虎の穴のラスボス=タイガー・ザ・グレートに病院送りにされたケン高岡。
その病室には、伊達タイガーはもちろん、馬場さんやちびっこハウス・ルリ子さんといった賑やかな面々がお見舞いに訪れました。
リング禍スレスレの状況だというのになぜかニコニコでハイテンションな馬場さん。
ルリ子さんを見かけると「ケンも幸せだなぁ、こんな美人に看病してもらえるとは」と、しょうもないオッサントークを噴射します。
ブッカーとしての負い目などサラサラ無い馬場さんは、ザ・グレート対策を授けるとかなんとかで伊達タイガーを連れて日プロ道場へトンズラ。
こうして病室にはルリ子さんだけが残ったのですが、ここからレスラー生命の危機に瀕したケンによる無責任大暴露大会が始まります。
足掛け3年、実に101週にわたって守り抜かれた伊達タイガーのギミックは、あろうことかこの子飼いのグリーンボーイによってブチ壊されてしまいました。
救いがあるとすれば、一介の施設職員であるルリ子さんには報道・マスコミ関係者とのコネクションが無いという点。
情報漏洩の影響範囲は思いのほか小さく収まりそうです。
だからといってケンがやらかしたケーフェイ破りは言語道断。プロレス村からの永久追放は必至でしょう。
実際のところ、ルリ子さんにとってこの展開はとっくの前から覚悟をしていたもの。
決して狼狽することはなく、ついに訪れてしまった「現実」と向き合うべく日プロ道場の駐車場で伊達タイガーの出待ちを敢行します。
ハウスまで送ろうとした伊達タイガーに対し、唐突に「クラウンホテル519号室」と行き先を告げたルリ子さん。
「519号室」とは伊達タイガーの部屋。ケンの野郎は日プロの定宿まで暴露していました。
そしてこの時点で伊達タイガーもあらかた状況を察知した模様。
若き2人にいよいよクライマックスが到来します。
夕暮れ時のなかなかいいムードの中カミングアウトを果たした伊達タイガー。フェイクと探りを仕掛け合う歪なアングルからようやくのステップアップです。
そして伊達タイガーに虎の穴最終決戦からの撤退を懇願するルリ子さん。
しかし、愛する男がそれを聞き入れない事も最初から承知していました…。
最重要エピソードで見事ワントップを張ったルリ子さん。
ウルトラセブン・アンヌ隊員のように告白され、あしたのジョー・白木葉子のように女心をぶつけるという、番組ディーバとして八面六臂の大活躍でした。
このルリ子さんの大ブレイクに免じて、大バカ野郎・ケン高岡はひとまず無罪としておきましょう。