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2013/03/20

警視-K #13最終回「マイ・シュガー・ベイブ」

録画した日〔2013/2/23:日本映画専門チャンネル〕

ガッツの同期生・佐藤慶が、同じく同期生の小池朝雄と2ショットで飲みに行ったその日に突然死。
あくまで病死という小池朝雄の見解ですが、その言動の随所に「クロ確定」のアヤシイ匂いがプンプン漂います。
#10からテコ入れ的に参戦した小池朝雄。どうやら麻薬密売系の悪の組織と癒着があるようです。
本庁の超キャリア組でありつつ一匹狼のガッツとは気の置けない同期生というポジションでしたが、その分だけ振り幅の大きなヒールターンとなりました。
病死から事件へ立件のカギを握るのは、お金のためにコールガール業を営むかたせ梨乃。
客だった小池朝雄を「声がコロンボに似てる人」とズバリ正確な観察眼で把握。盗聴録音した証拠テープの他、聞かれてもないベッドでの恥ずかしい性癖までもガッツに暴露しました。
コールガールとしての守秘義務を完全無視したかたせ梨乃の目的はもちろんお金。これらをネタにしたユスリ計画をガッツに持ちかけます。
ガッツはかたせ梨乃のユスリ計画に乗ったフリをして小池朝雄の追求を開始。
同期の桜とはいえ悪は悪。手法はともかく公務員として当然の判断といえるでしょう。
そしてそんなガッツの動向を察知した小池朝雄はガッツ抹殺で状況の打開を画策。佐藤慶もほぼ同じ経緯で消されています。
かたせ梨乃と密会するガッツの前に現れたのは、ホタテマンならぬヒットマンとして小池朝雄に傭兵された安岡力也。
黒い呪術師ブッチャーの頭をカチ割った伝説を持つ最強ヒールは、ナイフでガッツを強襲します。
しかし殺られるガッツも百戦錬磨。そのナイフを素手でキャッチする大流血ディフェンスで絶体絶命のピンチを凌ぎ切りました。
無頼漢ガッツの侠気にほだされたヒットマン安岡力也は、義のための謀反を決行。
ユスリ金の受け渡し現場であるホテルニュージャパンに拳銃を持って乱入し、ボス・小池朝雄の心臓を撃ち抜きます。
結果的にブラックな裏の顔を露呈することなく「殉職」した次期警視総監候補。このドラマの世界観を鑑みれば一件落着と言えるのでしょうか。

1話にして盟友2人を亡くした哀しみのガッツですが、愛娘・奥村真粧美には思いもよらぬハッピー超展開が…。
なんとパパのカッコイイ方の子分・水口晴幸が、何をトチ狂ったのかトンパチ天然娘に結婚を前提としたお付き合いを申し込む事になりました。
プロポーズの場所は玉緒さん経営のレストラン。奥村真粧美はここでアルバイトを始めていました。
人生のチャレンジャーとも言える水口晴幸のアタックに奥村真粧美が出した答えは「神様に聞いてみる」。
この神様とはパパ=ガッツなのか、それとも脳内のお花畑にいる想像上の神様なのか、まさしく神様もお手上げのトンパチ天然娘です。
「生まれて初めて」のプロポーズにご満悦の奥村真粧美は、さっそく玉緒さんに状況報告。
これを受けた玉緒さんは「収入はあるの?」というシュートとも冗談とも取れる説得力満点の仰天発言で愛娘を祝福します。
全国のガッツファミリーファンが固唾を呑むまさかまさかのロイヤルロマンス。
しかし時間の関係か、残念ながらそのゴールは幻想のベールに包まれたまま、番組最終回のエンディングを迎える事となってしまいました。

トレーラーハウスに集まったガッツ+玉緒さん+奥村真粧美。
世間一般とはかけ離れたスケールですが、これが芸能界最強ファミリーの一家団欒。「ディス・イズ・ファミリー」の謎掛けを1話遅れで回収する意味合いもあるのでしょう。
屋根で昼寝するガッツと洗濯物を取り込む玉緒さん&奥村真粧美。
今さら言うまでもありませんが、このドラマはガッツの私物であり遊び道具。それを象徴するガッツファンなら120%大満足の素晴らしいラストカットです。

千秋楽を迎えてつくづく残念なのが、当初予定されていた全26話を完走できなかった事。
あと13回「遊び場」を与えられたなら、天才ガッツはどれほどの暴走をしてくれたのか?今となっては想像の中でしか楽しむ術はありません。
ガッツ=勝新太郎の才能とバイタリティ、突破力がなければ生まれ得なかったOne And Onlyの超絶トンデモドラマ。
この「警視-K」をリメイクできるスペックの役者、作り手、TV局は21世紀平成の世では皆無でしょう。
しかし、見る側(視聴者)のスペックは昭和55年当時より間違いなく上がっています。
地上波で深夜あたりに再放送してくれれば食い付く層は結構いるのではないでしょうか。
なおその際は、洋画みたいに字幕を付けた方がいいと思います…。