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2012/10/15

アウト・オブ・アワ・ヘッズ / ローリングストーンズ

聴いた場所〔電車(通勤)〕

1965年7月リリース。この“7月”とはUS盤のリリース月で、本国UK盤は2ヶ月遅れの9月リリースでした。
私が所有しているのは「サティスファクション」が入っているUS盤となります。
60年代中盤=1967年1月「Between the Buttons」までのストーンズアルバムに付き纏うのが、どうにもややこしいUK-US間Ver不整合問題です。
UK-USで内容バラバラ、コノ曲あるけどアノ曲が無い、そもそもUS盤しか出ていない等々、何だか分からん事ばかり。
そしてこの「Out Of Our Heads」においても、時空のネジれすら感じる何だか分からん英米間摩擦が生じています。
UK-USどちらにも入ってるのは「#1 Mercy, Mercy」などの6曲。名曲「I'm Free」などUS盤に無くてUK盤に入ってる曲の一部はこの年11月リリースの次作「December's Children」に収録。
ただし「December's Children」はUS盤のみリリース。しかしそのジャケ写はUK盤の「Out Of Our Heads」と同じもの…。
もうホントに分からん、Ver不整合のトリプルスレッドマッチ状態になってます。
これはあくまで情報&物流にボーダーがあった時代の遺物。
今やボーダレスな21世紀。ストーンズサイドからすれば、どっちも一緒じゃねぇか、まあ適当にオッサン殺しBOXセット出しとくか?って所なんでしょう。

なお、US盤はストーンズが初めて「全米No1」をゲットした記念すべき作品。
巨大看板「#7 (I Can't Get No) Satisfaction」を中盤の要に据え、オリジナルとカバーが6:4ぐらいの割合になっています。
カバー曲は「#5 Good Times」のサム・クックや「#2 Hitch Hike」のマーヴィン・ゲイなど、私も名前ぐらいは知っている大御所から拝借。
ビッグネームに噛み付く怖いもの知らずというより、大好きなスターの大好きな曲をモノにしてハシャぐ兄ちゃん達というスタンスでしょうか。
そして名曲「#4 That's How Strong My Love Is」の主権者オーティス・レディングは、翌1966年にガッタガッタと「#7 (I Can't Get No) Satisfaction」を掟破りの逆カバー。
音楽漢同士、カッコいいソウルの応酬を繰り広げました。

カバー元の大御所達に負けじとストーンズ本隊も「#9 The Under Assistant West Coast Promotion Man ~ウエスト・コーストの宣伝屋」「#11 The Spider And The Fly ~クモとハエ」など、邦題もお洒落なルーズで粘っこい脱力系ナンバーを展開。
全12曲、何だか楽しくやってんなぁという印象です。
私の中では、このアルバムのUK盤は「最初からないもの」になっており今から取り寄せるトリガーもさほど見当たらない心持ちです。
それこそ、グッズ&未発表テイク満載のオッサン殺しBOXセットが投下されないか、老雄ストーンズの年金集め工作にひっそりと期待しています。