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2013/05/04

WWEロウ #1039

放送時間〔2:30~5:15:JSPORTS2〕

ロンドンの新殿堂・O2アリーナで開催された英国大会。
アホバカムーブメント「ファンダンゴーイング」は、ロンドンでも認知されているようです。
英国流の骨太オトコ声大チャントに迎えられたファンダンゴ。対戦相手は、英プロレス界の重鎮・ウイリアムリーガルでした。
波に乗るバカ新人は英国内限定の絶対的ベビーフェイスを粉砕し、その勢いが本物である事を超満員のロンドンっ子に証明します。
このバカの絶頂っぷりに黙っていられないのがY2Jクリスジェリコ。
怒りの形相でバカをふっ飛ばしたジェリコは、バカのパートナーの綺麗な踊り子さんを「略奪」する大暴挙を敢行しました。

レッスルマニアで一敗地に塗れたばかりか、この日のロンドン大会でも試合中に邪魔されて世界王座挑戦権をフイにしていたジェリコ。因縁抗争は次回PPVまでもつれ込む様相です。
とは言え、ジェリコにとっても棚ぼた的に極めておいしいファンダンゴーイングのブレイク。
酸いも甘いも噛み分けた大ベテランに、大事に大事にストーリーを紡いでいってもらいましょう。

<メモ>
  • トリプルHがレスナーとの金網戦受諾。ついでにハゲデブ・ヘイマンをペディグリー葬
  • アンダーテイカーが3年ぶりにRAWで試合
  • AJリーがディーバ王座の挑戦権をGET
  • 本格ヒールターンのライバック、殿堂者ミック・フォーリー&観客に暴言連発

タイガーマスク #56「黒い魔神」

録画した日〔2013/4/26:TOKYOMX〕

開幕4週目を迎えたシルバーリーグ(アナウンサーはなぜか「シルバーシリーズ」と紹介)。
伊達タイガーは強豪・ミスターゼロを撃沈し、順調に勝ち星を積み重ねていきます。
伊達タイガー勝利に沸くリング。しかしそこに名古屋大会での一騎討ちを控えたポポアフリカが疾風の如く乱入します。
リングアナからマイクを強奪したポポはウルトラタイガーブリーカー封じを高らかに宣言。伊達タイガー抹殺へ黒い怪気炎をブチ上げました。
実はこのポポ、伊達タイガーがまだ「黄色い悪魔」ギミックだった頃に地獄の火炎殺法を食らって焼死寸前に追い込まれた苦い過去がありました(#5)。
「プロレス界5大必殺技=鉄の頭突き」を引っ提げて汚名返上に意気上がる魔人と、すっかりベビーターンした日プロ次期エースのリマッチは一触即発の様相です。
なお、プロレス界5大必殺技の残り4つについて番組内での言及はありませんでした。
ポポ対策に頭を悩ましながら名古屋入りした伊達タイガーでしたが、宿泊先ホテルにはちびっ子ハウスから嬉しい応援の折り鶴が到着していました。
これで一気に元気回復の伊達タイガー。ちびっ子達のリクエストどおり、この折り鶴を身に付けて決戦のリングに上がる事を決意します。
ちなみにやや気になったのが「東京都練馬区東大泉…」とちびっこハウスの住所が書かれた封筒が公開されてしまったこと。
今回#56をTV観戦した全国のニセタイガー、ニセ伊達直人からランドセルやらサッカーボールやらが大量に送付される懸念があります。
こうしてゴングが鳴った因縁の名古屋決戦。
根っからの真面目男・伊達タイガーは、ちびっこハウス謹製の折り鶴をご丁寧にシューズに忍ばせてポポを迎え撃ちました。
鉄の頭突きを警戒するあまり自分のペースが掴めない伊達タイガーでしたが、この日のために特訓を積んだドロップキックで徐々に活路を開きます。
最後はウルトラタイガーブリーカー返しの直滑降頭突きを狙ったポポをキャッチ、ドリルアホール式パイルドライバーで難敵を完封しました。
試合後にポポは自らの愛弟子「ブラックV」の緊急参戦を予告。次回、伊達タイガーとの一騎打ちが組まれるようです。
事情通のブッカー馬場さんによると、ポポアフリカは「白人レスラー皆殺し復讐計画」を推進しており伊達タイガー戦はその叩き台だとの事。
生粋の日本人=黄色人種である伊達タイガーからすれば、叩き台も何もブッキングしてんのアンタだろ、って感じの迷惑なマッチメイクではないでしょうか。
前回、前々回と何だか社会派路線に走った感がありましたが、今回はヒール対ベビーフェイスの王道にビシッと帰着。
次回も昭和プロレスの重要エッセンス「未知の強豪」が登場する定番路線になりそうでひとまず安心です。

2013/05/03

幻の湖

録画した日〔2013/1/1:日本映画専門チャンネル〕

昭和57年9月に公開された、滋賀県琵琶湖を舞台とするSFサスペンス映画。
監督は脚本家として「羅生門」「砂の器」「八甲田山」などの傑作を生み出した橋本忍。“東宝創立50周年記念作品”と銘打たれた超大作です。
主演はオーディションで選ばれた新人女優の南條玲子。
日本有数の歓楽街・雄琴にある、戦国時代がコンセプトの高級店「湖の城」に勤務するソープ嬢役です。(当時の呼称は”トルコ嬢”)
南條玲子の源氏名は「お市の方」。その他のラインナップは、ちょっとキツい先輩・かたせ梨乃が「淀君」、正体が秘密諜報部員のアメリカ人が「キリシタンお美代」といった所。
それにしても50周年記念のメイン舞台がなぜに雄琴のコスプレ系高級ソープなのか?
名門映画社・東宝の上層部は、ネジが2、3本ブッ飛んでいるか雄琴のお店に弱みを握られているかのどちらかでしょう。
ソープ嬢・南條玲子の生き甲斐は、愛犬のシロと琵琶湖の周りを走ること。
マラソン大会に出るなどの競技志向はないものの、賢いシロに導かれスピードとスタミナの極限まで自分を追い込むのが日課です。
しかし、そんなシロと南條玲子の日々は悲劇により突然の終止符。琵琶湖の砂浜でシロは何者かに殺されてしまいました。
小さな骨壷を抱え怒りに震える南條玲子は、犯人探しのために東京へ乗り込むことを決意します。
東京で愛犬殺害犯として浮かび上がったのはヒーリング系の作品を何枚かリリースしているミュージシャン。
南條玲子はさっそくその男のスタジオに乱入し、凶器に使われた出刃包丁で面会を要求します。
しかし、冷静な受付嬢の荒木由美子にスカされナシのつぶて。憎っくきシロの仇へのアプローチがどうしてもできません。
南條玲子のそんな手詰まり状態を救ったのは元同僚のアメリカ人ソープ嬢「キリシタンお美代」。雄琴のお店を退職し、本業の秘密諜報部員として東京で働いていました。
キリシタンお美代は最新のコンピュータを駆使してミュージシャンの個人情報をあっという間に入手。南條玲子へ照会します。
ちなみにアメリカの美人秘密諜報部員がなぜ雄琴で働いていたのかはよく分かりません。
キリシタンお美代の情報を元に目黒区青葉台のマンション前で張り込む南條玲子。
そこにまんまと現れたヒゲ面ミュージシャン(光田昌弘という役者さん)は、なんと偶然にもジョギングが日課のようでした。
ようやく見つけたシロの仇。
大噴火寸前の南條玲子は、自らの得意フィールドでもある「走り」で堂々ストーキング。なんにも知らないヒゲミュージシャンに勝手にガチンコ勝負を仕掛けます。
一気呵成に攻め立てたい南條玲子でしたが、序盤の段階でハアハアゼエゼエの失速モード。
空気の澄んだ琵琶湖を主戦場にしている南條玲子にとって、都内幹線道路の排ガス汚染は想定外の足かせになってしまったようです。
苦しみながらもド根性でヒゲミュージシャンに食らい付く南條玲子。
駒沢オリンピック公園で執念の最大接近に成功したのですが、びっくりしたヒゲミュージシャンは猛ダッシュで逃走。あと少しの所で南條玲子は仇討ちに失敗してしまいました。
しかしまあこの結果は当然。真昼間に半袖短パンリュックサックの女に追いかけられたら、いくら美人だとしても誰だって全力で逃げ出します。
傷心の南條玲子はホームタウン雄琴へ帰還。そこで前々から脈のあったイケメン銀行員・長谷川初範のプロポーズを受けます。
ちなみに、南條玲子が長谷川初範の銀行に預金している額はなんと1800万円です。
一転して順風満帆となった南條玲子ですが、意中の人はちゃっかり別にいました。
その男は琵琶湖の畔でたまにピーヒャラと笛を吹いていたアーティスト系男子(隆大介)。
アメリカ航空宇宙局=NASAの「宇宙パルサー」とかいう肩書きも持つこの笛吹き野郎は、琵琶湖に眠る戦国時代の悲劇を延々と語り始めます。
そしてこの笛吹き男の語りをキッカケに、いきなり戦国系の再現ドラマへ突入。
20分近くの良く分からんカットに登場したメンバーは北大路欣也、関根恵子、星野知子、大滝秀治と超豪華なものでした。
この段階で上映時間は2時間超。「最初から全部この面子でやれよ」、犬も喰わないクソストーリーにダラダラ付き合わされている誰もがそう思った事でしょう。
長谷川初範との結婚を機に笛吹き男およびソープ嬢稼業から身を引くことを決意した南條玲子ですが、最後のお勤めで驚天動地の再会劇が待っていました。
なんとシロの仇・ヒゲミュージシャンが、東京から遠路はるばる雄琴にピンク遠征。いやらしい方向での「一騎打ち」が緊急実現です。
もちろん南條玲子は怒りに震えてお客様サービスを完全拒否。それどころかシロの命を奪った凶器の出刃包丁でヒゲミュージシャンを襲撃します。
慌てて店外に逃げ出すヒゲミュージシャンとそれを追う南條玲子。因縁のマラソン対決第2弾・琵琶湖ラウンドの火蓋が切られました。
排ガス汚染に悩まされた東京ラウンドから、勝手知ったる地元ラウンドへ持ち込んだ南條玲子。
「お市の方」のコスプレのまま走るという動作的&精神的ハンデを持ち前の根性と地の利でカバーし、仇敵・ヒゲミュージシャンに肉薄します。
殺生の報いとはいえ、トホホの一語に尽きる不遇のヒゲミュージシャン。
120%のエロ気分で臨んだお楽しみタイムはブチ壊し。それどころか出刃包丁を持ったコスプレソープ嬢との理不尽長距離マラソン決戦に駆り出されるという最悪の雄琴遠征となってしまいました。
エンドレス耐久マッチの様相を呈した琵琶湖ラウンドですが、名所・琵琶湖大橋上でヒゲミュージシャンが追い越されて遂に決着。
執念の南條玲子が地元琵琶湖で愛犬シロの仇討ちを成就しました。
「勝ったぁ勝ったわよぉ!」と琵琶湖全域に轟く勝利の咆哮をブチ上げた南條玲子は、そのついでに出刃包丁でヒゲミュージシャンを一刺し。ライバルをマラソン業界から永久に葬ります。
いちおうの勧善懲悪エンディングを迎えたかに見えたクソ映画。しかしそこへ、スペースシャトル発射の爆音とともに宇宙服を着た琵琶湖の笛吹き男が突如カットインします。
そういえばこの笛吹き男、「宇宙パルサー」として近々大気圏外に行くとか何とか言ってました。
はるか宇宙から愛用の笛を琵琶湖にかざす宇宙パルサー。その意味を何だか小難しくゴチャゴチャ言ってましたが、この時点で上映時間が2時間40分を超えているのでそれを理解しようとした人はいないでしょう。
兎にも角にも、ソープ街雄琴を舞台とした東宝50周年記念ヨゴレ映画はまさかの壮大な宇宙中継でその幕を閉じました。

なぜか「カルトムービー」にカテゴライズされている東宝50周年記念映画。
ロケ地の琵琶湖、雄琴の風景がこれでもかと映し出され、周辺地域の方々にとっては嬉しいストーリーだったはずです。
しかしWikipediaによるとホームタウン滋賀県での上映は無し。それどころか都市部でも20日足らずで公開中止という業界の無情の洗礼を受けたとの事でした。
史上屈指のアホバカ映画という評判のもとに観賞したのですが、私の想定を軽く超える強烈無比なアホバカっぷり。2度に渡るマラソン対決は、古今東西のシュール系芸人が束になっても敵わない抜群の出来栄えといえるでしょう。
この壮大な失敗作により、日本映画を代表する脚本家であった橋本忍さんは事実上の引退を余儀なくされてしまったそうです。
巨匠の超大作という評判のもとに当時映画館で鑑賞した方々はつくづくご愁傷様。
しかし、あらゆるエンタメ要素が氾濫している現代なら間違いなく評価されるはず。幸か不幸か時代を30年先取りしてしまった超娯楽巨編でした。

2013/05/01

ハンセン!新日本プロレス闘魂史(#36)

録画した日〔2013/3/29:サムライTV〕

昭和56年4月、6月の蔵前決戦からの3試合。
標題に「ハンセン!」とありますが、3試合出突っ張りだったのは燃える闘魂・アントニオ猪木でした。
激闘を終えてガッチリと握手を交わす因縁の両雄。
昭和56年4月23日、初代タイガー出現という日本プロレス史に残る超重要大会のメインは猪木vsハンセンのNWFヘビー級選手権でした。
そしてこの試合の勝利をもって、王者猪木は団体黎明期の象徴であるチャンピオンベルトと決別。夢の世界統一構想「IWGP」がいよいよ本格的にキックオフされました。
このNWF戦のクライマックスは、試合前ハンセンがテンガロンハットを、猪木が闘魂ガウンをそれぞれリング中央においたシーン。自らの魂を賭けたビッグマッチという意思表示です。
しかし、このアーカイブ放送ではその重要シーンはバッサリカット…。
その代わりなのか「ブレイン・ウォッシュ・バンド(BRAIN WASH BAND)」によるイノキボンバイエ超アップテンポ生演奏リングインが挿入されました。

6月4日の蔵前決戦は「第4回MSGシリーズ」の優勝戦。
この時点でリーグ戦のトップはハンセンで確定。勝ち点38点で猪木とタイガージェットシンが2位に並ぶという展開でした。
優勝戦進出を賭けて行われた2位同士の一騎討ちは、シンのやや控えめな狂乱ファイトでひとまず両リン決着。
しかしこれじゃあ優勝戦が組めないって事で、ランバージャック形式の延長戦に突入したところシンが大暴走。猪木がなんとか反則勝ちを収めました。
こうして迎えた優勝戦。
20分超の狂虎戦を終えたばかりの猪木ですが、ちょっとの休憩時間(間に他の試合は入らなかった模様)でしっかりと髪型を整えてくるあたりは猪木イズムならぬ超過激なダンディズムの一端が伺えます。
猪木はコンディション面で圧倒的に不利だったものの、何だかよく分からんエプロンサイドのゴタゴタによってリングアウト勝ち。MSGシリーズ4連覇を達成しました。
すっかり猪木シンパのアメリカンドリーム・ダスティローデスもジャパニーズボスの偉業を満身創痍で祝福です。
2年後の「IWGP」に向けて大事な大事な種蒔き期となる昭和56年。提唱者・猪木は至宝NWFベルトを返上するなど気合十分の臨戦態勢です。
しかし返上と同じ日に誕生した佐山タイガーや翌年の長州革命など、そんな猪木のテンションを遥かに凌駕する嬉しい想定外が続出。この時点では黄金時代の予感がほんのちょっと漂うだけの蔵前決戦でした。

2013/04/29

WWEスマックダウン #713

放送時間〔15:00~16:45:JSPORTS2〕

大学の体育館で行なわれたテネシー大会。
レッスルマニアで仲間割れしたビッグショーとオートン&シェイマスがメイン戦で対戦しました。
ビッグショーがパートナーに指名したのは世界最強の男・マークヘンリー。
ここ最近1対2のハンデキャップマッチを組まれてオートン&シェイマスにヤラれ続けていたビッグショーにとっては心強い援軍です。
試合は巨漢コンビが圧勝。
ハンデもらってるクセに派手な怪気炎を上げてたオートン&シェイマスへの激しい違和感も取り敢えず解消しました。

しかしこのメンバーの抗争はエンドレスなのか?、年がら年中絡んでるようなイメージで、私としてはすっかり「boring」です。
昔は”ドラフト”とかいう人事異動制度があったはず。取りあえずランディ・オートンをRAWの荒波に放り投げてあげて欲しいのですが…。

<メモ>
  • ゴリ押し開始のファンダンゴ、オープニングマッチでマレラを撃沈
  • 次回RAWはロンドンで開催

タイガーマスク #55「煤煙の中の太陽」

録画した日〔2013/4/19:TOKYOMX〕

「シルバーリーグ」巡業で三重県四日市市に降り立った日プロ主力4人衆。
四日市では”四日市ぜんそく”が社会問題化、当地の環境はコンビナート地帯から吐き出される煤煙により酷く澱んだ劣悪な状態でした。
大気汚染でどんより曇った四日市駅前。
荒鷲・坂口征二は開口一番「こんな酷いところじゃ立派なファイトができないな」と大暴言。コンビナートに負けず劣らずの劣悪ガスを噴射します。
リスペクトに欠ける若き荒鷲に御大・馬場さんと若頭・猪木は閉口気味。
猪木は「相手だってそうじゃないか」とコンディションは皆同じである事を至極真っ当に諭します。
そして馬場さんは「弘法筆を選ばず」と深いんだか浅いんだか良く分からん説法を展開。
しかしそもそも、プロレス界でも稀有な常識人・坂口征二があんな暴言を吐くものなのか?、私としては、馬場さん主導のメディアを活用した巧妙な若手潰しと捉えます。
四日市市民体育館のラインナップは伊達タイガーvsビッグアマゾン、坂口征二vsミスターゼロの2大シングルマッチ。
地方興行とはいえ、日プロのホープ2人がメインとセミを張る大抜擢となりました。
メイン戦を任された伊達タイガー。しかし試合前のリラックスタイムに、番記者から思いもよらぬ慈善ネタがもたらされました。
盟友坂口の心配、メインイベンターの責任などどこ吹く風、伊達タイガーはお気に入りの黄色いトレーナーに着替えて現場へ急行します。
伊達タイガーが飛び付いた慈善ネタとは、ぜんそく問題の諸悪の根源であるコンビナート煙突によじ登って籠城してるちびっ子の説得。
ちびっ子の要求は全コンビナートの稼働停止です。
ちびっ子が孤児だからというだけで、誰からも頼まれてないのに煙突によじ登っての説得交渉を請け負った伊達タイガー。
慈善ネタに前後の見境がなくなってしまうのは良くも悪くも彼の持病です。
なお、ちびっ子説得の決め手は「煤煙の届かない高台にちびっこハウスを移転する」という公約。
デキもしない公約をした伊達タイガーはそれはそれで問題ですが、暴走デモの対価をきっちり手に入れたこのちびっ子のタフネゴシエーターっぷりは大いに称賛されるべきでしょう。
色々あって迎えたメイン戦は、ビッグアマゾンの極悪メリケンサック攻撃を凌いだ伊達タイガーが完勝。セミファイナルでミスターゼロを撃破した坂口とともに、日プロ新世代の躍進を猛アピールしました。
なお、この勝利が「シルバーリーグ」の星争いにどうリンクしているのかは相変わらず不明です。
伊達タイガーにとって気掛かりだった「ちびっ子ハウス移転」の公約問題は、馬場さんの寄付(四日市大会の売上の一部)と煙突籠城事件のマスコミ報道で翌日すんなり解決。
真の勝利者は、全コンビナート停止の大義名分デモからハウス移転という実利をもぎ取った暴走ちびっ子であると言えるでしょう。。

どす黒い描画と、おどろおどろしいBGM&効果音に終始した異色の今回#55。公害の街・四日市をヒールとして徹底的にバッシングした印象です。
私には当時の世間の温度や製作者が向けたベクトルを知る由もありませんが、子供向けプロレスアニメにしてはちょっとやりすぎ、主義主張が強すぎな陰鬱社会派エピソードでした。