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2013/06/22

WWEロウ #1046

放送時間〔2:30~5:15:JSPORTS2〕

前回RAWで義父・ビンス&嫁・ステファニーに試合出場をストップされたトリプルH。
今回のリッチモンド大会では、仕切り直しのカーティスアクセル戦に臨みます。
新鋭への復讐に燃えたぎるトリプルHでしたが、試合開始早々に義父ビンスが乱入。なんと会長の強権発動で息子の反則負け裁定を下します。
これに怒った息子はCOOの強権発動で試合を再開。
このバカ親子喧嘩が都合2ターン、結局トリプルHは仇敵アクセルに1日で2敗を喫してしまいました。
なお、一番可哀想だったのは会長とCOOの板挟みを食らった平社員リングアナ・ジャスティンロバーツとなります。
ビンスへの「You Suck=最低野郎」チャントも飛び出した義理の親子の小競り合い。
そんなファミリーの危機に娘であり嫁であるステファニーが緊急参戦。パパと旦那を仲介し「ハグしましょ」と強引和解を取り付けました。
小川直也的に「もう終わりかよ」と叫びたくなる、何ともアッサリの迅速決着。
せめて週末のPPVまで引っ張ってくれても良かったのではないでしょうか。
締めの顔芸はステファニーが担当。
この”ニヤリ”は次なるドラマへの伏線なのか、それともお仕事ご苦労さんのドヤ顔なのか…、前者である事をひたすら願うばかりです。

<メモ>>
  • シェイマスvsダミアン・サンドウはPPVの第0試合という冷遇
  • ファンダンゴがPPV欠場。三つ巴戦の代役はゴリ押し・カーティスアクセルに
  • スイス人・セザーロvsメキシコ人・シンカラ戦の実況席に極右オヤジ・コルターが乱入
  • ケイトリンの「隠れファン」は、AJリーのイタズラだったというオチ

WWEスマックダウン #720

録画した日〔2013/6/17:JSPORTS2〕

インテリっぷりを披露して客席を罵るのが最近の業務となっている知の救世主・ダミアンサンドウ。
今回のニューヨーク大会では、スーパーコンピュータ(日本語訳=人工知能)とのチェス対決を敢行しました。
Acer製ディスプレイが接続されたチェス専用スーパーコンピュータ「ディープ・ブルー」。
知の救世主がこれと試合するのはいいんですが、放送時間内に決着する見込みはありません。
チェスどころか将棋のルールも知らない私としては、”boring”極まりないマッチメイクとなります。
そんな不毛マッチを見かねて乱入したシェイマス。
「オレなら一手で倒せる」と知の救世主に豪語するや、必殺ブローグキックでディープ・ブルーのAcer製ディスプレイを破壊してしまいました。
これで3週続けてのカラミとなった2人。今回はダミアン・サンドウが丸テーブルにシェイマスを撃沈しました。
シェイマスへの降格人事なのか、ダミアン・サンドウの再プッシュなのかはよく分かりませんが、何だかピンとこない組み合わせ。
共倒れにならないようにPPVまでマッタリと事を進めてもらいましょう。

<メモ>
  • ゴリ押し新人・アクセル、ジェリコからも棚ぼた勝ちで無敗を継続
  • 休養中のドルフジグラーが次回RAWでのデルリオ襲撃を明言
  • 次回PPVでバレットvsミズvsファンダンゴの三つ巴IC王座戦
  • ケイトリンが謎の「隠れファン」と次回RAWで公開対面
  • 毒蛇オートン、同士討ちしたタッグパートナー・ブライアンにRKO一閃

武豊TV!II #43 「ダービー&オークス振り返り~おめでとう武豊!8年ぶりのダービー勝利!~」

録画した日〔2013/6/21:フジテレビONE〕

ヴィクトリアマイルから安田記念までの府中G1シリーズの振り返り。
メインは当然、日本ダービーとなります。
人馬の調子はもちろん、天気も枠順(1番)も「ヤダな、と思うことが1つもなかった」という大一番。
そつなく回って快心のブッコ抜きという印象でしたが、パトロールフィルム目線だと第1コーナーから最後の直線まで天国と地獄が紙一重のシーンの連続でした。
サラッと「折り合いって大事ですね」と振り返る勝者の言葉には、素人には図り知れない重さが秘められています。
栄光のファイブタイムダービージョッキーは、翌週土曜の鳴尾記念も人気薄のトウケイヘイローでどさくさ紛れに逃げ切りGET。
まだ明日6/23の宝塚記念(トーセンラー)が残っていますが、充実の春競馬になったのではないでしょうか。
なお今後の展開として、キズナは8月31日に渡仏。ロンシャン2400mの3歳戦・ニエル賞から凱旋門賞へ向かうとの事です。
やや聞き捨てならなかったのは、オークス惨敗&骨折で長期離脱の憂き目に遭ったクロフネサプライズに対する「ダートではとんでもなく走りそう」という評価。
私がこの言葉を覚えているうちにダート戦で復帰してほしいものです。
そのオークスを制した弟・幸四郎も堂々と登場。この開催は武兄弟の天下でした。
翌日の朝刊1面がダービーに出る方の武(豊)だったという残念な仕打ちもあったようですが「不肖の弟」がその実力で勝ち取った復活劇は嬉しい限り。
怪我やポカに気を付けて、とりあえず兄貴より先にリタイアしないように頑張ってほしいものです。

ここ数年の低迷と不遇を、飄々としながらも「屈辱的」という言葉まで用いて振り返った武豊。
勝てない時に言えばそれは負け犬の遠吠え。勝ったからこそ吐き出す事ができた泥濘の感情だったのでしょう。
看板スターの復活で大団円となった今年のダービー。
私も当日は現場で観戦。いい天気の中で勝つべき馬と人がフェアに勝つという最高のエンディングでした。
しかし屈辱に耐え続けていた本人にとっては復活でも歓喜でもなく、いろんな方面へ反撃の狼煙を上げる「怒り」のダービー制覇だったのかもしれません。

2013/06/19

有吉反省会 -長州力様

録画した日〔2013/6/16:日本テレビ〕

芸能スポーツの大御所が芸人・有吉弘行の前で猛反省を強いられる番組。
今回、革命戦士・長州力が「滑舌の悪さ」案件でカチ食らわされたと聞いて居ても立ってもいられず録画しました。
有吉やバカリズム等せいぜい反選手会同盟レベルの芸人を前に、反省文を読まされる初代グレーテスト18クラブ王者。
そもそも「滑舌の悪さ」が悪行として問われるのであれば、宿命のライバルであるドラゴン・藤波辰爾こそ真っ先に引きずり出されるべきではないのでしょうか。
そんな全国プロレスファンが抱くモヤモヤは、程なく怒りのマグマとして大噴火。
なんとそのドラゴン藤波が業界最悪の滑舌を垂れ流してVTR 乱入、「噛ませ犬発言はよく聞き取れなかった」などと目ン玉飛び出るような追い討ち爆弾告発を投下します。
これぞ“お前が言うな”の極み。掟破りの逆滑舌バッシング。
この番組が両国国技館での公開収録だったら大暴動勃発でケロちゃん土下座は免れなかったでしょう。
還暦を越えてすっかり丸くなった長州はともかく、無駄にアツい我ら昭和のプロレスファンはドラゴンの理不尽アピールを決して看過する事はできません。
この後もヘリウムガス吸っての早口言葉や、日テレ雑魚アナと話し方レッスン受講など、長州嫌いのブロディやフレアーですら仕掛けなかった屈辱ムーブに翻弄される革命戦士。
もはやここまで来ると非常ベル鳴りっぱなしのイデオロギー喪失状態。「それがお前のやり方か?」と主宰者・有吉に噛み付きたい気持ちになりました。
そんなこんなで熱狂的プロレスファンにとってはなんとも切ない反省会。
しかしそんな中でも、飛龍革命と並んでプロレス史上最高のスキットと崇められる「コラコラ問答(平成15年ZERO-ONE道場)」を地上波のド真ん中にブチ上げた事は特筆すべきでしょう。
また、新日の暴走キングコング・真壁刀義もVTR参戦。
「携帯の電池を買ってこいと言われて買ってきたら、ベータカロチンだ馬鹿野郎と怒られた」など、付き人時代の虚々実々面白エピソードを暴露しました
なお“リキちゃんマン”呼ばわりは自主規制した模様です。
「あいつらの墓にxxブッかけてやる」に至るべきシチュエーションが7、8回はあったのに、何をされても何を言われてもニコニコの長州。
このギミックチェンジは、90年代「現場監督」期の威光を知るファンからすれば太陽が西から昇る程の衝撃です。
今回の放送を見て、当時バラエティ系のメディア露出を尽くブッ潰されていた闘魂三銃士やWJのゴマ塩・永島はいったい何を思うのでしょうか…。

2013/06/18

WWE ウェイド・バレット

録画した日〔2013/6/17:JSPORTS2〕

今月の上旬、知らないうちに来日していつの間にか帰国してたウェイドバレット。
この英国生まれの現役インターコンチネンタル王者が、日本の視聴者にWWEの魅力をブチ上げる15分番組です。
古今東西ヒールレスラーのご多分に漏れず、全身からイイ奴オーラがほとばしっているウェイド。
御大・ビンスマクマホンに対し「オレの邪魔をしたら痛い目にあわせてやる」など不穏な発言も飛び出しましたが、本当のワルだったら2泊2日(6/5に来日-6/7早朝に出国)で極東の日本くんだりまで会社のキャンペーンをしに来るはずがありません。
やや気になるのは、必殺技エルボーバットの如くストレートな番組タイトル。
これは決して製作JSPORTSの手抜きではなく、番組名=人物名という“平清盛”的な大河ドラマ級超大物待遇と捉えるべきでしょう。
そのせいか上機嫌のウェイドは、サッカーの母国イングランド仕込みのリフティング芸も披露してくれました。
ちなみにご贔屓のチームはマージーサイドの青い方エヴァートンFCだそうです。
「WWEスーパースターになるには?」の問いに対して、真摯な表情で「健康な体でいること」と答えちゃうヒール王者。
さらには「いい養成所に入るべき」とヤケに現実的な指針を日本のファンに標榜します。
どうやらウェイドはプロレスラーの専売特許である“大ボラ”とは対極の位置にいる模様。
彼が特別マジメというのではなく、SNS等で情報筒抜けの現代では皆んなこのスタイルで行くしかないのでしょう。
ただそれにしても「ネクサス再結成を望む声…」のくだりは結構ホラ度数が高い様な気がしますが…。

2013/06/17

猛虎伝説!新日本プロレス闘魂史(#49)

録画した日〔2013/3/15:サムライTV〕

昭和57年上半期に行われたタイガーマスクのシングル4戦。
いずれも“栄光のディファジオメモリアル”WWFジュニアヘビー級ベルトを賭けた闘いです。
6月の蔵前決戦で実現した「メヒコの宇宙超人」ウルトラマンとの一騎討ち。
梶原劇画と円谷特撮によるイデオロギー闘争の意味合いを持った、昭和のチビっ子にとって重要な一戦でもあります。
(ただしウルトラマンは円谷プロ非公認レスラーだった模様)
しかしこの試合で注目されたのはそんなチビっ子向け覇権争いではなく、超過激アナ・古舘伊知郎(この試合ではレポーター役)によりもたらされた超特ダネ情報でした。
それによると、タイガーの新必殺技「スペースフライングタイガードロップ=宇宙飛行虎爆弾(訳/古舘)」が今夜初披露される可能性が濃厚との事。
金曜8時ゴールデンタイム、昭和の茶の間は「その瞬間」へ向けて俄然ボルテージが上がります。
そしてやってきたその瞬間。
イマイチの凡戦を帳消しにするかのように炸裂した新必殺技は、側転して体を捻って場外のウルトラマンにフワリと突っ込む超立体四次元殺法でした。
一直線に突っ込んだほうが…、は言いっこなし。
ヒーロー業界のライバルに能力の絶対値の違いを見せつける事にこそ、この新必殺技の意義があるのでしょう。
ちなみに解説の東スポ・櫻井さんによると、中間のウルトラ側転には“回転で目を眩ませる効果”もあったようです。

2月の大阪で対戦したのは、ウルトラマンと同じメキシコ出身のベビーフェイス(セコンドはダイナマイト・キッド)。
どう贔屓目に見てもベビーとは言えない、オバちゃんパーマにポッチャリ体型のルチャ戦士です。
伝統的にこのタイプのメキシカンはそつのない実力者であるもの。
ベビーフェイスもその例に漏れず両者伯仲の熱戦となりましたが、最後は芸術的なタイガースープレックスを炸裂させてタイガーがベルト防衛に成功です。

4月の蔵前国技館で行われたスティーブライト戦は、虎の穴(梶原ワールド)vs蛇の穴(ビリー・ライレージム)の代理戦争。
天才・タイガーは、メキシカンとはガラリと趣の異なる英国系レスラーとも充実の名勝負を繰り広げます。
とても29歳(当時)とは思えぬ渋さ&老獪さ&薄毛を誇るスティーブライト。Jrヘビーとは飛んだり跳ねたりの同義語ではないんだという事を身を持って証明してくれました。
昨今の新日ジュニア戦線に決定的に足りないのがこの系譜のレスラーだと言えるでしょう。
凄玉テクニシャン・スティーブライトの大ブレークにより、タイガーのベストバウトに推す声も多く聞かれるこの試合。
しかしよくよく考えれば、いぶし銀に真っ向お付き合いしながら飛んだり跳ねたりも全開だった佐山タイガーこそ最強の凄玉なのではないでしょうか。

英国系ついでのもう1試合は、5月大阪大会のブラックタイガー戦。
NWA+WWFの世界初2冠王に挑んだこの一戦も、タイガーの歴代ベストバウトの呼び声が高い名勝負となりました。
この一戦が伝説レベルである理由は、空前絶後のフィニッシュムーブにあります。
超過激な語り部・古舘伊知郎を持ってしても「身を翻して宙に舞った」としか表現できなかった仰天のラウンディングボディプレス。
この技のフォロワーは数多かれど、ここまでの衝撃とクオリティを再現できる選手は決して現れることはないでしょう。

もはやぐうの音も出ない充実の4試合。
天才・佐山タイガーが搭載する段違いのスペックをイヤというほど見せ付けられました。
そして特筆すべきはバラエティ豊かなライバル達。いくら天才でもプロレスは1人じゃぁできません。
異例の元旦決戦に幕を開けた昭和57年の新日は正真正銘の黄金時代。
こんなスーパースターが金曜8時きっかりにTVに登場していたのだから至極当然の大ブームだったのでしょう。
当時私は小学3年生。プロレスマニア純正培養の環境を与えてくれた佐山タイガーにひたすら感謝です。

2013/06/16

WWEロウ #1045

録画した日〔2013/6/15:JSPORTS2〕

WWEのお膝元ハートフォード大会。
会社に近かったからなのか、ビンス&ステファニーの経営者父娘が久しぶりの揃い踏みです。
2人の案件は前々回のRAWで体調不良により試合を放棄してしまった婿殿・トリプルH。
幸いにも大事には至らず、この日は医師の許可を得て因縁の新鋭・カーティスアクセルとのリマッチを行う段取りとなっていたのですが…。
「家族のため」と婿殿のリング復帰にストップを掛けるマクマホン父娘。
身内としては至極当然の判断ですが、トリプルHの復讐劇を待ち侘びるWWEファンからすればブーイングものの公私混同強権発動となります。
久々に飛び出したマクマホン家の理不尽トップダウン。これに一番怒ったのは他ならぬトリプルHです。
しかし、義父ビンスと一触即発の場面にはなったものの、最後は家族の思いを尊重して家に帰ってしまいました。
「とか言ってメインに乱入だろ?」のお約束も今日は無し。
TV観戦の我々はともかく、会場のWWEファンにとっては心底ガッカリの家族愛アングルだったのではないでしょうか。
そんな中嬉しかったのは、御大ビンスの必殺技である客席罵倒の大演説がほんの少し垣間見えた事。
やっぱりビンスは悪のオーナーであってほしいもんです。
今のWWEで御大ビンスと張り合えるベビーフェイスはトリプルHとアンダーテイカーぐらいか。
まさかの義父子因縁抗争の勃発にほんの少し期待しています。

<メモ>
  • キレ芸全開のブライアンが怒りの1日2試合を強行。2戦目ライバックに撃沈される
  • シェイマス、知の救世主・ダミアンサンドウと本格抗争をする模様
  • ミズvsウェイドバレットの最中に、ファンダンゴがダンス乱入

ローリング・ストーンズ:ザ・スウィンギング 60’s

録画した日〔2013/6/4:大人の音楽チャンネルMUSIC AIR〕

2005年に制作された1960年代のローリングストーンズを描いたドキュメンタリー。
初代リーダー・ブライアンジョーンズにスポットが当てられています。
原本は 「The Swinging 60'S The Rolling Stones」というタイトルのDVD。しかし今回の放送では、内容の半分ほどがザックリとカットされています。
その為でしょうか、ブライアンの音楽面での天才奇才ぶりは描かれずにお馴染みの揉め事系ドキュメントに終始していました。
メインの証言者はトニーコルダー(Tony Calder)という元マネージャー。
彼曰く、ブライアンはプロデューサー・アンドリューオールダム(Andrew Loog Oldham)から様々な嫌がらせを受け、次第にバンド内の居場所を無くしていったとの事です。
グレたから居場所が無くなったのか、居場所が無いからグレたのか、このどっちが先かの真偽に答えを出せるのは鬼籍に佇むブライアンだけなのでしょう。
ブライアンが受けた理不尽イジメは「マイクをステージの端っこに置かれる(ついでに音も消されちゃう)」「ウソの集合時間を教えられる(遅刻したら置いてきぼり)」という中学生の部活レベルのものだったようです。
”ミック推し&ブライアン外し”で世界最強元祖不良ロックの礎を築いた敏腕プロデューサー。
結果的にその戦略は大正解だったのですが、もうちょっと丁寧な手法を取っても良かったのかも知れません。
なお、メイン証言者・トニーによるストーンズ評は以下のとおり。
  • ブライアンジョーンズ「自分を味方にしたかったようだが、よく対立した」
  • ミックジャガー「今と変わらない。覚えが早くて人を操るのが得意」
  • キースリチャーズ「1対1になるとイイ奴」
  • チャーリーワッツ「礼儀をわきまえたオトナ」
  • ビルワイマン「口数が少なく、とにかく静かな男」
ビジネスマンに気さくなアンちゃん、常識人とムッツリネクラ野郎。
結局のところ根っからのワルが自分1人だけだったというのがブライアンのそもそもの不幸だったのではないでしょうか。

そしてブライアンネタで避けることができないのがドラッグ禍。
節分の豆まきみたいなルックスで裁判所から出てくるシーンは何度見ても強烈です。
ブライアンは、ピル→喘息の薬→もう一回ピル→コカイン→ヘロインといった感じで摂取レベルが尋常じゃなかった模様。
誰もがドラッグに手を出していた時代ですが、彼だけは明らかにヤリ過ぎだったのでしょう。
1968年11月にクマのプーさん宅を購入したブライアン。
この家がドンチャン騒ぎ用だったのかリハビリ用だったのは今となっては分かりませんが、ストーンズ脱退(追放)から3週間後でもある翌年の7月、この終の棲家で必然とも言える早逝を迎えてしまいます。
新メンバー(ミックテイラー)お披露目ライブ直前という、ストーンズにとって重要なリスタート時に起きてしまった悲劇。
しかし2日後のライブは強行され、フロントマン・ミックはかの有名なフリフリ白ドレスでハイドパーク65万人の大群衆の前に姿を現します。
お披露目から”追悼”へコンセプトを変えたハイドパーク公演。これは対世間へのイメージ戦略だったのか…。
だとすると、不良性をウリにしてたはずのバンドが突然降り掛かってきたガチの不良イメージからは逃げ出したという、何とも切ない顛末です。
現存のストーンズメンバーにとって、44年後の今年7月に行われる同地でのライブが本当の意味でのブライアン追悼になるのでしょう。

ロック史的には悲劇と破滅の「RockVictims」という括りだけで語られがちなブライアン。
しかし、60年代ストーンズのブルース部門、オシャレ部門、楽器部門を一手に担っていた真の意味でのアーティスト、ロックスターだったと言えるでしょう。
なお、アンドリュー同様に(?)ミック推しの私としては、ネタ目線で見づらい聖域とも言えるちょっと遠い存在でもあります。
ブライアンが生きてたら70年代には何をしたのか?、誰とつるんだのか?。
辞めなかったらストーンズは何年で解散したのか?、傑作「ならず者」は世に出たか?…。
考え出したらキリがない、妄想と幻想の「たられば」がとめどなく湧き上がる偉大なる初代リーダーです。