ニュージャージー州プレデンシャルセンターで決行された5年ぶり今年5発目の復活ライブ。
なぜかプロレス団体WWEも絡んで全世界に生中継されました。
クライマックスは「#16 Midnight Rambler」。ストーンズ絶頂期を支えた貴公子・ミックテイラーが満を持しての大復活を果たしました。
静かなる性豪・ビルワイマンこそ欠席でしたが、キース→ロニー→テイラーの惑星直列は100年に一度の奇跡。魂が荒ぶりまくって血沸き肉踊る唄う大河ドラマです。
エンディングも感涙モノ。
バックバンドとビッグネームが捌けた後、現存4人と貴公子テイラーで「俺たちこそストーンズ」を猛アピールです。
ワイマンは何やってんだ?、ロンドンの店でソーセージでも焼いてんのか?、鬼籍に佇むブライアンジョーンズへの慕情を含め世界最強ストーンズの「50th」をリアルで体感する名シーンだと思います。
全世界ライブ中継だけあって、超メジャー級ゲストも多数参戦。
時代を席巻する新歌姫・レディガガは「#5 Gimme Shelter」に堂々と乱入しました。
変態モード全開の全身タイツ姿のガガ姫。
時代が時代なら不良番長キースにテレキャスターでブッ飛ばされるところですが、定番シャウト「キサウェイ、キサウェイ、キサウェイ✕10」に完全対応するなど、ストーンズ娘の片鱗を伺わせます。
”ボス”ブルーススプリングスティーンは「#18 Tumbling Dice」で登場。
ミックvsボスの異種格闘技戦は、噛み合わない予想を覆す貫禄のブルージーころがし芸で大団円と相成りました。
怒涛の2時間半全23曲のセットリストは以下のとおり。
- Get Off Of My Cloud
- The Last Time
- It's Only Rock'n Roll
- Paint It,Black
- Gimme Shelter(レディガガ乱入)
- Wild Horses
- Going Down(ジョン・メイヤー参加)
- Dead Flowers(本日のリクエスト曲)
- Who Do You Love(ザ・ブラック・キーズ協力)
- Doom and Gloom
- One More Shot
- Miss You
- Honky Tonk Women
メンバー紹介~ミック休憩 - Before They Make Me Run
- Happy
- Midnight Rambler(ミック・テイラー復活!)
- Start Me Up
- Tumbling Dice(ブルース・スプリングスティーン特攻)
- Brown Suger
- Sympathy For The Devil
一旦終了、以降アンコール - You Can't Always Get What You Want(合唱団付き)
- Jumpin' Jack Flash
- Satisfaction
全編通じてとにかくミックジャガー恐るべし。
御年69歳、しかも40年以上前からドラッグ&アルコール&酒池肉林の不摂生を重ねた両性具有パイオニアのエネルギーは異常レベルです。
70年代絶頂期とまではもちろん言えませんが、少なくとも90年スティールホイールズツアーと同レベル(それ以上?)のパフォーマンスを見せてくれた円熟4人組。
「現役」の勇姿をハイビジョン生中継で観戦する感慨は、ストーンズファンでなければ体感できないものでしょう。
さすがに日本襲撃は無いでしょうが「One More Shot」、あと10年20年太く長く転がり続けてほしいもんです。
ちなみに、ライブ開幕前の煽りVTRには謎の日本人グリマーツインズが登場。
これは知る人ぞ知る最強オマージュバンド「ザ・ベガーズ」のフロントマン2人です。
ピート・タウンゼントやエルトン・ジョンと同列での「本編」参戦。まさしく日本代表のストーンズバカ、彼らの一つの到達点ではないでしょうか。