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2014/05/10

WWEロウ #1092

録画した日〔2014/5/8:JSPORTS3〕

PPV「エクストリーム・ルールズ」目前のセントルイス大会。
Evolutionの参謀役だったリックフレアーがメイン戦(オートンvsレインズ )のリングに登場しました。
NWAの総本山だったセントルイス。会場のお客さんはWoo連呼で狂乱の貴公子を大歓迎です。
ノリノリのフレアーはかつての弟分達をアツく激励。
Evolutionサイドからすると、頼もしい権威の参戦でPPVへの勢いに拍車が掛かるはずだったのですが…。
なんとフレアーはあっさり背を向けシールド推しを表明。若き3人にEvolutionの再興を見たようです。
これで週末のPPVは紛れのないヒールvsベビーのシチュエーションに。
私としてはリックフレアーによる世界一卑劣な元サヤ手のひら返しをこっそり期待しています。

<メモ>
  • ドルフジグラーと俳優・ヒュージャックマンが誰も覚えてない2011年の因縁を精算
  • ケインがリング下からマットを突き破って乱入、ブライアンの嫁を襲撃
  • ウェイドバレットがIC王座挑戦権を獲得

2014/05/07

ローリング・ストーンズ:ヒストリー1975-1983~ロン・ウッド・イヤーズ~

録画した日〔2014/4/29:大人の音楽チャンネルMUSIC AIR〕

ストーンズをあれこれ批評する2012年のDVD作品(=The Rolling Stones:Under Review 1975-1983, The Ronnie Wood Year Pt.1)。
ロンウッド入団から「Undercover」リリースまでの10年弱を辛口に振り返ります。
パンク勢台頭などで支持率が低迷してきたこの頃。'75-76ツアーでは開場待ちで並ぶファンを嘲笑する若者も出現したとの事です。
ここはガツンと世代交代を食い止めたい王者・ミックジャガー。
その力を誇示すべく、超満員札止め大観衆の眼前で超巨大ハレンチ風船に騎乗するという驚愕の猛デモをブチ上げました。
そんなミック渾身のパフォーマンスも、ガチンコ批評家連中にはちっとも響かない模様。
私が大好きな'81-82ツアーのヒョロヒョロアメフトルックもまるで変なオジサン扱い。音楽的によろしくないものとしてバッサリと切って捨てられてしまいます。
本隊を巻き添えに転覆寸前だったこの頃のキース。批評家連中も「使いものにならない」などと散々です。
ただこの人の場合、それもこれも命あっての物種。
当時のエピソードをあらためて見るにつけ、健康面はもちろん法的にも「無事」だったのは奇跡といえるでしょう。
標題にもなった肝心のロンウッドは「とてもいい奴。音楽面はともかく…。」といった感じのなんとも失礼な評価。
しかし連中が何と言おうと、ストーンズの第2ギター職に最も必要なのがコミュ力である事は歴史が証明しています。
技術があればいいってもんじゃない。このあたりはサラリーマン社会も一緒ではないでしょうか。
口の減らない批評家連中は“聖域”チャーリーワッツにまで侵攻。
「Hey Negrita」における技量不足を突っ込まれた上に、もうみんな忘れてる80年代のドラッグ問題も掘り起こされてしまいました。
こうなってくると逃げられないのはストーンズの“性域”ビルワイマン。容赦なく俎上に載せられたのはお約束の「13歳」ネタです。
その後結婚してケジメを付けたものの、更にその後離婚しやがったムッツリベース野郎。
この案件について擁護の必要は一切ありません。
この期間にリリースされた(オリジナル)アルバムは5枚。
「女たち」「刺青の男」は異論なしの名盤ですが、いかにも叩かれそうな1983年の「アンダーカヴァー」も高評価だったのは少し驚きです。
その一方でボロクソだったのは異論なしの名盤に挟まれて1980年にリリースされた「エモーショナルレスキュー」。
ただし締めのキース作品「All About You」は全員絶賛。
私もこれは概ね異論ありません。
すっかりセレブ化したミックはこの頃からニューヨーク住まいになったとの事。
そこで培われた新しい芸風が「女たち」で大いに発揮されました。
上手いこと取り入れた“パンク”についても、ロンドン系ではなくアート色の濃いのニューヨーク系をパクれた事が成功の一因だったようです。
70年代後半、人生最大のピンチを乗り切ったキース。
クリーン化に成功し、椰子の木から落っこちてもビクともしない健康な体を手に入れました。
なおこの怪物の復活はやがてミックにとって厄介なものとなり、悪名高き「第3次世界大戦」を誘発する事となります。
新しい価値観による突き上げを食らった70年代中盤以降。
パンクなどの新興勢力からすれば、ストーンズは噛み付いて踏み台とするにはうって付けの権威だったのかもしれません。
そしてこれは、ストーンズ自身が新興勢力だった60年代と同じプロセスであるとも言えます。
そう考えると「ミスユー」「スタートミーアップ」のメガヒットは、そのタイミングも含め会心の一撃だったのでしょう。
特にスタートミーアップが世に出なかったなら、賑やかな“80年代”への参加を許されないロートルバンドに成り下がっていたかもしれません。
90年代から現代21世紀はレジェンド枠で悠々とシーンに君臨するストーンズ。
今回取り上げられたロンウッドイヤーズは、現役ランナーとして必死に先頭集団に食らい付こうとしていた最後のガムシャラな時間だったのだと思います。

2014/05/05

WWEスマックダウン #766

放送時間〔18:00~19:45:JSPORTS3〕

チョコレートの街・ハーシー大会。
アントニオセザーロのマネジメント権を巡って、極右オヤジ・ゼブコルターとハゲデブ・ボールヘイマンが公開討論を繰り広げました。
容姿と性格を中心にバッシングを展開するゼブコルターと、それに聞く耳を持たず「レスナーはワシが育てた」など自慢話を連呼するヘイマン。
お互いの顧客であるジャックスワガー、セザーロはすっかり置き去り。そもそもこの極右とハゲデブの間にまともな議論が成立するべくもありません。
こうして開始されたスワガーvsセザーロのシングル戦ですが、ここで困るのはどっちが悪い奴なのかはっきりしない事。
ゼブコルター(&スワガー)を裏切って「アンドレ杯」を制したセザーロをベビーとするべきなんでしょうが、ヘイマンのあの顔がチラつくと全面支援はしづらいもの。
一方いつも憎らしいスワガーですが、彼が胸に手を当てたら「We The People!」と一緒にシャウトしたいのがファンの心理でしょう。
試合は最近一押しのジャイアントスイングでセザーロが勝利。
何だかハッキリしない2人(2組)のアングルですが、策士ヘイマンが絡んでいる時点で何となく程良いオチが期待できそうな気もします。
一番丸く収まるのは愛国者3人がヘイマンをブッタ斬ってベビーターンする事なのかもしれません。

<メモ>
  • シールド、3vs11のハンデ戦を強いられるも全員粉砕

The GAME-震えた日 オグリキャップ「伝説のラストラン」~1990.12.23~

録画した日〔2014/1/3:BSフジ〕

伝説の名勝負=The GAMEに関わった人々がいろいろ語る番組。
2014年の正月に放送され、このオグリ「1990.12.23」の他にはセリーグ同率優勝戦「1994.10.8」と羽生善治7冠制覇「1996.2.14」が取り上げられたようです。
例のごとく今さら新発見などがあるはずなし、分かっちゃいるけど見てしまうオグリ案件。
「ラストで手前を変えた」「心拍数がスゴい」という定番ネタにプラスされた仕掛けは、日本競馬界2大巨頭の出走でした。
「TheGAME」の立役者である武豊。
並みのジョッキーならこのネタだけで20年以上食っていくもんですが、武豊にとっては若手時代に達成した仕事の1つという位置付けでしょう。
そんな業界の大正義が「第2のオグリキャップは出てこない」といった風にオグリについて語るのは珍しい気がします。
もう1人の巨頭は最初の有馬記念で手綱をとった岡部幸雄。関連書籍などによるとオグリとは色んな大人の事情で「1回限り」の関係だったような…。
そもそもオグリは”馬優先主義”と対極にいるキャラ。
そんな諸々曰く付きの名人による証言はとても貴重なものと言えるでしょう。
なお「TheGAME」で岡部は天皇賞馬・ヤエノムテキに騎乗。主役のオグリと同じくこれが引退レースでした。
そしてこの人馬に降り掛かった「罰ゲーム」は決して触れてはいけないところ。
と思いきや、鈴木淑子さんらの絶妙な仕掛けであっさり笑い話へと昇華しました。
業界に残した実績からして何をやっても語っても大正義となる両巨頭。
中山競馬場でのスクーリング(岡部)、芝コースでの追い切り(武豊)と、2人がそれぞれの有馬本番前に企てたアクションはいずれもオグリ伝説の重要エッセンスになっています。
この「TheGAME」で実況を担当したフジテレビ・大川アナ。
本来なら大ポカである「右手を挙げたタゲユダガ!」は、隣りに座ってた同じ名字の神様による「ライアン」連呼とともにこれまたオグリ伝説の重要エッセンスであると言えます。
今や業界の重鎮である鈴木淑子さんによる若き日の号泣配当金読み→潮哲也さんのダンディなフォローも伝説のエッセンス。
公営競技を伝えるにあたってあってはいけないケース。
しかし、オグリの波瀾万丈プロセスを間近に見続けたうら若き女性にここで泣くなというのは無理な話でしょう。
ネタも切り口も出尽くしている1990.12.23。
出てきてないのは、ある意味伝説の最重要エッセンスである元ジョッキー・増沢末夫の大暴露ぐらいでしょう。
まあ、それがあろうと無かろうとやってたら取り敢えず見てしまうんですが…。

巨人の星(1982年)

録画した日〔2014/4/29:日本映画専門チャンネル〕

昭和57年に公開されたTV版”巨人の星”のダイジェスト映画。
前年のジャイアンツ日本一にインスパイアされた作品だとのことです。
この劇場版の魅力は現役ジャイアンツ戦士のアニメ化コラボ参戦です。
8年ぶりの日本一に貢献したスーパールーキー・原辰徳は祝勝会でお得意の顔芸を披露。堂々たるスクリーンデビューを果たしました。
ONの次代を担う若大将はなんとお父さんの原貢氏とも共演する別格扱い。パーティを中座して赤電話で優勝報告です。
この貢&辰徳の親子鷹エピソードは、一徹&飛雄馬の「本編」へ繋がるイントロ的なパートでもありました。
昭和56年の日本一の原動力となったのはV9を知らないヤングジャイアンツたち。
この便乗映画ではそんな原辰徳以外のフレッシュな主力選手もアニメ化されています。
ちなみに彼らの「出演」はオープニングとエンディングの別枠わずか数分。飛雄馬や花形満との夢の対決シーンはありませんでした。
野手部門でアニメ化選抜されたのは原を筆頭にダンディ篠塚、青いイナズマ松本、ゼッコーチョー中畑清の4人。
バッターボックスにおける原と中畑の絵面の違いに悪意を感じますが、これはそれから30年以上経った2014年現在における2人のコントラストを予見したものと解釈しましょう。
沢村賞・西本、最多勝・江川、セーブ王・角盈男、イケメン担当・定岡という充実のラインナップとなった投手陣選抜。
アゴがひん曲がって描かれた角盈男もお気の毒ですが、選抜漏れとなった地味な加藤初(この年12勝の大活躍)の事も思い出してあげてほしいもんです。
ミスター長嶋解任、王選手引退という「事変」を受けて発足した第一次藤田トロイカ政権。
チームを取り巻く不穏な空気の中、V9以来の日本一という文句なしの一発回答を叩き出した藤田元司監督の男気には感嘆するしかありません。
なお「本編」で藤田監督はピッチングコーチとして飛雄馬のスカウト役を演じています。

肝心の本編は伝説エピソード詰め込み状態。正味2時間弱に飛雄馬父子の濃厚大河ドラマが収まるわけがありません。
幼少期の重要アングルである極悪少年野球団・ブラックシャドーとの因縁抗争(大リーグボール養成ギブス着用のハンデ戦形式)も実にアッサリと消化されます。
酒飲んで飛雄馬にラフファイトを仕掛けるお父さん・一徹とそれを必死に制止する母親がわりのお姉さん・明子。
もちろん一徹の一連の暴走は飛雄馬を思うが故の不器用な愛情表現。ザ・ファンクスを思わせる父娘の定番ムーブは日本人の心の風景でもあります。
そんなワーキングクラスヒーロー・一徹の献身で超ブルジョア校・青雲高校を受験する事となった飛雄馬。
面接試験の際にブチ上げたリスペクト「父ちゃんは日本一のXXXX」発言は、その意に反し後に放送禁止の社会問題に発展します(この劇場版ではカット無しで放送)。
盟友・伴宙太との出会いはこの受験の日。
伴は当時全国柔道王。飛雄馬の入学をPTA会長の父へゴリ押しし、自らも野球部へ移籍して甲子園出場というトンパチ系の超スポーツエリートです。
そんな2人が臨んだ甲子園大会は花形満の紅洋高校に決勝で敗退。伴宙太の異種目高校2冠達成は成りませんでした。
なお飛雄馬は、熊本農林高校との準決勝で主砲・左門豊作の貧乏エピソードに動揺して乱調になるなどメンタル面での課題を露呈しています。
甲子園大会後のジャイアンツ入団試験では嫌味なオリンピックボーイ・速水譲次が登場。
しかし内容てんこ盛りのダイジェスト版にオマケキャラの出る幕はなし。100m10秒5の俊足や得意のビッグマウスは完全にカットされていました。
飛雄馬(および伴宙太)のジャイアンツ入団から大リーグボール1号完成まででこのダイジェスト映画のストーリーは終了。
ちなみに魔球のお披露目は川崎球場の大洋ホエールズ戦(バッターはもちろん左門)。試合後の即席記者会見で「大リーグボール1号。どや、雄大な名前やろ!」とカネヤン・金田正一が命名しました。
魔球を体得した飛雄馬は続く甲子園の阪神タイガース戦で花形満を完封。
すっかりベビーターンした花形は、幼少期からのライバルの覚醒を涙を流して讃えます。
そしてこのシーンをもって、ジャイアンツ日本一の勢いだけで制作されたクソ映画は中途半端にエンディングと相成りました。
オープニングとエンディング5分足らずの現役選手アニメ化のみが見どころというこの映画。
本編の尻切れダイジェストはともかく、劇中音楽をごっそり入れ替えるという無茶もカマしています。
世界観を象徴する名曲「行け行け飛雄馬」は重いコンダーラ感ゼロのポップな曲調に変貌。BGMもなんだか拍子抜けの軽いものでした。
このヤッツケぶりをみたら”あの”原作者はブチ切れてしまうのでは…。
しかしそんな心配をよそに、オープニングでは「総指揮 梶原一騎」の文字が燦然と輝いていました。
人間兇器ご本人プロデュースだったら文句は言いっこ無し。
その意志を受け継いで坂本や内海をアニメ化、オズマやオーロラ3人娘が登場するパート2を制作してもらいたいものです。