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2012/11/25

ワールドプロレスリングクラシックス#235「80年代外国人レスラー特集」

録画した日〔2012/10/13:テレ朝チャンネル〕

新日外人最強3トップ・ハンセン、アンドレ、ホーガンのシングル戦を4試合放映(オマケ1試合あり)。
うち3試合は昭和56年12月1日・愛知県体育館での「MSGタッグリーグ戦」最中におけるお祭りスペシャルマッチです。
老兵レネ・グレイを従えて愛知のリングに登場した人間山脈アンドレ・ザ・ジャイアント。
レネの長所は「フランス語が話せる」だけですが、これが最強大巨人アンドレにとって唯一の必要条件。これ以上ない頼もしいパートナーと言えるでしょう。
そして対戦相手は「頑丈で御しやすい格下」タイガー戸口。
レフェリーのミスター高橋含め、アンドレにとって自分が”王様”でいられる仲良しチームによるマッチメイクとなりました。
こうなった時のアンドレは面白モード。
上手に客席をイジリながらタイガー戸口を蹂躙し、ラストは超特大ヒップドロップで愛知のファンに世界8番目の不思議を見せつけます。

アンドレ戦の前に登場したのはブレーキの壊れたダンプカー・スタンハンセン。
名古屋のアナウンサーに再三「小沢」と呼ばれてしまう新潟のモンゴリアン・キラーカンとの日米(蒙米?)ブルファイト対決を繰り広げます。
場外戦でウエスタンラリアットを叩き込み、後の居酒屋カンちゃんを撃沈したハンセン。
この2週間後には、全日最強タッグ決勝の蔵前国技館で伝説の「ハンセンですよ」祭りをブチ上げる事になります。
もちろんそんなネタ振りは一切感じられない、いつもどおりの直線ファイトでした。

肉弾戦の超豪華大バーゲン愛知決戦を締めたのは、総帥・猪木と「一番」名乗り始めのハルクホーガンによる60分1本勝負でした。
猪木からすれば「まだ顔じゃァねェですよ、ンムフフフ」というポジションだった昭和56年の超人ホーガン。
しかし、後のハリウッドホーガンの片鱗は随所に現れており、ビジュアル面、佇まいに関しては既にトップ級だったのではないでしょうか。

そんな年末愛知決戦から半年後の昭和57年6月18日、蔵前国技館に登場した超人は完全にイケイケのブレークスルー状態。
サンダーリップス・ハルクホーガンとして、大巨人アンドレとの400Kg肉弾戦「バトルオブスーパーヘビーウェイト」に臨みます。
10分弱の大激闘は「バトルオブスーパーヘビーウェイト」の名に相応しいケタ違いのド迫力。中でも斧爆弾・アックスボンバーをリング内外で2発打ち込んだホーガンの勢いが光ります。
パワーのぶつかり合いだけでなく、本場仕込みの両雄の顔芸、リアクション芸も絶品。
日本式ゴツゴツスタイルと明るいアメリカンプロレスがうまい事融合した極上マッチでした。
狂熱状態のホーガンとアンドレは両リン決着後も大乱闘を展開。そこにメイン戦で復帰(ヒザ負傷明け)の猪木が乱入、怒りのホーガンと対アンドレ用緊急日米同盟を結成して一先ずエンディングを迎えます。

ハンセン、アンドレ、ホーガン、もう一回ホーガン、アンドレ…、最強外国人の超豪華フルコースにお腹いっぱい。大満足でHDDレコーダーを切ろうと思ったのですが…。
興奮と騒乱の蔵前番外戦が続く中、スルスルっとリングに上がっていたラメ柄ジャンバーの金髪野郎。
彼の名はスコットマギー。役者不足にも程がある英国人レスラーは、もはや400Kg肉弾戦のオマケ扱いになった猪木復帰戦の対戦相手でした。
試合は大復活アピールの猪木が97秒でマギーを瞬殺。
しかしこれである意味、スコットマギーは日本プロレス史にその足跡を残した事となります。

最後に妙なオチが付きましたが、外人レスラーBIG3の魅力を堪能できる素晴らしいアーカイブ。これに超獣ブロディが入ればプロレス最強図鑑の完成です。
このあたりの映像はいくらでも見たい。眠ってる映像は多々あると思いますので、寝かしたままにしないでドンドン放出してほしいもんです。