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2013/05/29

BEGIN Japanology「プロレス」

録画した日〔2013/5/28:NHKBS1〕

“NHKワールドTV”で放送されている海外向けの30分番組。
ナビゲーターのピーター・バラカンが毎回日本の文化を世界に発信しているようなのですが、今回のテーマはなぜか「プロレス」でした。
海外向け国際放送だけあって番組は全て英語で構成。
日本人へのインタビューも英語に変換されているなど、どうやらガチンコで「英語のみ」の放送であるようです。
これは海外武者修行経験がない私にとってNHKから「またぐなよ」と言われたも同然。ゴング直後からいきなり致命的ハンデを背負ってしまいました。
スピードラーニング的にテキトーに見つつ気になったのは、番組のど真ん中を結構な時間占拠したのが関東の学生プロレス(UWF)の連中だという事。
彼らが日本プロレス界のメインストリームとして紹介されたのか、それとも派生的なニッチ文化として紹介されたのかは言葉の壁により判定不能です。
ただ学生プロレスが、新日&全日に次ぐ30年超の歴史とNWAを彷彿とさせる全国規模のネットワークを持っているのも事実。
ハヤブサ、棚橋、真壁といった大物の輩出も含め、ある意味日本のメジャー団体として紹介されて良いのかもしれません。

もちろん学生プロレスだけでなく普通のプロレスラーも登場。
ただし、新日やノア、全日のいわゆるメジャー系の参戦はなく、DDTや大阪プロレスがメインでした。
彼らインディ軍団が日本プロレス界のメインストリームとして紹介されたのかどうかは、例によって言葉の壁により判定不能です。
肝心の日本プロレスの歴史本流については4人のスーパースターでサクッと解説。
力道山が始めて、馬場さん&猪木=BI砲で盛り上がって、佐山タイガーみたいなスーパーヒーローも登場ってな感じです。
この4人以外では他競技のエリートである小川直也と曙のプロレス転向や女子プロレス(ビューティーペア)も登場。日本におけるプロレスのステータスを表現したものと思われます。
Web上の解説文(これはなぜか日本語)によると、今回の特集は日本のプロレスを「プレースタイルの幅広さや、ショーとスポーツの境界線をあえてグレーにしているのが特徴」とリアルに定義付けています。
かと思えば同文中には「日本はアメリカ、メキシコと並ぶ世界三大プロレス大国」だとかいう梶原イズム的妄言も…。
この他番組中ではブッコ抜きジャーマン・関本大介とピープルズチャンピオン・ロックを日米の顔として並立させるなど、単なるスットボケという事ではなくプロレス上級者による謎掛け&仕掛けの匂いも漂いました。
ちなみにこのBEGIN Japanologyの次回テーマはなぜか「いちご」。結局のところ何だかよく分からん唐突な文化系プロレス特集でした。
せっかくなら長州vs橋本コラコラ問答、海賊男乱入、永源ツバ攻撃、テンコジ警察あたりまでを幅広く「日本文化」として世界に発信してほしかった気がします。