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2014/02/02

新日本プロレス1.4東京ドーム “WRESTLE KINGDOM 8"全試合放送スペシャル

放送時間〔13:00~14:55:BS朝日〕

5時間超のロングラン興行だった1.4東京ドームの全10試合を2時間に圧縮。
ダブルメインの2試合(中邑vs棚橋、オカダvs内藤)はノーカット放送となりました。
新日最大のイベントだけあって、各選手ともエクストラバージョンで気合い入りまくり。
今回は”ももクロ”の演出家である佐々木敦規氏が総合演出を手がけたということもあり、全試合通じて超過激な仕掛け、アオりが連発です。
極悪ユニット「バレットクラブ(BULLET CLUB)」のリーダー・プリンスデヴィットに至っては、エクストラバージョン過ぎて何だかワケが分からなくなってしまいました。
そんな演出過剰の1.4、桜庭和志と永田裕志はおちょくりモードのチビっ子グレイシートレインで入場です。
東京ドームで桜庭とグレイシー一族がプロレスルールのタッグマッチ。これはプロレスの勝利なのか、総合の落日なのか…。
胴着絞めをカマしたグレイシーの「反則負け」というグダグダ決着を見ると、もうどっちでもいいや的な結論に達します。
功罪混濁のネタ盛り沢山ドーム決戦において、個人的に最大のトピックだったのは小島聡のNWA世界ヘビー戴冠です。
昭和45年生まれの剛腕は世界最高峰NWA幻想ド真ん中の世代であるはず。
美獣・ハーリーレイス直々の”レイスモデル”継承ツーショットは、昭和プロレスの薫陶を受けた者として至高の瞬間と言えるでしょう。
大正義・IWGPヘビーを押しのけてメインを張ったのはIWGP”インターコンチ”の方。
中邑を下し白ベルトとドームの主役を強奪した棚橋は、マイク無しの肉声で「愛してまぁす!!」の大絶叫をブチ上げました。
エース棚橋にとってのカタルシスは、ベルト奪取ではなく同志・中邑とメインを張った事自体にあるのでしょう。
この日の観客動員は35,000人。
暗黒期を踏み越えた両雄はもちろん、それを支えたファンにとっても一つの帰結点となるドーム大会だったと思います。

私は今年もドームへ参戦。
びっしり埋まった客席には昨年も感動しましたが、今年はその密度が更に上昇。特にアリーナ(グランド)の座席数は往時を彷彿とさせるものがありました。
不満があるとすれば仕掛けやらアオリやらを詰め込み過ぎて1試合1試合がひたすら長かった事。その結果、22時終了のPPVでは棚橋のエアギターが収まらなかったとか…。
しかしよくよく考えれば、詰め込むモノすらなかったのが00年代の暗黒期。
黄金時代に向かわんとする勝負の2014年は、ビッグアングルをギューギュー詰めにして横アリ、西武ドームと超攻撃的布陣を貫いてほしいと思います。