Translate

2012/12/30

「クロスファイア・ハリケーン(Crossfire Hurricane)」ザ・ローリング・ストーンズ50周年記念ドキュメンタリー

録画した日〔2012/12/5:フジテレビ〕

フジテレビのロックリスペクト企画「THE ROCK MOVIES」というカテゴリでピックアップされた発掘映像満載のストーンズ記録映画。
公開は今年の11月で監督はブレット・モーゲン、製作総指揮は「Shine a Light」のマーティン・スコセッシ。Blu-ray(DVD)発売の2週間”前”という、律儀に予約しちゃって商品到着待ちだったファンにとっては「無常の世界」とも言える迅速オンエアーとなりました。
脱退組・ビルワイマンとミックテイラーも含めた本隊メンバーへのインタビューをナレーション代わりに、グループの歴史を振り返る構成。
使われる映像はリリース済みの公式映像が主で、それに当時のニュース映像や各種お蔵入り系発掘映像が重ねられていきます。
だいたいが何処かで見た事ある映像でしたが、私としては不良番長・キースリチャーズのピッチリネクタイ姿のお宝映像を見る事ができて感激です。
何より「映画」として作られているだけに、各エピソードがいちいちドラマチック。ドラッグ禍や乱痴気騒ぎ系のアホバカネタも、ズッシリ重い歴史としてフィーチャーされます。
そして、1つの事件に現在のストーンズがそれぞれコメントを付けるという手法はとても興味深いものでした。

内気な貴公子・ミックテイラーも積極的にコメントで登場。
あんまり語られた事がない脱退劇については、ミックとキースにイジメられて逃げ出したんじゃなく「ドラッグから抜けるため」のリタイヤだったとの事。
これを受けたキースによる「(テイラー脱退は)ヤッパリ滅入るね、軌道に乗った矢先だったのに…」というコメントは何とも切ない限りです。
嬉しい新エピソードとしては、キースリチャーズが「Midnight Rambler」を絶賛(正しくは自画自賛?)していた事。
「オレ達じゃなきゃ作れない」「オレとジャガーを象徴する曲」という煽りと共に絶頂期”レディジェン”のライブパフォーマンスと、悪名高き”コックサッカー”の酒池肉林ジェット機乱交映像がシンクロするシーンは、個人的にこの映画のクライマックスでした。
50周年記念とはいうものの、実はこの映画で取り上げられたのは「女たち」期までの20年弱。
永遠の若手・ロンウッドに至っては終了間際10分前に駆け込み登場という冷遇っぷりでした。
これはPART2を作る布石なのか?
映画という観点なら、「刺青の男」以降の産業ロック化やミックvsキース冷戦、ミックの叙勲&セレブ化、老いとの葛藤等々、80年代以降のほうが面白ネタが多いのではないかと思います。

Blu-ray版を見てからチェックした地上波フジテレビ版。
CMの鬱陶しさを差し引いても、正直なところフジテレビ版の方が字幕が親切で見やすかったです。
Blu-ray版ではコメント字幕にメンバー名が無く、このフジテレビ版でコメント主の誤認識に気付く事が多々ありました。
エンディングを迎えて「あれっ?」という感じになる、ちょっと物足りない50周年ドキュメント。やはり最低でもミックvsキース冷戦期まではフォローして欲しかったと思います。
ただ、そもそもブライアン・ジョーンズ案件だけでも2時間じゃ足りないはず。そんなストーンズの50年を2時間でまとめるのは無理な話なのでしょう。
お宝映像や発掘エピソードに拘らず、普通にPART2を作って貰えるとありがたいんですが…。