5年連続でLAステイプルズセンター開催のPPV。
メイン戦では会場人気No1のダニエルブライアンがジョンシナのWWE王座に挑みました。
シナの挑戦者指名に始まり、ブライアンのブレイクスルーやビンス家の因縁抗争など多様なアングルが散りばめられた注目の最高峰王座戦。
そんなビッグマッチの一番オイシイところを掻っさらったのは”部外者”のMrマネー保持者・ランディオートンと特別レフェリーのトリプルHでした。
本線のジョンシナvsブライアンは、ボマイエだかシャイニングウィザードだかのヒザ爆弾でブライアンが激勝。念願のWWE王座戴冠を果たします。
するとそこにマネー権を持った毒蛇オートンが乱入。
まあ、ここまでは事前の煽り具合からある程度想定できていましたが、実際オートンのカバンの落とし所はどうするのか…。
ここからWWEは久々の口あんぐり級超展開をブチ上げます。
今までの流れから考えれば、ブライアンに散々嫌がらせを仕掛けていた御大ビンスマクマホンが何やら絡んできそうなところ。
しかしそんな伏線を丸ごとブッタ切ったのが「擁護派」だったトリプルH。
なんとブライアンの両腕をむんずと抱え一撃必殺のペディグリーを炸裂。毒蛇オートンWWE戴冠のお膳立てをカマしました。
殿堂級極上ユニット「Evolution」つながりのオートン&トリプルHが、王者&キングメーカーとして2人まとめてヒールターン。
両雄のふてぶてしいドヤ顔を見るにつけ、盆と正月が一緒に来たような喜びが全身に巡ってきます。
ただ気になるのは、この2人が今後誰と張り合っていくのかという事。双璧となるベビーキャラは、今回あっさり余韻も残さず去っていったジョンシナぐらいでしょうか。
このブライアン及びシナの他、PPVに姿を見せなかったビンス、ステファニーは次回RAWでどう出るのか?
まあ私としては、トリプルHがブチ上げる久々の極悪長尺大演説が聞ければそれで大満足です。
①ミズご挨拶&ファンダンゴ乱入
試合が組まれないかわりに「ホスト」という都合のいいポストを与えられたミズがサマースラム開幕の煽りトークを担当。同じく試合が組まれなかったファンダンゴとしょーもない勧善懲悪コントを繰り広げます。
②炎のリング戦:ケインvsワイアットファミリーの主将
邪道団体FMWのそれとは一線を画す、上場企業WWEならではの統制のとれた火炎リングは思いのほかの面白ギミック。ぜひとも定番化してほしい試合形式です。なお結果としては、いろいろあってケインが轟沈してしまいました。
③ダミアン・サンドウvsコーディ・ローデス
マネーカバン争奪戦に端を発した元タッグパートナー同士の因縁抗争。とりあえずローデスが勝利を収めましたが、この先ストーリーが膨らむかどうかはあんまり期待できないような気がします。
④世界王座戦:アルベルト・デル・リオvsクリスチャン
試合巧者2人による王座戦はデル・リオのタップアウト勝ち。試合後にデル・リオは会場のラティーノに向けスピリチュアルメッセージを送りましたが、そんな事はせずヒール道を全うしてほしいものです。
⑤ナタリアvsベラ姉妹のどっちか
全米絶賛放送中の「Total Divas」とかいうリアリティショーの宣伝試合は、きっちりレスリングのできるナタリアに凱歌。当該リアリティショーが放映されていない国に住み、ディーバにこれといって関心がない私にとっては、後半戦に向けての貴重な休憩タイムとなりました。
⑥ヨシ・タツ(Yoshi-Tatsu)サマースラム参戦
舞台裏のケータリングシーン(メインはライバックによる理不尽スタッフイジメ)で、我らがヨシ・タツの生存を確認。試合ねぇのにメシは食うんか?、的な憎まれ口は言いっこ無しです。
⑦ノーDQ戦:CMパンクvsブロック・レスナー
ベスト対ビーストと銘打たれたイデオロギー闘争は、アメプロ、ジャパニーズスタイル、ハードコアの要素を詰め込んだ屈指の好勝負に。最後はパイプ椅子直撃のF5砲でレスナーが勝利しましたが、CMパンクの献身ぶりを見ると彼がなぜプッシュされているのかが分かるような気がします。
⑧男女混合タッグ戦:AJリー&ラングストンvsケイトリン&ジグラー
「AJと仲間たち」によるミックスドタッグマッチは、対立するジグラー組の勝利。AJ以外の3人は 、AJ本人抜きでもトップ戦線に残れるように研鑽を積んでいく必要があります。