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2013/12/15

タイガーマスク #85「死のハンター」

録画した日〔2013/11/15:TOKYOMX〕

ダイナミックなんちゃらという触れ込みで開催された伊豆下田大会。
毎年5月に開かれる「黒船祭」とのコラボイベントです。
都市部偏重の平成プロレスではあまり見られなくなったお祭り興行。最近では大谷晋二郎率いるゼロワンの得意分野でしょうか。
ただしメジャー団体・日プロとしては、大谷が志すような地域文化振興というよりも地元タニマチのメンツを立てる割のいい売り興行という側面が強いと思われます。
コスパ抜群のオイシイ花相撲興行なのに、ブッカー馬場さんはちょっと浮かない顔。エース伊達タイガーが興行開始時間を過ぎても現場に到着していない事がその要因でした。
このまま穴を開ける事があるようなら静岡・神奈川地区での興行に大きな支障が…。
伊達タイガーの所在はともかく、大タニマチへの顔立てが最大の懸念です。
伊達タイガー遅刻の理由は、言うまでもなくチャリティ案件。
ベルトを持とうが後輩ができようが、チャリティ>興行のスタンスは変わらない模樣です。
今回はちびっこハウスの鉄砲玉・ケンタ君が熱を出したとかで、国鉄(JNR)で移動する日プロ勢とは別行動をとっていました。
そんな別行動の伊達タイガーは、虎の穴の非レスラー工作員軍団に付け狙われるハメに。
その軍団内の紅一点のジェーンは、超ド派手なももいろキャデラックで下田へ向かう伊達タイガーの真っ赤なスポーツカーを追跡します。
偽装だの変装だのジェーンほか工作員にいろんなトラップを仕掛けられた伊達タイガー。
何とその果てに、真っ赤な愛車ごと谷底へ突き落とされる大クラッシュに見舞われてしまいました。
喜怒哀楽幾多のシーンを共にした超ド派手スポーツカー。伊達タイガーの安否はともかく、思い出の愛車の儚い最後に涙を禁じえません。
もちろん衝撃の大転落においても伊達タイガーは無傷で生還。
ジェーンの顔面を蹴り飛ばし、ももいろキャデラックを強奪して一路下田へ急行します。
しかし愛車転落はあくまでもジェーンの完全犯罪であり、ジェーンに出る所に出られたら金髪ギャルの顔面蹴撃&ももいろキャデラック強奪という、永久追放確実の超ド級スキャンダルに見舞われる事になるでしょう。
ももいろキャデラックを運転する虎覆面男。これはもはやプロレスの範疇を超えた明らかな変質者です。
しかし伊達タイガーはいたって真剣。
日プロ大タニマチ、およびビッグボス・馬場さんのために何はなくとも下田興行に穴を開けるわけには行きません。
そんな生真面目な伊達タイガーにさらなる悲劇が。
あろうことか、路駐していたももいろキャデラックに地元ドライバーが正面衝突。谷底転落の愛車に続き悪夢の全損処置となってしまいました。
ただこのキャデラックにはリモート追跡機など虎の穴の黒い工作が仕込まれており「災い転じて…」的な意味合いも。
いずれにせよ伊達タイガーの下田道中は一からの仕切り直しとなりました。
八方塞がりの伊達タイガーに救いの手を差し伸べたのは、見るからにアヤしい小太り紳士。
伊達タイガーは疑う事なくこの紳士の車に同乗し、あくまで下田への道を急ぎます。
ここまでのトホホな顛末を見るまでもなく、チャリティバカ・伊達タイガーは無計画な単独行動がもたらす弊害とリカバリコストを1回真面目に学んだほうが良いのではないでしょうか。
それでもってもちろんこの小太り紳士も虎の穴工作員。
007かスパイ大作戦か、なんと運転中に座席ごとスポーンと車からエスケープ。ブレーキレス暴走カーの中に伊達タイガーを放置してしまいました。
これで今日2度目の谷底転落となる伊達タイガー。
お笑いウルトラクイズのプロトタイプとも言うべき体を張った大バカ超展開です。
とりあえず今回も転落を直前回避した伊達タイガーは、自らの落ち度を鑑みず呆然と谷底を眺めます。
そこに現れたのは地元の青年2人組。偶然にもこの日の下田興行へ向かう道中だったとの事でした。
今度は信頼の置けるドライバーなのか?。
危機感ゼロの伊達タイガーは、そんな躊躇など一切せず人情のヒッチハイクに身を委ねてしまいました。
幸い青年2人組はカタギだった模樣。
下田興行のメイン戦にギリギリ間に合った伊達タイガーは、対戦相手オースチンを難なく撃沈しお祭りプロレスを大団円で締めくくりました。
ブッ壊した車は全3台。このほか物損窃盗傷害など、今回の下田大会はチャリティバカ気質が招いた大トラブルの連続でした。
いずれも団体行動を軽視する伊達タイガーの落ち度。
結果オーライだからお咎め無しとするのではなく、ブッカー馬場さんによる粛清もそろそろアリなのかもしれません。