年シドニー大会のセットリスト。
  1. Midnight Rambler
  2. Tumbling Dice
  3. Live With Me
  4. Dead Flowers
  5. No Expectations
  6. Neighbours
  7. I Can't Turn You Loose
  8. Everybody Needs Somebody To Love
  9. That's How Strong My Love Is
  10. Going To A Go Go
  11. Slipping Away
  12. Happy
  13. Start Me Up
  14. Rock Me Baby
  15. Honky Tonk Women
  16. It's Only Rock'n Roll
  17. Brown Sugar
  18. Satisfaction (encore) 
もうForty Licks関係ねぇだろ、というレベルのやりたい放題。
現場に居合わせた羨ましいファンは、たったの2200人との事でした。
アルバム自体は、「そりゃ、こう選ぶしかないわな」といった感じの広く浅い全方位気配り型のラインナップ。
長い長いストーンズの活動期からまんべんなくセレクトされた40曲です。(なぜかダーティワーク期を除いて...)
“初心者向け”、“入門盤”といったレビューを多く目にしますが、まさしくそのとおり。特にDisk1はみんな納得、ベストの選曲ではないでしょうか。
古いファンにも色々と気付きを与えてくれる、ストーンズの基本マニュアルのようなアルバムだと思います。

そしてこのForty Licksから10年、今年2012年にStonesは50周年を迎えました。1人も欠けずに!。
想定の範囲内ですが、このDecadeに乗じたビッグな集金企画のエンジンに火が付いた模様です。
『GRRR!〜ザ・ローリング・ストーンズ・グレイテスト・ヒッツ』とかいうベストアルバムの発売。発表されたフォーマットは下記3パターンとなります。
  • スタンダート:3枚組50曲_¥2,980
  • デラックス:3枚組50曲&オマケ諸々_¥5,000
  • スーパーデラックス:4枚組80曲(!)&オマケ/ガラクタ多々_¥15,000(!!)
この他「クロスファイアー・ハリケーン」「チャーリー・イズ・マイ・ダーリン」なる映像集もリリースされるという猛ラッシュ。
21世紀の女工・AKB48のほうが握手券がある分良心的じゃねぇのかと思わせるほどのコンプ狙い商法です。
元祖不良ロックバンドの産業ロック傾倒に異議を唱えつつ、とりあえず15,000円のセットを予約しようと思います。

2012/09/05

ノンフィクションW 緑の血を燃やせ!~ベティス 情熱の街のフットボールクラブ~

録画した日〔2012/5/25:WOWOWプライム〕

リーガエスパニョーラの古豪「レアル・ベティス」の2011-2012シーズンを追ったドキュメント。
2008–2009シーズンに2部落ちしたベティスにとっては、3季ぶりの1部・リーガエスパニューラでの戦いとなります。
ストーリーの核はチームではなく、チームを支える”ベティコ”と呼ばれる地元サポーター。
弱小だろうと2部だろうと、尋常でない情熱をチームに注ぐ彼らの一喜一憂ぶりは、日本人の私からすれば信じられないけど羨ましい、DNA標準装備のサッカー愛の賜物です。
87歳のベラスケスおばあちゃんは、チームの象徴的存在。
Jリーグのチームにこんなレジェンド級サポーターが君臨するのは、あと2世代ぐらい回った頃になるでしょうか。
同じ街セビリアに居を構える宿敵「セビージャFC」とのダービーマッチ。
中産階級のセビージャFCと、そこから離脱した労働者階級が旗揚げしたレアル・ベティスというのが対立の構図です。
”階級”ベースという、日本では起こり得ない因縁アングル。こればっかりは「起こり得ない」という事に胸を張るべきなのでしょうか。
サポーターメインのドキュメントでしたが、やけに気になった選手が10番「ベニャ・エチェバリア」。
ダービーマッチなど大事な試合で悉く超絶フリーキックゴールを決めた寡黙な職人系のMFです。
Wikipediaによると代表キャップは「1」との事。途方もなく層の厚いスペインの中盤に割り込めるのか?ひっそりと注目していきたいです。
欧州・南米系のドキュメントではもはや見慣れた感のある、一般市民レベルでの常軌を逸したチーム愛。
日本では有り得ない話の様ですが、よくよく考えたらプロ野球の猛虎ファンやら巨人党を海外から見れば同じように「常軌を逸した…」面々なのかもしれません。
教科書やガイドには載せられない文化・国民性を知る。これもスポーツを見る楽しみの一つです。

2012/09/04

タイガーマスク #22「明日への挑戦」

録画した日〔2012/8/31:TOKYO MX〕

漁業の町「海北市」でのワールドリーグ戦地方興行。伊達タイガーは殺人鬼・ロジンスキーとの公式戦を迎えます。
この海北市、Wikipediaで調べても該当する地域はありません。政府主導の平成の大合併で淘汰されてしまったのでしょうか…。
ちなみに今回は、列島に「津波注意報」が発令される厳戒下での何とも不謹慎な沿岸地方興行。
ただし、あくまでもこれは40余年の時間が生んだ皮肉なマジック。日プロ、TOKYO MXいずれにも落ち度はないことを強調しておきます。
伊達タイガーは海北大会の前日、原爆頭突き・大木金太郎とのコンビで地中海の人間戦艦・ドンルカーチ&密林の王者・ターザンメイラー組とのタッグマッチに参戦。
この試合で”胸鎖関節亜脱臼”という大怪我を負ってしまいます。
地方で手を抜くなとは言うものの、それはケガするまで体を張れという意味ではありません。このあたりのサジ加減は、昭和末期から平成の世でレボリューション・天龍源一郎が方法論を確立しています。
いずれにせよ「抜く」事を知らない一途な伊達タイガー、不意に大きなケガをしそうで心配です。
そんな手負いの伊達タイガーですが、例によって大事な試合前に町なかをブラブラ。梶原ファミリー・星飛雄馬似の「アキラ」とかいう地元漁村の若者と出会います。
なんでもこの若者、貧しい漁村に見切りをつけてワル仲間と東京進出を企てている模様。
チャリティ依存症の伊達タイガーは、そんなアキラに対してもお節介を展開。
殺人鬼・ロジンスキー撃墜で景気を付け、アキラ所属の漁業組合に「希望丸」という押し付けがましい名前の新型漁船を寄付します。
色々とドラマはあったものの、のんびりとした漁港の町への地方興行。移動は懐かしの「SL」でした。
ごっつぁん体質の日プロ勢は、地元タニマチに海の幸をたんまりとごちそうになったはずです。

次回からはコンセプト不明な覆面ワールドリーグ戦が開催される模様。その超展開前の一服の清涼剤といった所でしょうか。

2012/09/02

洋楽主義 #12「ザ・ローリング・ストーンズ」

録画した日〔2012/7/12:WOWOWライブ〕

「観るベストアルバム」というコンセプトのもと、1組のアーティストをワンテーマで特集する音楽番組。
今回はTheRollingStonesの「60年代&70年代」を時系列に掘り下げていきます。
チャプターは全部で9つ。
ブライアンの転落&夭逝や薬物スキャンダルといった定番ネタはもちろん、何かとすっ飛ばされがちな「アンドリュールーグオールダムのプロデュース」「ビルワイマンの良品アンプ」「ロンウッドのグレートギタリストハント」等のエピソードもキッチリ包括されていました。
  1. 結成(1961~1962)
  2. デビュー(1963~1965)
  3. 堕ちゆく魂(1966~1967)
  4. ストーンズの決意(1967~1969)
  5. 流れる涙そして血(1969)
  6. 再出発(1970~1972)
  7. 商業的変化(1973~1975)
  8. 新たなる光(1976~1977)
  9. 転がり続ける男たち(1978~)
初出の映像及びエピソードはもちろんなしの、どちらかと言えば初心者向けドキュメンタリー。
とは言えファン歴4分の1世紀の私も画面に引き込まれっぱなしになる、何かが違う1時間でした、
それはなぜか?
ナレーションが「プロジェクトX~挑戦者たち~」の語り部・田口トモロヲ氏だったからです。
そもそも考えてみればトモロヲ氏云々ではなく、日本語ナレーションの付いたストーンズのドキュメンタリーはお目にかかった事があんまりない様な…。
トモロヲ氏の魔術にかかれば「ハイハイ、またですか」的なキースリチャーズのトンパチ無法行為も、挑戦者達のナンチャラに昇華。
荘厳なアートを生み出すエッセンス、王道を突き進む為のセルフサクリファイスではないかと錯覚してしまいます。

私が引き込まれたもう一つの要因は、PVの画質がキレイだった事。
マイフェイバレット「It's Only Rock'n Roll」におけるチャーリー殺しの大量アブクもきめ細やかに確認ができました。
いろんなアーカイブが取り敢えずデジタルリマスタされる今日この頃、ストーンズのPVも高画質で再発されているのでしょうか。
Amazonあたりで検索してみようと思います。

今回は「70年代後半=女たち」まで。しかし言うまでもなく大御所・ストーンズはここから30年以上(!)現役を続行しています。
是非とも、80年代=エモーショナルレスキュー以降のドキュメンタリーも見たいもの。
ミック&キースの冷戦やビルワイマンの1000人斬り&リタイア等々を、田口トモロヲ氏の神トーンで振り返ってくれることを期待しています。

WWEロウ #1004

録画した日〔2012/8/31:JSPORTS2〕

サマースラム24時間後のカリフォルニア州フレズノ大会。
暴風雨・ブロックレスナーにタップアウト負けしたトリプルHの去就が番組の焦点になります。
と、思ってたら中盤唐突に「レスナー退団」のお知らせが…。
オープニングでは悪徳マネ・ポールヘイマンと登場して毒を吐きまくってたのに、何ともあっさりした幕引きです。
肝心のトリプルHの進退は未確定。
欠席の本人に代わり、HBKショーンマイケルズがサンアントニオの自宅から情感たっぷりの事情説明をしました。
ちなみにレスナーの退団理由は”試合の予定がないから”という、ゆとり新入社員が半年で退職するような代物。
昭和のオッサン世代とすれば、大雪の札幌市街に裸で飛び出し「こんな会社辞めてやる」と絶叫した(で、その夜戻ってきた)ドラゴン・藤波辰爾の爪の垢を煎じて飲ませてやりたい気持ちです。

不確定要素も多そうですが、いずれにせよ両雄の抗争はひとまず終了なんでしょう。年末に向けて次の仕掛けに期待です。

<メモ>
  • ジグラーとのPPV再戦に負けたY2Jジェリコ、恒例の契約解除
  • シナ、パンクから次期PPVでの挑戦者に指名されるもプライドを天秤にかけて却下

タイガーマスク #21「復讐の赤い牙」

録画した日〔2012/8/24:TOKYO MX〕

11週目に突入という、ロングラン巡業にも程があるワールドリーグ戦。
今回伊達タイガーは、中南米の王者・カリプソとの公式戦をむかえます。
実況アナによれば対戦相手カリプソは既に4敗。
第1回IWGPのエンリケベラ的な勝ち星献上ポジションといった所でしょう。
1敗で首位戦線快走中の伊達タイガーからすれば、確実に勝ち星を重ねたいイージーマッチのはずだったんですが…。 
なんと試合中に謎の赤覆面・レッドファングが乱入。大事な公式戦が台無しになってしまいました。
このレッドファング、いちおう虎の穴・ミスターX経由のヒールですが、この乱入に至るまでに男気を感じさせる伏線がありました。
貨物船で来日した「後のレッドファング」は本名「マイクブリスコ」を名乗って泣く子も黙る日プロ道場へ果敢にも単身殴り込み。
伊達タイガーとの一騎打ちを馬場さん&猪木のツートップに直訴します。

マイクの直訴理由は、兄・ジャックの敵討ち。
愛する兄はヒール時代の伊達タイガーに再起不能の重症を負わされた経緯がありました。
しかし、そんな勇気あるトンパチ野郎の対戦要求に、日プロ代表・馬場さんが出したアンサーはNo。
外国人含め選手層の厚い日プロだけに、実力は認めるもののマッチメイクには至らないという結論です。
団体の気風が問われる、道場破りへの対応。
今回の日プロでは、馬場さんが「またぐなよ」スタンス、猪木が事件化抑止目的の軽いヤラレ役、当事者・伊達タイガーは現場監督・吉村道明とドアに隠れてコッソリ状況監視というものでした。
ある意味”道場を死守せよ”の鉄則に即した現実的かつ無難なリアクション。及第点をあたえて良いと思います。
しかし、プロレスファンの道場幻想という観点からすると、ちょっと情けないお嬢さん対応だったのかもしれません。
こうして日プロ参戦のアテがなくなったマイクに、ミスターXが正体不明のマスクマンとしての強引ブッキングを提案。
2人はWin-Winの関係で、伊達タイガーvsカリプソへの乱入を決行します。

結果は伊達タイガーに返り討ちとなりましたが、ポンコツプロモーターにしては珍しくクリーンヒットなスカウティング&業務判断でした。
不透明決着となったカリプソ戦の星勘定も気になるのですが、今回#21最大の気がかりは、再起不能という設定の兄「ジャック・ブリスコ」。
プロレスファンなら当然、元NWA王者にしてWWE殿堂者の「故ジャック・ブリスコ」を連想します。
リアル本名は「ジョー」弟は「ジェリー」なので完全一致ではありませんが、アメプロの全ての版権を握る悪の統治者・ビンスマクマホンが知ったらどうなるのか。
弱小ローカル局・TOKYOMXに火の粉が飛ばないことを祈るばかりです。

座頭市物語 #4「縛られ観音ゆきずり旅」

録画した日〔2012/8/10:時代劇専門チャンネル〕

監獄佐渡ヶ島帰りの未婚の母役で太地喜和子が登場。
座頭市のサポートを受けながら、3年前に産み落とした愛娘を探して回ります。
娘さんは関東・利根川沿いの町で案外早い時間帯に発見。
「お母さんが”島帰り”じゃマズイんでは…」という懸念に対しては、太地喜和子の腕に彫られた罪人の刻印(=刺青)を皮膚ごとブッタ斬る荒技で座頭市が一発回答、めでたく一緒に暮らせる事と相成りました。

そしてストーリーは、地元でやりたい放題の極悪役人・峰岸徹をブッタ斬る方向にシフトチェンジ。
太地喜和子と峰岸徹は全くの別案件。母子愛と勧善懲悪の2本立て的な展開でした。
「貫禄」という言葉がぴったりな大姉御・太地喜和子。ちょっと我殺な座頭市とカラむ事で、その格好良さが際立ちます。
今回はやや控えめな役どころでしたが、存在感抜群の”メインゲスト”だったと思います。