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2013/02/16

プロレスの星 アステカイザー #26最終回「鷹よ!栄光のリングへはばたけ」

録画した日〔2013/1/8:チャンネルNECO〕

泣いても笑っても今回が見納めとなるプロレスの星。
打ち上げ宴会の 最終決戦の地は、前回#25からアステカイザー関係者が滞在している「伊良湖ビューホテル」です。
風光明媚な伊良湖岬で一行を襲撃するサタンデモンは、ブラックミスト軍から離脱したばかり。
今までならアステカイザーを誘き寄せる作戦の一環でしたが、無職になった今は「ムシャクシャしてやった。誰でも良かった…」的な皆殺しモードにシフトしています。
この時点で東京に居るのはアステカイザー、速水博士、ジョー神崎の3人でした。
主力不在で絶体絶命のピンチ、そして何より打ち上げ宴会はこの日の夜。インチキ記者・大泉滉は、伊良湖ビューホテルからのSOSホットラインで居残り部隊を緊急招集します。
時間に迫られる3人の交通手段は、速水博士とジョー神崎が新幹線0系「こだま」号、アステカイザーは変身して愛車マッハビート号というもの。
Web情報によると、伊良湖ビューホテルへのアクセスはJR豊橋駅から直行バスで約100分。世田谷の東都プロ道場からは、なんだかんだで4時間近く掛かるんではないでしょうか。
アステカイザーと新幹線組はほぼ同時に伊良湖ビューホテルへ到着。これでようやく全員集合です。
そしてアステカイザーは「今日こそオレとお前のデスマッチだ」と爆勝宣言、チェックインを後回しにしてサタンデモンとの最終決戦に挑みました。
遂に迎えた因縁の両雄による一騎討ちは、一進一退の攻防の末アステカイザーに凱歌。
これまで25回連続稼動させてきたアニメ化ムーブ「カイザーイン」を封印しての完全勝利となりました。
サタンデモンの事はクソ作画アニメにしなかったアステカイザー。泥濘を共にした宿敵に対するささやかな敬意だったのかもしれません。
敗者・サタンデモンは渥美半島の砂浜で風化。ギロリと光っていた目玉だけが残されました。
そして何と、近所のクソガキがその目玉を「こんなもの、いらない」と海に投げてしまいます。
商品価値がなくなったらバッサリとゴミの様に切り捨てる。はぐれ国際軍団に始まり誠心会館、Uインター等々、新日プロ色が濃く出た幕の引き方です。

一方、ヒール軍を殲滅したアステカイザーは「鷹羽俊」名義で後楽園ホールのリングに復帰。ムシキングテリーがいなくなったら鈴木鼓太郎が帰ってくる仕組みと同じです。
アステカイザーのガウンは闘魂伝承の猪木カラー。しかしリングコスチュームは情けない田吾作系タイツ。細い下半身をカモフラージュする腑抜けスタイルでした。
Wikipediaによると、アステカイザー=鷹羽俊=島村美輝さんは当時22歳。慶應ボーイで現在はお受験塾の塾長をされているそうです。
偏差値70超級の頭脳でこんなアホバカ芸能に首を突っ込んでいたとは…。業の深さを感じざるを得ません。

そして鷹羽俊復帰初戦の対戦相手は新日プロのホープ・ジョージ高野。
新日としては「取り敢えずジョージ」のやっつけ人事かもしれませんが、ストーリー的には #15「アステカイザーよ! いつの日か君とリング で!」の伏線をキレイに回収したキャスティングではないでしょうか。

後楽園ホールに始まり後楽園ホールで完結したクソガキ向け特撮。
途中プロレスから遠ざかった感はありましたが、いちおう「プロレスの星」として筋を通したハッピーエンドです。
ただ、これを見てプロレスマニアになった昭和のチビっ子はいたのか?
総帥・猪木は#1に出たっきり「もうオレには関係ねぇですから、ンムフフ...」と速攻トンズラ。
当時異種格闘技路線真っ只中だった新日にとって、メリットのあるタイアップだったかは今となっては知る由もありません。