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2012/08/19

新・座頭市Ⅲ #25「虹の旅」

録画した日〔2012/4/13:BSフジ〕

おカゴで送迎という破格の待遇で、豪商・越前屋への「出張アンマ」を依頼された座頭市。
依頼主はそこの娘・岩崎加根子(推定年齢:45)。地元藩主の側室で、実家への一時帰省をしているところでした。
とにかく粗相が許されない、いつもと違うプレミアムなアンマ療治。越前屋&藩主サイドも万全の体制で、座頭市ご自慢(?)の無精ヒゲもダーティ要素と判断しバッサリとカットします。

しかし「絶対やるなよ」と言われると何かやりたくなるのがエンターテイナーの性なのでしょうか…。
このシチュエーションで、座頭市はTVシリーズ史上最大のトンパチをブチかましてしまいます。
なんと、豪商の娘にして藩主の妾である超VIP・岩崎加根子(推定年齢:45)と、まさかの”濡れ場”を敢行。
確かに「仕掛けてきた」のは岩崎加根子(推定年齢:45)ですが、吉永小百合由美かおる等々の超S級美女からのアプローチをかわし続けた座頭市にとっては、魔が差したとしか思えない痛恨の大失態です。
悶々とする座頭市に追い打ちをかけたのは、清水絋治率いるアウトローチーム。
この醜聞をどこから聞きつけたのか、当事者・座頭市を越前屋に呼びつけ「ヤッた、ヤラない」の公聴会を開催。
座頭市は「記憶にございません」スタイルに徹しましたが、越前屋CEO・中村鴈治郎はトラブル未然回避の経営判断で、1000両の口止め料を清水絋治チームに納めます。
口止め料を納めたものの、CEO・中村鴈治郎は百戦錬磨の骨太商人キャラ。
1000両受け渡し時に啖呵を切って冷徹ヒール・清水絋治を震え上がらせる描写は絶品です。

ちなみに、中村鴈治郎は玉緒さんのリアルお父さん。
2度に渡って”娘”に手を出した事になる座頭市。ちょっとした遊び心のキャスティングなのでしょうか。
最終的には清水紘治と中村鴈治郎も(!)ブッタ斬った座頭市。
追い込みのラスト2話で、よもやの下半身スキャンダルが勃発してしまいました。

TVシリーズ過去98回で一度も手を出さなかったタブー設定。
監督・勅使河原宏ブランドで何やら重厚な趣を出したかったみたいですが、とどのつまりはハレンチ色恋沙汰でのユスリ案件です。
「1回だけなら」抜群に面白い、癖になったら作品を滅ぼすであろうパンドラの箱的なストーリーでした。