毒蛇オートンの地元・セントルイスで開催された「何でもアリ」がコンセプトのPPV大会。
メインはレッスルマニアの再戦でもあるブロックレスナーvsトリプルHの金網デスマッチ=ヘル・イン・ア・セル戦でした。
WWEの四角い金網リングに臨む元UFCヘビー級王者。
会場にはUFC選手も普通に観戦に来ていたようなので、この金網つながりはWWE得意の皮肉や挑発ではなく、単なるストーリーの一環と素直に捉えるべきでしょう。
消耗戦の様相を呈してきた終盤、起死回生の小道具「ハンマー」を持ち出したトリプルH。
いつもはエプロン下の道具箱に置いてあるのですが、今日は場外戦不可の金網戦。ご丁寧にシルバーのカモフラージュ塗装が施され、金網のてっぺんに隠してありました。
しかし、このハンマーが結果的にトリプルHの命取りになる事に。
ハゲデブ・ポールヘイマンの介入を受けたレスナーはハンマーを強奪してトリプルHを強襲、ラストは殺人技・F5でレッスルマニアのリベンジを達成しました。
理由はともかく、あんまりノッてないセントルイスのお客さん。
両選手にとってかなりキツい試合だったはずですが、「Holy shit!」な新しいムーブを期待する輩にとっては物足りない決着だったのでしょう。
やり出したら際限ない度胸試し&我慢比べのチキンレースになるのがエクストリーム系の悲しい性。
そもそもWWE好きにそれを求める層はどれだけいるのか?、普通に古典的なアメプロをやってくれた方が見てて楽しい気がするんですが…。
①Y2Jジェリコvsファンダンゴ
ダンス愛好家同士による通常ルールの試合は、ジェリコが迎撃型コードブリーカーで逆転勝利。レッスルマニアの雪辱を果たしました。ただし、エロ解説者(キング&JBL)の関心はファンダンゴの相方・サマーだけだったようです。
②US王座戦:コフィキングストンvsアンブローズ(シールド)
若手乱入軍団からめでたくソロデビューのアンブローズは、いつも一緒の残り2人をセコンドに付けない真剣勝負モード。ズルも乱入も一切無くアッサリUS王座をGetしました。
③革ヒモマッチ:シェイマスvsマークヘンリー
革ヒモで繋がった相手を引き摺ってリングの四隅をタッチしたら勝利という、アメプロ伝統の試合形式。名手・ワフーマクダニエルのように血みどろにブッ潰して引き摺り回した訳じゃありませんでしたが、シェイマスが仇敵ヘンリーを完封です。
④アイクイットマッチ:ジャックスワガーvsデルリオ
デルリオのピンチ時にタオルが投入され一旦はスワガーのTKO勝ちが宣告されましたが、これは極右オヤジ・コルターによるズルしてイタダキ系の小技だったことが判明。試合は続行され、最後はスワガーが「I Quit」と屈辱の絶叫です。
⑤WWEタッグ王座戦:ケイン&ブライアンvsシールドの残り2人
トルネード形式(=4人全員出突っ張り形式)のタッグ王座戦は、勢いが止まらないシールドの完勝。これでロン毛の2人がタッグベルトで薄毛の1人がUSベルトと、ゴリ押し乱入軍団は早くもキャリアのピークに到達しました。
⑥エクストリーム戦:ビッグショーvsオートン
エクストリーム=何でもアリの試合形式。地元凱旋で大張り切りの毒蛇オートンが、RKOに飽きたらず使用禁止技「パントキック」の封印を解いてビッグショーを完全粉砕です。
⑦WWE王座戦:ジョンシナvsライバック
ラストマンスタンディング形式の試合は場外が主戦場に。ライバックがシナを抱えて電飾板へ突撃。コンクリート床に叩き付けられた両者は仲良く病院送りで、勝負も打ち切りとなってしまいました。