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2013/02/24

ジェームス・ブラウン&B.B.キングwithマイケル・ジャクソン:ライヴ・アット・ビヴァリー・シアター1983

録画した日〔2013/1/17:大人の音楽チャンネルMUSIC AIR〕

昭和58年にロサンゼルスで行われた”King Of Soul”ジェームス・ブラウンの単独ライブ。
「ファンキー・グッド・タイムズ! 伝説のJBライヴ 1983」というキラキラネームを付けられ、DVD化もされているようです。
このライブ、あくまで主役はジェームス・ブラウン。表題に登場する「Blues」「Pop」部門のKingによる三役揃い踏みシーンはありませんでした。
そんな中での私のお目当ては、Pop部門のKing・マイケルジャクソンの乱入です。
前年(昭和57年)の12月に文字通りのお化けアルバム「Thriller」をリリースしたKing Of Popは、あくまで「お忍び」で憧れのスターのLA興行を観戦していました。

「It’s A Man’s Man’s Man’s World」という曲のシャウト中にKing Of Soulから呼び出されるKing Of Popマイケル。
誰がどう見ても「お忍び」風情ではないのですが、これはショービズ原理主義アメリカならではの儀礼事項なのでしょう。
ちょっとハニカミながらステージに乱入したマイケルは「I Love You♪」と3回だけシャウト。このフレーズは正規の歌詞なのか、歌詞を知らないマイケルのアドリブなのかはよく分かりません。
ただBBキング(前座)、ジェームス・ブラウンと野太い声に支配されていた超満員札止めの会場は、繊細なマイケルが放った甘い囁きに一瞬華やいだようでした。
吠えx3だけじゃ申し訳ないと、マイケルは自己流のJBステップを披露。もちろん一番喜んでるのは本家JBです。
結局マイケルのパフォーマンスはステップを含めて正味30秒でフィニッシュ。JBの激アツ呼び出しシャウトの方がはるかに長かった一瞬の秒殺パフォーマンスでした。
汗だくベタベタのJBとハグをしてステージを後にするマイケル。
着てる服はともかく、その秒殺っぷりからすると正真正銘のお忍びだったのかも知れません。
いずれにせよ、JBもマイケルもお客さんも皆んなほっこり大満足の超一流エンタメ師弟競演でした。

Blues部門のKing・BBキングは前座&アンコールに登場。
巨漢BBとガッチリ筋肉質(ややお腹ポッコリ)のJBが並び立つと周辺の気温が1、2℃上昇、局地的エルニーニョが発生しそうなド迫力です。
BB、JBともども私の知ってる曲は1つもないんですが、そのカッコ良さと暑苦しさ(もちろん良い意味で)を十二分に堪能することができました。

千両役者JBはお約束の「マント芸」も堂々披露。
インチキマネージャーとの「イケるか?」→「ダメだ…」→「そうか…」→「やっぱりヤル!!」→「JBバンザイ!!」の超絶茶番ムーブは、プロレスファンなら誰もがリスペクトするエンタメ文化遺産です。
(Web情報によると、このムーブのルーツはゴージャス・ジョージだとの事)

このライブ時には御年50歳だったというジェームス・ブラウン。
前出のマント芸の他、股割り芸など定番ムーブが豊富なサービス精神満点のショーマンです。
いわゆる全盛期は過ぎていたようですが、初見の私はその汗みどろギラギラエネルギーに圧倒されっぱなしでした。
晩年50でこれなら絶頂期はどうだったのよ?、プロレス目線でKing Of Soulのライブ映像を探してみようと思います。