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2012/09/05

ノンフィクションW 緑の血を燃やせ!~ベティス 情熱の街のフットボールクラブ~

録画した日〔2012/5/25:WOWOWプライム〕

リーガエスパニョーラの古豪「レアル・ベティス」の2011-2012シーズンを追ったドキュメント。
2008–2009シーズンに2部落ちしたベティスにとっては、3季ぶりの1部・リーガエスパニューラでの戦いとなります。
ストーリーの核はチームではなく、チームを支える”ベティコ”と呼ばれる地元サポーター。
弱小だろうと2部だろうと、尋常でない情熱をチームに注ぐ彼らの一喜一憂ぶりは、日本人の私からすれば信じられないけど羨ましい、DNA標準装備のサッカー愛の賜物です。
87歳のベラスケスおばあちゃんは、チームの象徴的存在。
Jリーグのチームにこんなレジェンド級サポーターが君臨するのは、あと2世代ぐらい回った頃になるでしょうか。
同じ街セビリアに居を構える宿敵「セビージャFC」とのダービーマッチ。
中産階級のセビージャFCと、そこから離脱した労働者階級が旗揚げしたレアル・ベティスというのが対立の構図です。
”階級”ベースという、日本では起こり得ない因縁アングル。こればっかりは「起こり得ない」という事に胸を張るべきなのでしょうか。
サポーターメインのドキュメントでしたが、やけに気になった選手が10番「ベニャ・エチェバリア」。
ダービーマッチなど大事な試合で悉く超絶フリーキックゴールを決めた寡黙な職人系のMFです。
Wikipediaによると代表キャップは「1」との事。途方もなく層の厚いスペインの中盤に割り込めるのか?ひっそりと注目していきたいです。
欧州・南米系のドキュメントではもはや見慣れた感のある、一般市民レベルでの常軌を逸したチーム愛。
日本では有り得ない話の様ですが、よくよく考えたらプロ野球の猛虎ファンやら巨人党を海外から見れば同じように「常軌を逸した…」面々なのかもしれません。
教科書やガイドには載せられない文化・国民性を知る。これもスポーツを見る楽しみの一つです。