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2012/11/03

ワールドプロレスリングクラシックス#229「アントニオ猪木特集」

録画した日〔2012/8/18:テレ朝チャンネル〕

昭和50年代中盤のアントニオ猪木名勝負選。
放送1本目は、昭和53年5月30日に大阪府立体育会館で行われたMSGシリーズ優勝戦「vsアンドレ・ザ・ジャイアント(withフランクバロア)」です。
リーグ戦無敗のアンドレは勝ち点「37」。続く猪木の勝ち点は「29」。なんともバランスの悪い1位2位による決定戦です。
試合は昭和のお約束「暴走リングアウト」でアンドレが不覚を取り、どうにか猪木が初代MSGチャンピオンとなりました。
実況の舟越アナが「世界のスーパースター」と紹介し、試合後の猪木に「私の負け」と言わしめた(ちなみに聞き手・古舘アナ)大巨人・アンドレザジャイアント。
プロレス業界における「格」および稼ぎからしても、本来は猪木が勝っちゃいけない断トツの大物だったのでしょう。
坊主頭の前田日明をギロリと一瞥してリングインするアンドレ。
子供の頃は、いつもイライラしてるデカくて怖い大巨人という印象だったのですが、歳を取ってアーカイブ映像を見るとその印象は一変します。
お客さんを巧みにイジリ、ユーモアを織り交ぜてハードな試合を組み立てる、余裕と貫禄に満ちたまさしく業界のビッグボス。
存在自体がおとぎ話のプロレス史上最強スーパースターです。

今回放送のもう一本は、昭和55年年2月1日・札幌中島体育センターの「猪木&長州vsハンセン&バットニュースアレン」。
決して怒らせちゃいけない恐怖の外国人ブルファイターコンビは、場外ラリアット葬で猪木を撃沈。暴れ足りないのか会場内を練り歩きます。
雪まつりで盛り上がる札幌のファンは、怒らせちゃいけないって言ってるのにハンセン&アレンにちょっかい。
もちろん不沈艦ハンセンは、ブン投げたパイプ椅子を投げ返したジャンパー姿の男に激怒→全力疾走で捕獲→アメフト仕込みのタックルでブチのめすという、戦慄のファンアクセスを披露しました。

ちなみに1本目のアンドレ戦では、昭和ファンの血を沸騰させる「プロレスフォント」も復刻。
この手の再放送ではカットされがちな燃えたぎり系フォントを見ると、懐かしくうれしい気持ちになります。

そういえば主役・猪木の印象がほとんどなかったこの#229。
「オメエはそれでいいや」って訳じゃありませんが、相手を光らせるのも猪木の得意技。我らが燃える闘魂の職人芸といったところでしょうか。

WWEスマックダウン #687

録画した日〔2012/10/29:JSPORTS2〕

療養中・キングローラーの故郷メンフィス大会。
マディウォーターズやハウリンウルフを輩出した米国ブルースの故郷に、5ヶ国語を操るスマートなエリートスイス人・アントニオセザーロが噛み付きました。
殿堂・サンスタジオ前のスイス人”US”王者は、エルヴィスプレスリー等スタジオの歴史を飾るスターを紹介しつつ、メンフィス市民に悪態をつきます。
現場までわざわざ足を運ぶ、なんともなご丁寧なWWE名物・地元イジリでした。
何だか知らないうちに出てきて、何だか知らないうちにUSタイトルをゲットしていたアントニオセザーロ。
インディ団体や日本のリング(ノア)にも上がっていたらしい、チョットした苦労人のようです。
早々にベルトを巻いているという時点で相当な有望株なのは間違いないのですが、大化けはしなそうな予感…。当面の目標は、USベルトを獲った相手・サンティノマレラあたりのポジションでしょうか。

<メモ>
  • レイラのお母さんは48歳にして乳ガンで亡くなったとの事。。。
  • ミズ、RAWでもスマックダウンでもない「スーパースターズ」でコフィにIC王座を獲られた模様
  • GMブッカー&イヴのバカコンビが元GM・テディをいじめる
  • 「3MB」とかいうスレーター&マハル&マッキンタイアの泡沫トリオ、ファンクサウルスを撃沈
  • 我らがヨシ・タツ(Yoshi-tatsu)、ランバージャック要因でメイン戦に登場

2012/10/29

プロレスの星 アステカイザー #6「少年よ見よ!アステカイザーの闘志を」

録画した日〔2012/10/23:チャンネルNECO〕

難病と闘うチビッ子がアステカイザーとの面会を熱望。
新聞投書欄への投稿で、どこにいるかも分からないスーパーヒーローにその思いの丈をぶつけます。
「北方領土返還…」「軍国の亡霊…」と保守・リベラルが拮抗する紙面でひときわ目を引く「アステカイザー様(小1・6才)」のキャッチ。
”11月14日のPM3時から誕生パーティなんで、そのあたりにヨロシクね”ってな具合に、健気なんだかフテブテしいんだか掴みかねるクソガキの理不尽要求です。
そんなクソガキの日時指定直訴にほくそ笑んだのがヒール軍ブラックミストです。
これは即ち漁夫の利。その日その時間その場所に行けば仇敵・アステカイザーを捕獲できるという事になります。
新聞を、しかも読者投稿欄までちゃんと読んでるあたり、いつの時代もヒール=真面目じゃなきゃ務まらないものなんでしょう。
結局クソガキはめでたくアステカイザーとご対面。ブラックミストとの壮絶バトルを観戦してスッカリご満悦です。
それにしてもこのクソガキ、アステカイザーではなく猪木や坂口、S小林ではダメだったのか?
コイツのおかげで、私の唯一の楽しみである新日プロ精鋭レスラー軍の登場は今回も無しと相成りました。
ちなみに、すっかりお馴染みのアニメ化フィニッシュムーブと、クソガキが描いたアステカイザーのスケッチはほぼ同じクオリティ。
次回からはコイツに描かせりゃイイんじゃねぇか?
新日レスラーを出さないんなら、そんな面白ネタぐらいは提供してほしいもんです。

2012/10/28

WWEロウ #1012

録画した日〔2012/10/25:JSPORTS2〕

2週連続で御大・ビンスマクマホンが参戦したナッシュビル大会。
WWE王者CMパンクが、次回PPVヘル・イン・ア・セルの対戦相手(ジョンシナorライバック)を発表することになっていたのですが…。
挑戦者の選択権を持っているCMパンクは番組前半に登場。
ハゲデブ・ポールヘイマンを従えて演説会をブチ上げましたが、ああだこうだで発表をグズります。
そこにガマンを知らない御大・ビンスが乱入。「ワシが決める」と公開調印式決行を強行採決してしまいました。
シナ、ライバック、パンクが同席したチャレンジャー発表会兼調印式。
シナが花を持たせる感じで一歩後退、何となくライバックが挑戦者に決まっちゃいました。
机ブン投げ、パンク撃沈の儀式も無難にこなしたライバック。「いよいよ」「まさか」のどっちかは分かりませんが、勝負をかけた大プッシュです。
雑魚レスラー相手のハンデキャップ戦ばかりだったゴールドバークもどき。
登場半年にしての急浮上のキッカケは、決めゼリフ「Feed,Me,More!」が定着したからではないでしょうか。
「Yes」のブライアン同様、分かりやすくて吠えやすい、記号化されたチャントは大きな武器なのかもしれません。
となると、延々と燻リ続けるヨシ・タツ(Yoshi-tatsu)も急浮上の可能性はゼロではない。何かいいフレーズを引っ提げて一発当ててほしいもんです。

<メモ>
  • 処刑マシンケイン、大巨人に撃沈される相棒ブライアンを見殺し
  • マットストライカー先生、なぜかケインとのシングルマッチを組まれる

みんなのKEIBA「天皇賞・秋」

放送時間〔15:00~16:00:フジテレビ〕

ヘヴンリーロマンスが勝った2005年以来7年ぶりの天覧競馬。
凱旋門賞2着・オルフェーブルは出ないものの、古馬&3歳馬実力伯仲の充実ラインナップです。
勝ったのはいつぞやのダービー馬・エイシンフラッシュ。
勝利ジョッキー・ミルコデムーロは天皇皇后両陛下へのロイヤルパフォーマンスを披露します。
大震災直後の2011ドバイワールドカップで、塞ぎこむ日本にビッグタイトルをもたらしてくれた好漢デムーロ。
「勝っていい男」が勝つべくして勝った、納得の天覧競馬でした。
まあ、馬券買ってたらこんなことも言えないであろう、忘れてた「伏兵」の勝利ではありますが…。
フジテレビがやたらとプッシュしていた3歳・カレンブラックヒルは健闘の5着。次走は適距離のマイルチャンピオンシップとのことです。
オルフェーブルに今回2着のフェノーメノ、牝馬三冠・ジェンティルドンナ、マックイーンの再来・ゴールドシップなどなど、何だかんだでメンバーが揃ってきた秋競馬。
とりあえずは皆んな無事に。オールスター阿鼻叫喚の有馬記念が楽しみです。

座頭市物語 #18「すっとび道中」

録画した日〔2012/8/31:時代劇専門チャンネル〕

萬屋錦之介の弟にして中村獅童のオジサン・中村賀津雄が登場。
彼女を助けるために奔走する、気風のいい旅ガラスを演じます。
博打のカタに彼女・横山リエをヒール軍の人質に取られ、敵対親分暗殺を指示された中村嘉葎雄。
中村嘉葎雄は指令どおりに敵対親分のクビを取ったものの、例によってヒール軍は約束を反故。
彼女を返すどころか、中村嘉葎雄を闇に葬ろうと企てます。
判官贔屓の座頭市は、そんな逆境の中村嘉葎雄を全面支援。
温泉でボディガードしたり、偽装してヒール軍に潜入したりとフル回転の大活躍です。
ラストではヒール軍から彼女を奪還。メッタ斬りで2人の花道を作り上げました。
タイトルのとおりサクサクとスピード感溢れるストーリー。
中村嘉葎雄はもちろん、彼女・横山リエや、顔芸シスターズ・海原千里万里(千里は後の上沼恵美子)など、フレッシュで明るくキレのあるメンツが揃っていました。
どんな共演者を迎えても座頭市のコンセプトは不偏。皆んなを光らせて気持よく帰ってもらう、芸能渡世の大親分ならではの手腕が覗えます。

プロレスの星 アステカイザー #5「誘拐魔ブラック・ミストの恐怖」

録画した日〔2012/10/23:チャンネルNECO〕

憎っくきアステカイザーの正体を掴めないヒール軍・ブラックミスト。
打開策として、なんとNETテレビ(現・テレビ朝日)の放送を”電波ジャック”。見えない敵への公開宣戦布告をブチ上げます。
ヒール軍に電波ジャックされてしまったのは、よりによって看板番組「ワールドプロレスリング」。
暗くて粗くて短い映像なので詳細の確認はできないのですが、対戦カードは「後の虎ハンター」小林邦昭と「後のイス大王」栗栖正伸のシングルマッチのようです。(栗栖はドン荒川にも見えますが…)
後の活躍はともかく、放送当時(昭和51年)の2人は単なるグリーンボーイだったはず。前座レスラーにもスポットを当てる、NETテレビのプロレス熱を感じさせます。

全国のプロレスファンを敵に回す電波ジャックを敢行したのは、ヒール軍サタンデモンと新型サイボーグ・アイアンバスター。
しかし、このTV公開捜査でアステカイザー捕獲はならず。次の一手として、アステカイザー生みの親・速水博士ファミリーを誘拐する暴挙に打って出ます。

誘拐された博士ファミリーはアステカイザーが無事救出。まあそんな事よりも、第1話以来久々に登場した「プロレスラー」が今回のメインでしょう。
私としては、新日プロ勢が登場すれば大満足で気持ちも高揚。
フィニッシュムーブアニメ化のクソ仕様も、アバンギャルドな芸術作品に見えてきます。
オープニングの数十秒間とはいえ、とりあえずプロレス回帰したクソガキ向け特撮。
ヘッポコ記者・大泉滉に撃沈されるヒール軍など問題点も多々ありますが、もうしばらくは見守り続けたいと思います。

ワールドプロレスリング ~中西学、永田裕志、ストロングマンvs矢野通、飯塚高史、石井智宏

放送時間〔2:45~3:15:テレビ朝日〕

10.8両国大会第1試合に組まれた野人・中西学の復活マッチ。
パートナーは同類のバカ(失礼)・ストロングマンと盟友・ジャスティス永田。対戦相手は飯塚&矢野&石井の極悪ヒール軍です。
ダブルアルゼンチン地獄に白目鬼神の降臨という、超絶コラボ殺法でヒール軍を制裁する野人チーム。
対戦相手も含め、馬が合うというか馬鹿が合うというかスイングできる仲間が勢揃い。中西にとってコレ以上ないすこぶる幸せなカムバック舞台だったのではないでしょうか。
もちろん「ホー」絶叫→重低音ストンピングデモ→ダブルラリアット猛爆のマッスルオーケストラ定番ムーブも全開です。
心優しきバカ・ストロングマンは、この試合のためだけにメキシコCMLLから駆け付けてくれたとの事。プロレスならではの肉弾復帰祝い、根っからイイ奴の超合筋野郎です。
放送ではケガの経緯とリハビリの模様も公開。
そのあまりにも愛の溢れる組み立てから、テレビ朝日プロレス軍は全員が野人シンパの筋肉バカであると推測されます。
脊髄損傷という、常人からすれば完全アウトな状況を克服してプロレスラーの脅威、凄みを見せ付けた野人。
本人は1年以上休んだ事を恥じているようですが、これも立派なプロレスラーとしての仕事だったと思います。

私もいい歳してオープニング早々に目から汗状態。
「まさか野人中西に泣かされるとは…」悔しいやら嬉しいやらの心持ちになる、ある意味今年のベストバウト、素晴らしい復活マッチでした。