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2015/04/03

WWEロウ #1138

録画した日〔2015/3/26:JSPORTS2〕

前回RAWでランディオートンと仲間割れしたセスロリンズ。
アイオワ大会ではそのオートンとの一騎打ちに臨みます。
アイオワ州はロリンズの出身地。
当然のごとく地元をこき下ろしたロリンズは、その勢いでAuthority軍の面々にも毒ガスを噴射。
メイン戦を前に、お客さんのみならず身内のサポートも失う事となってしまいました。
増長が止まらないロリンズに、後ろ盾であるトリプルH夫妻もお手上げ状態。ロリンズは完全に孤立無援です。
これで邪魔者なしの1vs1。オートンにとっては好都合と思われたのですが…。
メイン戦の入場ゲート、ロリンズの元に再集結したAuthority軍。一連の内輪揉めはすべて対オートン陽動作戦でした。
またこれは、共闘を誓いながら3週間で謀反したオートンへの皮肉でもあるようです。
かくして毎度お馴染みのシチュエーションとなったメイン戦。
しかしこのタイミングで会場真っ暗→明るくなったら誰か居るというWWE伝統の電源障害が勃発。もちろんその「誰か」とはレッスルマニアでトリプルHと対峙するスティングでした。
一杯食わされた大将・トリプルH。本番前最後となる次回RAWで何かしら反撃をカマすのでしょう。
なお、オートンとスティングに横の繋がりはない様子。
オートンはオートンで最後のアオりに精を出してほしいところです。

<メモ>
  • ルセフvsシナ調印式にラナ嬢がなぜか欠席。客席は「We Want Lana」大合唱
  • 「2.10」東京ドームでマサ斉藤に敗けたラリーズビスコが殿堂入り
  • ICベルト泥棒コント、一周回ってバッドニュースバレットがベルトを取り戻す

2015/03/31

WWEスマックダウン #812

録画した日〔2015/3/23:JSPORTS3〕

レッスルマニア出場が未定だったダニエルブライアン。
デトロイト大会のリングでようやくその進路を表明しました。
ブライアンが臨むカードは前回までの伏線のとおり「ICベルト争奪ハシゴ戦」。キャリアの中でICだけ未戴冠というのが大義名分です。
曲がりなりにも昨年のヘッドライナー。ケガのせいではありますがスケールダウンの感は否めません。
このスケールダウン感を一層強めたのが色モノ・スターダスト(=コーディローデス)の追加参戦。
ゴールドダストとの兄弟げんかアングルはどうなるのか?…。
まあ、どうなろうが大勢に影響はないものと思われます。
現王者バレットをはじめ、これでハシゴ戦のメンバーは計7人に。
余剰人員調整の側面があるとはいえ、前出のコーディやベルト泥棒・トゥルースら燻り気味メンバーにとっては願ってもないビッグチャンスです。
一方ジグラーやアンブローズらトップランカーにとって、このゴッタ煮扱いは不本意なはず。
365日バンプを取り続けた現役組が博物館のレジェンド連中に席を取られちゃうのはいかがなものか…。
365日懲りずに見てきた私達にとっても、この時期お約束のジレンマです。

2015/03/30

引田天功大脱出 油地獄・水面大炎上 -プリンセス天功 出演特別番組付き-

録画した日〔2015/3/26:ファミリー劇場〕

引田天功(初代)が昭和50年にブチ上げた脱出イリュージョン第7弾。
日本テレビ「木曜スペシャル」の再放送です。
ヘリ(もちろん宙吊り)で決戦の地に降り立ち、大脱出への決意を熱く語る天功。
ド派手イリュージョンとは対極とも言える掘っ立てヘボ看板は、時代を経て“お笑いウルトラクイズ”へ伝承される事となります。
今回天功は55日間の猛特訓を積んでの臨戦。
当時40歳、気力+体力+経験とまさしく脂(油地獄ではない)の乗り切った円熟期。タレサンの奥から「危険を買う男」としての絶対的自信が満ち溢れます。
イリュージョンの舞台は富士急日本ランド遊園地(現「ぐりんぱ」。「ハイランド」とは別施設)内にある湖。展開される脱出ルーチンは以下のとおりです。
  1. 手鎖をはめたまま箱詰め
  2. 高さ6m、容量2000リットルの重油壺に投下(もちろん時限爆破)
  3. 手鎖ほか諸々ロックを外し、長さ40mのパイプラインを渡る(もちろんパイプも時限爆破)
  4. パイプラインの先にある脱出壺内カプセルに入れば成功(もちろんこれらも時限爆破)
そんな空前のイリュージョンによせて、田部井淳子さん(この年、女性として世界初のエベレスト登頂を達成)ら各界スターから続々応援メッセージが到着。
その中で目を引いたのは、全日旗揚げ4年目を迎えた御大「ジャイアント馬場」の名前です。
「命がけったってねぇ、商売、みんな命がけだと思うんだ」と言いつつ「大成功するでしょうし、そうあってほしい。期待してます」とエールを送った馬場さん。
王道を標榜しながらも後に大仁田の邪道デスマッチをやさしく“黙認”する事となる馬場さんは、爆破炎上路線を貫く天功に対しても一定の理解があったのでしょう。
一方「ヒャッホー!亜土です!!」と突如現れたのは水森亜土。
おっちょこちょいな亜土ちゃんは、番組タイトルを「油地獄クノイチ攻め炎上唐揚げ」と異次元で勘違い。
「(天功が)唐揚げになったら太もも食べてあげるゎ」とコンセプトを丸ごと爆破炎上させる元祖不思議ちゃんの脅威を見せ付けました。
宇宙人の亜土ちゃんはともかく緊張感を増してきた日本ランド遊園地。
マーチングバンドによる戦意高揚大パレードを号砲に、天功決死の大イリュージョンがいよいよその幕を上げます。
手鎖&木箱の定番セットに陣取る天功。
袖も裾もガバガバの耐熱ジャケット、やたら露出面積のデカい防護マスクにあまちゃん仕様の潜水メガネと、油地獄と対峙するにしては何とも心もとない装備です。
木箱はボルトで密閉されヘリで油壺へ移送。油壺の爆破装置はここから稼働となり、その制限時間はたったの4分です。
パイロットの操縦スキルに全面依存する不可解なレギュレーション。
結局木箱が油壺にINしたのは、爆破まで残り43秒というスレスレのタイミングでした。
パイロットのせいで早くも瀬戸際の天功。
更にここで追い打ちを掛ける信じられない超ハプニングが勃発。木箱INから10秒足らず、なんと時限30秒前に油壺がフライング爆発をブッ放してしまいました。
30秒は天功的にブレの範囲なのか、その後粛々と遂行される各所のルーチン爆破。
和田浩治、日テレ石川牧子アナ、一谷伸江の大本営司会陣3人は、火の海と化した日本ランド湖畔で驚愕の顔芸全開です。
もはやイリュージョンを超えた地獄絵図。
そしてこの危機的状況の中、またも信じられない超々ハプニングが勃発。
なんと今度は40m先の脱出壺が「予定よりも早く」フライング爆発をおっ始めてしまいました。
ハプニング連発で阿鼻叫喚の湖畔にけたたましく鳴り響くサイレン。
しかし、なぜか消防車/救急車は現場に到着しないまま。
炎が危険すぎて近寄れないのか、そうこうしてる内に天功最後の砦である脱出壺は完全に焼け落ちてしまいました。
ここで立ち上がったのがチームTENKOのスタッフ連中。
危険を顧みず熟練したクレーン捌きで脱出壺に到達したスタッフは、かすかな望みが託された脱出カプセルを水中から搬出します。
厳重に溶接されたカプセル。どうやって入るかはともかく熱と水は防御できているようです。
そしてこのフタをクレーンでこじ開けると中からは力強い男の右腕が…。
天功は無事、不死身。日本ランド遊園地に安堵の歓声が沸き上がりました。
生死の境の極限状態を乗り越えお客さんに再び勇姿を見せた天功。
大量のガソリンにより真っ白な耐熱ジャケットは黄ばんでしまいましたが、表情はギラギラと精気みなぎるもの。心配される大きな火傷やケガもなさそうです。
奇跡の生還に大本営司会陣も大喜び。
しかしインタビューでは「油で滑って…」的な話のみ。脱出までの具体的プロセスなど肝心の「How?」にこれっぽっちも触れぬまま、番組はめでたくエンディングと相成りました。

40年ぶり再放送のボーナストラックはプリンセス天功の緊急参戦。
もはや存在自体がイリュージョンの域に達した2代目は、自らも体験した油地獄の恐怖と、初代の遺言「ナイアガラの滝大脱出」への野心を華麗にブチ上げてくれました。
「ゲスト=ジャイアント馬場」に釣られて録画したこの再放送。
お目当ての馬場さんは数秒のVTR出演でしたが、それをカバーして余りある超過激な天功イズム、ファンタジーの連続。エンターテイメントの王道と呼ぶにふさわしい大作です。
ド派手な爆破ノウハウはその後巡り巡って各種お笑い番組が継承。彼がいなければあの芸人この芸人が世に出る事はなかったかも…。
ご本人にとっては想定外のフォロワーでしょうが、引田天功がTV番組の根幹ギミックを創造したレジェンドである事は間違いありません。