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2012/12/24

プロレスの星 アステカイザー #17「謎のレスラー”キル”の秘密」

録画した日〔2012/12/4:チャンネルNECO〕

「キルブラッド」を名乗る謎のレスラーが東都プロレス道場に殴り込み。
ただし迎え討ったエース・ジョー神崎が「試合」と言った点から、道場破りではない模様。事前調整ありの非公開道場マッチだったようです。
ジョー神崎を失神KO寸前まで追い込んだキルブラッドは、道場からの帰り際「ここを辞める気ないか?」とジョー神崎に爆弾移籍勧誘を投下。
また「アンタがカネに困ってる事も知ってるぜ」と、茶の間のチビッ子ファンにとって聞き捨てならない衝撃情報を暴露します。
ジョー神崎(および東都プロ)がカネに困っている理由は、事務所宛ての督促電話(アステカイザー・鷹羽俊が対応)で詳細が判明しました。
それによると「全国縦断チャリティ試合」をブチ上げたジョー神崎が、インチキ興行主にその資金を持ち逃げされてしまったとの事。
ヒーローものなら病気の妹の手術代とか色々あるだろうに、やけにリアルな金欠設定です。
これは全面協力の新日プロ・新間寿のアイディアか?、実在する持ち逃げ興行師への陽動作戦かも知れません。
キルブラッドはそんな金欠・ジョー神崎に新リーグ構想とアタッシュケースいっぱいの聖徳太子を提示。東都プロ存続のため、ジョー神崎はこれを受け入れる事となります。
「理想のプロレスを求めて…」とは程遠い、哀愁憎悪たっぷりの移籍劇。
どこも現実はこんなものかもしれませんが、昭和のプロレスファンの幻想に冷水をかける何とも切ない熱血漢・ジョー神崎劇場です。
莫大な資金を背景に新リーグ構想をブチ上げたキルブラッド。しかし名前からしてメガネスーパーやブシロードの様な足長おじさんな訳がありません。
当然ヒール軍・ブラックミストの工作員だと断定したい所ですが、今回はこのポイントでカオスな設定が施されていました。
新リーグ構想にブラックミスト番頭・サタンデモンはノータッチ。何とこのキルブラッドは、ブラックミストの大ボス・ルアー様が直々に送り出したサイボーグ戦士でした。
不甲斐ない番頭をスッ飛ばしての経営者直轄案件。しかし、サタンデモンはこの屈辱に新サイボーグ格闘士・コースデグラーを擁して真向から反旗を翻します。
驚きの超展開。アステカイザーを置き去りに、キルブラッドvsコースデグラーのブラックミスト同門一騎討ちがマッチメイクされました。
まさかの同門対決はサタンデモン配下のコースデグラーが圧勝。
なおこのサイボーグ格闘士、コブラツイストを始め足四の字固めやリバースインディアンデスロックなど多彩な技を繰り出す実力派です。
ガツガツと本気になった番頭・サタンデモン。これはヒール軍の内紛ではなく、大ボス・ルアー様による部下を伸ばす人心掌握作戦だったのかもしれません。
すっかり置いてけぼりになったアステカイザーは、サタンデモンに磔にされてたジョー神崎救出の大義名分で聖地・採石場に参戦。
サタンデモン発案の「殺人鬼光線テキサスデスマッチ」でこの日2試合目で疲れ気味のコースデグラーを撃沈します。
何はさておき本日のMVPはサタンデモン。
自分を突き放したボスに「負けたらナイフで自分の心臓をえぐる」と食らい付き振り向かせた干されかけのド根性は、我々サラリーマンも見習うべきでしょう。
また「殺人鬼光線テキサスデスマッチ」は、四方のロープに電流を流すというFMW電流爆破系統のプロトタイプと呼べるクオリティでした。

そんなサタンデモン猛ラッシュの今回。
そういえば、ジョー神崎の借金はどうなったのか?…。
借金の永久機関・猪木のように「どうってことねぇよ、ンムフフフ」と言えない生真面目な性分のエースだけにちょっと心配です。