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2015/02/23

ザ・無人島生活:Ep.1 火おこし (Naked Castaway)

録画した日〔2015/2/22:ディスカバリーチャンネル〕

「エド・スタフォード(ED Stafford)」とかいうイギリスのバカによる60日間無人島サバイバル自撮りドキュメント。
このEp1では、上陸初日から13日目までの様子が描かれます。
チャレンジの舞台はフィジーの無人島「オロルア島(Olorua Island)」。
自撮りカメラの他にエドがここへ持っていったのは薬箱と衛星電話、GPSメッセンジャーだけ。
これらは生命の危険に至った場合に使用するものであり、基本手ぶらでのサバイバルとなります。
そんな無謀なチャレンジャー・エドはヤラされてる感ゼロの変人風情。
職業は「探検家」で、2010年に敢行したアマゾン川踏破(源流から河口まで)は世界初の偉業だったそうです。
ちなみに前職はイギリス陸軍大尉。危機管理と状況判断に自信ありといったところでしょうか。
このチャレンジにおけるエドの初期値は全裸。
船で島に到着後、着てたものを全部脱いでから上陸するという徹底ぶりでした。
1人きりなので公序良俗を気にする事はないでしょうが、今後寒さや外傷、害虫(獣)への対策として衣服が必要になるのかもしれません。
エドが上陸して最初にやったのは「水」を飲む事。果汁豊富な椰子の実をカチ割る手法が最も確実です。
何はなくともまずは水。
椰子の実のほか雨水や湧き水など、エドはこの先も水をめぐって一喜一憂を繰り返す事になります。
水分補給の後は食事。岩に張り付いた巻き貝が一番手頃な食材です。
この他イモリ、どじょうをいずれも踊り食いしたエド。
奥地に野生の山羊が確認されたので、こいつを捕まえて食らいつくのがこのチャレンジのハイライトとなるでしょう。
ちなみにエドの自撮りカメラのバッテリは、島内に設置された受け渡し地点で交換。
つまりエド以外の誰かが都度上陸しているという事になりますが、この辺は気にする範疇じゃないでしょう。
また、ペットボトル等の漂着物を使うのもアリ。このレギュレーションを活かし、エドは長袖シャツをゲットしています。
これらはいわゆるチートではありますが、あくまでエンターテイメントなので無問題。
ドラゴン藤波流に言えば「我々は殺し合いをしてるんじゃない!」って事です。
2日、3日とサバイバルが進むにつれエドが苛まれていったのは、やっぱり栄養失調。
ハナっから分かってた事ではありますが、水分はもちろんタンパク質や炭水化物といった体を作る栄養素が決定的に足りない劣悪な食環境です。
そして6日目になると脱水症状に突入。
抵抗力が落ちたのか巻き貝にあたって嘔吐。ただでさえ不足している水分が体内から排出されてしまいました。
人は生きるために食べる…。
飽食で忘れがちな自然の摂理をこのバカがあらためて教えてくれた気がします。
食べ物がない→動けない→食べ物がないの無限ループにハマったエド。
この窮地を英軍隊仕込みのド根性で乗り切るもんだと思ったら、なんと11日目にあっさり「薬箱」を解禁(=抗生物質を服用)してしまいました。
初回にして拍子抜け極まりない正直申告。
ここは逆に、このドキュメントがこの先全部ガチだという品質保証と捉えるべきでしょう。
水/食料の確保と並行してエドが連日トライしていたのが「火起こし」。火があれば(=加熱調理ができれば)巻き貝にあたる事もありませんでした。
獣よけの意味も含め、火は安全、安心の拠り所です。
エドの火起こしは、木をこすり合わせて種火から作るというおなじみの手法。当然木の選別、伐採、加工から始めます。
そんな地味な作業の末、エドが火を手にれたのは上陸から13日目の事でした。

今回Ep1は火起こし成就をもってTo Be Continued。
まずは生活ベースをこしらえたという感じで、無茶やバカをやるのは次回以降になるのでしょう。
なお60日という短期決戦のためなのか、エピソードはあと3回のようです。
吉村昭「漂流」に心滾らせた私としては実にタマらないアホバカ企画。
こうして放送されてるという事は、チャレンジは残念ながら(?)無事完遂されたのでしょう。
あんまりシビアにならず、あくまでエンターテイメントとして次回以降も楽しみにしようと思います。