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2013/12/07

SONG TO SOUL ~永遠の一曲~「サティスファクション」

録画した日〔2013/11/13:BS-TBS〕

2007年から放送されている音楽ドキュメンタリー番組。
今回のストーンズ「(I Can't Get No) Satisfaction」は2009年が初回放送だったようです。
ストーンズ=サティスファクションという、何ともベタな選択。
60年代の世相やらストーンズの悪玉ギミックやら過去映像を織り交ぜつつ、お約束の元祖不良ロック的にまとめるムードが漂います。
のっけから登場したのは日本の元祖不良ロッカー・内田”シェケナ”祐也。
これまたベタな人選ではありますが、彼こそミック達と何度も1on1でコンタクトを取っている超有力ストーンズファン。
まともに喋ってくれるなら、その語り部として日本最強クラスと言えるでしょう。
かつてチケット代35ドルでストーンズのグアム島公演を企画したいう裕也。
昨今(と言ってもここ25年来)のチケット高騰に「500ドルのストーンズなんて見たくねぇ。ベガスじゃねぇんだ。No Satisfactionだ!」と番組コンセプトをデストロイする猛批判をブチ上げました。
来たる2014年ドーム公演のリングサイド席は8万円。そこにシレッと鎮座してる裕也もRock的にアリだと思います。
シェケナベイベー参戦で豪快にキックオフしたドキュメンタリー。
しかしここから一転、一般ウケする側面を削ぎ落としシカゴ、NY、LAとサティスファクションの原点をブルージーにズブズブと探求していきます。
名曲の発祥地は地味曲「南ミシガン通り2120」でおなじみの名門・チェススタジオ。
歴史の詰まったスタジオ本丸を案内するのは、何と「リトルレッドルースター」のウイリーディクソンのお孫さんでした。
ちなみにウイリーディクソンの奥さんもルーツ語り系のインタビューに登場しています。
ニューヨークからはチェススタジオの御曹司にしてストーンズレーベル初代社長であるマーシャルチェスが登場。
レコーディングを間近で見守っていたこのボンボンによると、チェスで録ったのはプロトタイプで、ブライアンジョーンズのハーモニカパートもあったそうです。
仕上げを行ったのはロサンゼルスのスタジオ。今は専門学校になっています。
当初ミックとキースは作品の出来にNo Satisfactionだったそうで、特にキースは「何かウマイことできねぇもんなのか?」と行き詰まり状態でした。
そこに風穴を開けたのは6人目のストーンズ・イアンスチュワート。
スタジオ向かいにある楽器屋に「何か面白ぇ道具ないもんか?」と駆け込み、当時出回ったばかりのファズボックスという音響機器を入手。これによりかの有名なギターリフが完成したとの事です。

ファズボックスの件などプロレス的なホラ要素も含め、丹念にサティスファクションのルーツを辿ったドキュメンタリー。
番組の「中の人」達の音楽に対するリスペクト、知識量が伝わってくる思わぬ拾い物的な素晴らしい番組でした。
Webサイトを確認したところジャンピンジャックフラッシュの回もあった模樣。こちらもぜひ再放送をしてほしいと思います。