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2013/06/02

大改造!!劇的ビフォーアフターSEASONⅡ 2時間スペシャル「闘魂燃え尽きそうな寮」

放送時間〔18:56~20:54:テレビ朝日〕

老朽化した問題物件を豪快にブッ壊す番組。
今回は倒壊寸前の世田谷・新日本プロレス選手寮(築50年)を4000万円かけて大改造します。
創始者・アントニオ猪木の遺産をブッ壊す仰天オファーを仕掛けたのは、キャリア24年の大ベテラン・獣神サンダーライガーでした。
永井豪宅で生まれて新日道場で育った獣神の現住所は奥さんの地元である福岡。
しかし婿養子として居場所がないからなのか、年間200日近くを世田谷の新日道場で過ごしているそうです(本人曰く、寮費も払っているとの事)。
そんな獣神とヤングライオン4人(高橋、渡辺、田中、小松)が暮らす選手寮は築50年だけあってかなりボロボロ。
風呂場が狭い、下駄箱がキタナイ、食器棚が無いといったネタは笑って済ます事ができますが、床が抜けそう、鉄骨が腐食している等々、体のデカいレスラーが生活するには何とも危険な状況です。
ちなみに外人レスラーも来日時に選手寮を拠点にする事があるそうです。
VTRではプリンス・デヴィット、カール・アンダーソン、タマ・トンガの3選手が登場しました。
現在は極悪ヒールユニット「BULLET CLUB(バレットクラブ)」として新日マット崩壊を企てている3人。オンボロ選手寮に対する不満が反逆の理由なのかもしれません。
大改造=取り壊しが決まって最初にやるべき事が仮の住まいへの引越し。
仕掛け人・ライガーの緊急招集で、棚橋や後藤、中西らの正規軍がイソイソと荷造りに取り掛かります。
ちなみにレインメーカー・オカダやアイアンフィンガー・飯塚の姿はなし。新日選手寮はベビーフェイス限定の住居であるようです。
新日正規軍が荷造りで慌ただしい中「何ぁにがヤりたいんだコラ」とスエット姿で突如乱入したのが革命戦士・長州力。
しかしこの日は噛み付く相手がいなかったのか、ガランとした寮のド真ん中で一人感慨にふけていました。
大改造が始まると、ボロボロ選手寮の構造的欠陥が次々と発覚。
元々の平屋建てに2階部分をくっ付けただけという、悪い意味の猪木イズムに満ちた超やっつけ仕事だったようです。
選手の重量はもちろん、地震やら台風やらで倒壊しなくてつくづくよかった。
まあ当時の施主は、孫の世代のヤングライオンの身に何かがあったとしても「もうオレには関係ねぇですから、ンムフフ…」と我れ関せずなのでしょうが…。
今回ライガーに全面協力した匠は「モダニズムの継承者」というプロレスチックな異名を持つ柴田さん。
プロレスに理解がある方のようで、歴代のヤングライオン達が踏みしめた子汚い階段板をモダニズム建築と融合させるなど数々のマジックを炸裂させました。
そんな匠が創造したNew選手寮は、この番組のウリであるやり過ぎ感がタップリ詰まった凄まじい出来栄え。
ライガー&ヤングライオンとゲスト参戦の棚橋は、その外観を見ただけでストロングマン級のハイテンション大興奮状態です。
そして寮内は風呂にジャグジーが付いたり、ファンにお馴染みだった物置きロビーがセルリアンブルーのリングっぽくなってたり、ライガーの個室では趣味の紙粘土がやり放題だったり、外観を遥かに凌駕する至れり尽くせりのパーフェクトリフォーム。
これには獣神もIWGPジュニアベルトを獲ったかのような会心のガッツポースです。
2階のヤングライオン住居は明るくオシャレになっただけでなく完全に個室化。
歴代のスーパースター誰もが経験した理不尽環境を知る彼らは、この好待遇に恐縮しきりです。
破壊王・橋本真也が健在だったら、そんな謙虚なヤングライオンのオシャレ個室にアブラゼミを200匹放り込んでいるでしょう。

劇的大改造に終始大はしゃぎだったのはライガーでしたが、一番おいしかったのは環境が良くなった上に全国ネットで顔をアピールできたヤングライオンでしょう。
そしてこれは新日の育成システム面から見ても劇的な大改造。オシャレで便利になっても「早くここから抜け出したい」のバーニングスピリットを養う厳しさはキープし続けてほしいものです。