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2013/09/07

WWEロウ #1057

録画した日〔2013/9/5:JSPORTS2〕

サマースラムで一夜にして極悪ヒールに変貌した団体COO・トリプルH。
今回のフェニックス大会オープニングでは、自らがプッシュする新WWE王者・ランディオートンとプチ演説会を敢行しました。
「団体のため」という大義名分のもとオートンを溺愛するトリプルH。何とポケットマネーで超高級車・キャデラックエスカレードをプレゼントします。
これは清貧な庶民感覚を逆撫でする許すまじ腹黒セレブ志向。
長いことイイ奴路線に縛られていたCOOによる、実に分かりやすい金持ち権力者アピールといえるでしょう。
悪のCOO・トリプルHは全レスラーへの箝口令施行や、ブライアンに対シールドのガントレット戦を強要するなどヤリたい放題。
しかしこれは全世界のWWEファンが待ち望んでいた展開。歲月を経てそのドヤ顔には深みと渋みが付加されたようです。
ちなみに毒蛇オートンに寄贈されたキャデラックは、ブライアンがWWEの伝統に基づいて「Yes」ずくめのデコレーションを敢行。
こんな感じで、ワルい奴がしっかりしてると自然とみんなうまく回っていくものです。
ビンス、ステファニー、トリプルH、オートンと4人まとめてワルくなったサマースラム事変でしたが、当面はトリプルHの独壇場か。毒蛇オートンとの関係は「ユニット」ではなく黒い主従関係の様相です。
まあ、私としては毎回トリプルHのドヤ顔長尺演説が聞ければ大満足。燻ってるいろんな連中を巻き込んで、悪の世界を拡大してもらいましょう。

<メモ>
  • ファンダンゴと抗争したいミズが、ファンダンゴコスプレで猛アピール
  • ハゲデブ・ヘイマン、CMパンクを公開処刑するものの心にわだかまりがある素振り
  • AJリーが「Total Divas」の出演者をベビー&ヒールひっくるめてディスりまくる

2013/09/06

WWEスマックダウン #731

録画した日〔2013/9/2:JSPORTS2〕

PPV「サマースラム」明けのベーカーズフィールド大会。
スッキリとヒールターンした新WWE王者・ランディオートンが、オープニングで所信表明演説をブチ上げます。
前回RAWでは、トリプルHの長尺演説によりちょっと影が薄かった毒蛇オートン。
思いのほか空気が読めるスマックダウンGM・ヴィッキーゲレロは、そんな不完全燃焼の王者を最大級の敬意(もちろん打算あり)を込めてリングに迎え入れます。
オートンは「トリプルHのアシストは想定外」「オレには誰の助けも不要」「マクマホン家にはいちおう感謝してる」といわく付きの戴冠劇を自らの言葉で語ります。
てことは、あくまでオートンは一匹狼の立ち位置か?
そんな肩肘張らずに、EvolutionつながりのトリプルHと思う存分悪い事してもらえると嬉しいんですが…。
一方、ベルトを盗まれた形となったダニエルブライアンは当然のごとく演説中に乱入。
オートンの戴冠はマクマホン家のゴリ押しと猛烈批判し、このベーカーズフィールド大会でのリターンマッチを要求します。
そんなブライアンの「right now」要求はオートン判断で速攻却下。この2人の因縁対決は次回PPV「ナイト・オブ・チャンピオンズ」で実現する見込みです。

それにしても会場におけるブライアンの支持率は圧倒的。
だいたいオートンとビンス家をまとめてヒールターンさせるなんて、大正義・ジョンシナがどんなに頑張ってもできない大仕事だったといえるでしょう。
今後もあくまで主役はブライアン。オートンやトリプルH、ビンスは、この小さなニュースターの更なるステップアップの後押し役に回りそうな気がします。

<メモ>
  • ゴリ押しIC王者・アクセルが、ポールヘイマンのコネでCMパンクに挑戦状
  • デル・リオの試合にはコーナーポスト4隅にメキシコ国旗が掲げられる仕様に

2013/09/05

タイガーマスク #74「第三の裏切り者」

録画した日〔2013/8/30:TOKYOMX〕

伊達タイガーとの武道館決戦で一敗地にまみれたイエローデビル。
虎の穴の掟により、本部へ強制送還→死刑という超ハードな運命が待ち受けます。
言うまでもなく、イエローデビルの正体は日本人・高岡ケンタロー。その妹ヨウ子は伊達タイガーのオアシス・ちびっ子ハウスで暮らしています。
伊達タイガーとしてはそんな同朋をみすみす死刑台には乗せたくないところ。
頼れる相棒・大門大吾に追跡&奪回を託し、ホテルの自室で寝っころがって状況の好転を待ちます。
一方、鉄砲玉としての使命に燃える大門は、ケンタローを連れ去る虎の穴ハイヤーを執拗に追跡。
現場作業員、割烹料理屋闇紳士の腰巾着など幅広い職歴を持つ大門。タクシー運転手やトラッカーの経験もあったのか、虎の穴と豪快な首都高バトルを展開します。
そんな大門のテールトゥノーズ攻撃に音を上げた虎の穴(ミスターXとイエローデビルのセコンドだった男)は、首都高のド真ん中で怒りの実力行使を敢行。
大門の車は堅牢な防音壁をブチ抜いて高架下ヘ転落、無残にも大爆発炎上してしまいました。
万事休すと思われた大門ですが、実はこれは自ら仕掛けた007顔負けのトリックアクション。
虎の穴ハイヤーのルーフにしがみつく超破天荒作戦で羽田空港への強引な呉越同舟を決め込んだ大門は、ハイヤーもろともケンタローを強奪することに成功しました。
事象だけ追えば、自分の車で首都高をブッ壊し、他人の車を盗んで逃げ去るという懲役級の極悪非道っぷりを見せた大門。
ルックス的にも経歴的にも汚れ役をふっ掛けるには非常に都合がいい、思いのほか使い道のある”若手”レスラーです。
大門とケンタローは大田区の羽田空港から練馬区大泉のちびっ子ハウスへ直行。
寝巻き姿の若女将・ルリ子さんは、不審なデカい男による迷惑極まりないアポなし深夜訪問にもブチ切れる事なく平常運転。
聖母のごとき穏やかな対応により、ケンタロー念願の兄妹再会が実現しました。
死刑寸前から奇跡の大逆転劇が舞い込んだケンタロー。感動ドラマのお膳立てをした大門と、大泉の路上で晴れやかな夜明けを迎えました。
なおケンタローは伊達タイガーを母親の仇と吹き込まれていたのですが、ちびっ子ハウスで次から次へと逆に美談を吹きこまれ、すっかり伊達タイガーシンパになっています。
伊達タイガーを恨んだ自分を恥じ、その贖罪を自らの命としたケンタロー。
禊を兼ねた押しかけ弟子入り志願なのでしょうか、なぜか日プロマットで緊急デビューを果たします。
黄色い悪魔ギミックを捨てたケンタローは、日プロ初戦をそつなくクリア(対戦相手の詳細は不明)。
伊達タイガーはまた一人、大門(ミスター不動)と同格の頼もしい腹心を擁する事となりました。
プロレス的には3人揃えばこれ即ちホニャララ軍団の出来上がり。彼らのギミックは"反・虎の穴同盟"といったところでしょうか。
せっかくなら移動や宿泊を本隊と別にするなど、団体内ユニットとしてポジションを明確にしてほしいところ。
いずれも虎の穴で地獄を見た3人なので、上手く化ければ天龍同盟のように日プロのぬるま湯体制をひっくり返す劇薬にもなり得るはずです。
今回#75のMVPは、何といっても30分出ずっぱりだった大門大吾。
伊達タイガーの忠臣&汚れ役として、あるいは硬派な人情家としてウラとオモテを行き交う八面六臂の大活躍でした。
つくづく寡黙なバックヤード稼業がお似合いのゴリ押しコネ野郎。
好ルックスの伊達タイガー、ケンタローを引き立てるためにも、さっさと用心棒系ギミックに専念すべきではないでしょうか。

2013/09/02

全日本プロレス王道史(#19)

録画した日〔2013/3/30:サムライTV〕

「'81世界最強タッグ優勝戦」で突如全日マットを強襲したスタンハンセン。
翌82年の新春ジャイアントシリーズから本格参戦を果たしました。
7年ぶりの全日マットで最初に迎えたビッグマッチは、2月4日の東京体育館決戦。年末に「土足」で上がりこんだ先の家長・馬場さんが対戦相手です。
セコンド役はなぜか上田馬之助。後ろで帰り支度してるのはニコリボルコフでしょうか。
この日は他にAWA王者・ニックボックウインクルやマスカラス兄弟、パットオコーナーも参戦していましたが、ハンセンは彼ら大御所を差し置いての看板待遇。
ドレッシングルームのボスとしての貫禄すら漂う当時32歳の不沈艦です。
一方、全日正規軍のドレッシングルームでは、大決戦前とは思えない柔和な表情でPWF王者の馬場さんがインタビューに答えます。
まあ馬場さんからすれば、ハンセンを引き抜いて新春シリーズのメインに据えた段階でひと仕事終了したようなもの。
憎っくき猪木からのビジネス的勝利を確信した余裕の心持ちなのでしょう。
とは言え、試合が始まると馬場さんはいつもの2倍3倍増しの大ハッスル。
豪快無比な32文ロケット砲や巧みなインサイドワークを駆使した腕殺しなど、馬力に任せて猛ラッシュを掛ける不沈艦と互角以上の闘いを繰り広げます。
もちろん最後は脆弱性レフェリー・ジョー樋口の失神KO劇でドロー決着と相成ったのですが、サイズ的にどデカいスケールの2人による真っ向勝負は見応え十分。
この年の年間最高試合にも選出されるなど、ビジネスどころかパフォーマンスでも憎っくき猪木を凌駕した、馬場さん快心のビッグマッチだったと言えるでしょう。

100点満点の東京決戦から2ヶ月半後に開催された「グランドチャンピオンシリーズ」。
ファンクスやレイス、スヌーカ、デビアスらの超豪華メンバーが集結したこのシリーズですが、断然の主役となったのは日本初結成となったハンセン&ブロディの超ミラクルパワーコンビでした。
異国の地で遂に邂逅を果たした最強コンビは、4月20日の愛知大会で馬場・鶴田のインタータッグ王座にチャレンジ。
しかしこの試合、レフェリーがジョー樋口なのは子供が親を選べないのと同じ不条理ですが、形式が「60分3本勝負」となっているところが如何にもアヤしい。
王者の魂・馬場さん主導の痛み分けムードが満ち満ちたタイトルマッチとなります。
そうしたイヤな予感を抱きつつ、超ミラクルパワーコンビの巨大連係発動に胸をときめかせる全国3000万プロレスファン。
その夢はいきなり1本目、超獣のスローで不沈艦が黄金の左腕・ウエスタンラリアットをブチかますという圧巻のフィニッシュで現実のものとなりました(犠牲者はジャンボ)。
しかし続く2本目3本目は、やっぱりというか何というか超獣の知恵袋・バックロブレイやら超獣の小道具・チェーンやらが入り乱れる壮絶カオス状態に。
ジョー樋口が光の早さでサジを投げ、超ミラクルパワーコンビによる初挑戦初戴冠の偉業は幻に終わってしまいました。

ハンセンの全日マット(再)デビュー戦が行われたのは1月15日木更津大会。
対戦相手は阿修羅原で、ブレーキの壊れたダンプカーvs野生のダンプガイという働くクルマ対決となりました。
その結果はたった3分弱の瞬殺劇。
ダンプガイ・原の豪快なやられっぷりが光る、説得力抜群のお披露目マッチでした。

我らがハンセン一色のはずの今回のラインナップに、なぜか割り込んできやがったのが大仁田厚の米国遠征(シャーロッテコロシアム)。因縁のチャボ・ゲレロを下してNWAインタージュニアベルトをゲットしました。
試合後は涙の即席ヒーローインタビュー。左からテリーファンク、大仁田厚、倉持アナと並ぶ大ボラ三連星は圧巻のクオリティです。

「ハンセンですよ!」の衝撃が冷めぬまま、文字どおり鳴り物入りで全日マットに登場した不沈艦。
もちろん私も胸踊らせて見ていましたが、馬場さんとの東京決戦より阿修羅原との参戦1発目の放送が待ちきれなかったことをよく覚えています。
そしてここから18年後の現役引退まで続いた全日時代は、馬場さんを蘇らせ、鶴田天龍と切磋琢磨し、三沢小橋をトップに引き上げるという充実の一語に尽きるものになりました。
2大メジャー「NewJapan」「AllJapan」双方の歴史を語る資格があるのは今となってはこの男だけ。
日本にプロレスの殿堂が出来たなら、力道山やBI砲と同時に入っても異論のない功労者、スーパースターだと思います。
今でも新日系のイベントでちょくちょく来日してくれるのは嬉しい限り。
ブルロープ(しかもカウベル部分)でブッ叩くファンサービスはさすがに封印したようですが、ロングホーンからの恐怖の雄叫び「ウィー」はまだまだ健在の模様。
いつまでも日本という国と関わりを持っていて欲しい、ヒールもベビーも日本人もガイジンも超越したプロレス史上最強のグレートテキサンです。

2013/09/01

WWEロウ #1056

録画した日〔2013/8/30:JSPORTS2〕

物議を醸す結末となったPPV「サマースラム」から24時間後のアナハイム大会。
メインのリングでは、いわく付きの新WWE王者・ランディオートンの戴冠式が決行されました。
主役オートンの登場前、長々と大演説を展開するトリプルH。曰く、前夜の「事変」はすべてWWEの大正義に基づくもの。
今後もこの調子で義父ビンス、嫁ステファニーとどんどん悪い事やっていくという、真っ黒なマニフェストをブチ上げます。
新王者オートンはそんなビンス家の子分というポジションではなく、あくまで利害関係が一致したんで一緒に悪い事していこうというニュートラルなスタンス。
会場の大声援を受けるブライアンに必殺RKOを炸裂し、完全ヒールターンを猛アピールしました。
オートンの”復権”だけでも堪らないところが、トリプルHとの復縁、おまけにビンス家の総ヒール化と良い事ずくめだったサマースラムの顛末。
ビンス父娘、トリプルH、オートン4人とも、やっぱり悪い事してる姿が一番似合います。
今後の展開は無限の可能性。
おバカ路線に行くも良し、ケンカ別れするも良し、何やかんやであと1年ぐらいは引っ張れるのではないでしょうか。
そんなお祝いムードの中、残念極まりないのが前王者・ジョンシナの戦線離脱。
見るからにヤバそうな左ヒジ(ソフトボール大のコブ)手術のため、最大半年の休場になるようです。
限りなく空気の読めないWWEファンのブーイングで見送られたWWEのトップスター。帰還はサバイバーシリーズあたりでしょうか。
その際は、ナミダ誘発の大歓声で迎えられる事を心から期待しています。
このサマースラムからの一連の流れ、画面の中心には常に婿殿・トリプルHが君臨していました。
これは御大ビンスからの悪の事業継承なのか。
存在感抜群の「3代目」は、ビンスだけでなく見ている我々からしても文句なしの頼れる正統後継者といえるでしょう。

<メモ>
  • 人気番組「Total Divas」出演のファンクザウルス踊り子が、WWE本流のトップ・AJ&レイラ組を撃破
  • トリプルH批判のジグラーが、シールドとの1対3理不尽ハンデ戦を強いられる
  • すっかり便利屋扱いのシールドはビッグショーとのハンデ戦もきっちり消化
  • デル・リオとRVDの抗争開始。デル・リオの元専属リングアナはRVDと結託
  • 完全にネタ切れのライバック、弱い者いじめキャラ確立に必死の模様