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2012/11/11

プロレスの星 アステカイザー #9「とどけ! この哀しき祈り」

録画した日〔2012/11/6:チャンネルNECO〕

いつも頑張ってるのにアステカイザーの正体を掴めないヒール軍・ブラックミスト。
今回は番頭・サタンデモンが「毎朝スポーツ」の編集部に乱入して紙面をジャック、情報提供者に(なんなら本人にも)5000万円の懸賞金を懸ける事になりました。
#5のTVジャックや、#6の新聞投稿欄チェックなど、メディアをフル活用してアステカイザーを追い詰めるヒール軍番頭・サタンデモン。
世が世ならアルファブロガー、SNSギーク、ライフハッカーとしてネット社会に君臨していたかも知れません。
懸賞金5000万円に乗ってきたのは「妻木さん」とかいうロートル空手家。
実戦からはしばらく遠ざかっているものの、懸賞金で地元に開業医を誘致したいという奉仕精神で、アステカイザー抹殺に空手家生命を賭けます。
背水の陣を張る妻木さんにサタンデモンが課したタスクは、覆面レスラー「ブラックコブラ」との一騎討ち。
よみうりランドか向ヶ丘遊園か、どっかの遊園地特設ホッタテリングで報道陣限定公開のノーピープル戦がマッチメイクされました。
命からがらブラックコブラを撃破した妻木さんでしたが、公約を破棄したサタンデモンから、サイボーグ格闘士・ブルーバイソンとのエクストラマッチを命じられます。
さすがにここでアステカイザーが助っ人参戦。妻木さんはなぜかアステカイザー側の速水博士からファイトマネーを貰い故郷へ帰って行きました。
全面協力のはずの新日プロ勢が全く登場しない、看板倒れのクソガキ向け特撮ヒーローもの。
しかし今回、オープニングに流れた「ジョージ高野」の文字が私のプロレス魂に火をつけました。
猪木や佐山、ミスター高橋まで登場した#1以来の新日プロ勢クレジット。ジョージの役名「ブラック“コブラ“」にそこはかとない運命の皮肉を感じますが…。
しかし注目のブラックコブラ=ジョージ高野は、全国3000万プロレスファンの飢餓状態を嘲笑うかのような、全身タイツ&完全覆面という没個性スタイル。
いちおうプロレスラーならではのムーブも披露しましたが、劇団ひまわりがやっても一緒じゃねえの?、という十把一絡げキャラに成り下がっていました。
まあ、新日とアステカイザーが「繋がっている」という事実確認ができただけでも良しとすべきでしょう。
なにより後の「ザ・コブラ」が「ブラックコブラ」を演じていたという、拾い物的なオモシロ設定。
10年後の昭和末期、本家コブラが順当にブレイクしていれば、その好敵手として「ブラックコブラ」が闘いのワンダーランドに登場していたかも知れません。
ガチ、ネタ織り交ぜて悲劇に包まれたジョージ高野のプロレス人生、そのエッセンスはこのクソガキ向け特撮から始まっていたのでしょう。