昭和53年に日本テレビで放送された全5話の鉄道ミステリードラマ。
原作は超ビッグネーム・西村京太郎。新幹線に乗ったジャイアンツの監督、選手、コーチが全員姿を消すという、凡人にはバットでブン殴られても発想できない荒唐無稽なストーリーです。
第1話にしてさっそく犯人確保と思いきや、これは新幹線車中の安打製造機・張本勲選手。
こんな感じでリアル巨人軍映像が随所にカットインする構成ですが、いずれもニュース映像やナイター中継からの転用。
さすがにシーズン中だけあってジャイアンツ勢の「本格参戦」は第2話以降も無いようです。
コワモテ張本選手以外にも練習風景やら王選手やらアーカイブ映像は豊富です。
ちなみに第1話の舞台は後楽園球場がある水道橋、御茶ノ水界隈。その昭和53年当時の風景は味わい深いものがあります。
このトンデモドラマの4番打者は我らが探検隊長・藤岡弘。スマートながら熱い一面もある優秀な若手刑事です。
上司にあたる大坂志郎は優しく懐の深い警部。2人は実に良好な関係なのですが、藤岡弘は根っからのアンチ巨人で大坂志郎は熱狂的巨人ファン。
こと野球の話になるとイデオロギー闘争が勃発する微笑ましい師弟コンビです。
大坂志郎の次女・水沢アキは藤岡弘のフィアンセ。
この昭和を代表する肉感的ディーバは「先にホームラン打ったほうが勝ち」「巨人の監督は王選手(ロングスパンで見れば正解)」などと野球に関しては全くの無知なようです。
事件が発生したのは9月某日。
ミスター長嶋監督率いるジャイアンツは昼間に後楽園でホエールズ戦(ダブルヘッダー)、その後、翌日からの甲子園阪神3連戦のため当日移動で新大阪行きの新幹線に乗り込みました。
ジャイアンツと同じ新幹線に乗っていたのはハネムーンへ向かう藤岡弘&水沢アキ。
刑事としての嗅覚、あるいは探検隊長としての洞察力が働いたのか、藤岡弘は新大阪駅ホームでジャイアンツ不在の異変を察知しました。
第1話はここで「To be continued」。
次回以降、アンチ巨人と野球オンチの新婚カップルが謎を追究する展開となる模様です。
ジャイアンツ全員誘拐という無茶苦茶なシチュエーション。
どうにもオチが気になりますが、ここは「原作・西村京太郎」という金看板を信頼すべきでしょう。
そしてもうひとつ気になるのは、次回以降ミスター他のお宝映像が放出されるのかというポイント。
一挙放送により残り4話も録画済みなので、早々にチェックしようと思います。