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2012/12/05

ベストヒットUSA マイケル・ジャクソン特集 第21弾「アルバム『デンジャラス』特集パート1」

録画した日〔2012/12/4:BS朝日〕

「毎週やってねぇか?」という頻度のマイケル・ジャクソン特集。
看板DJコービー=小林克也が仕切るその第21弾では、平成3年リリースの3000万枚超級アルバム「デンジャラス(DANGEROUS)」をピックアップします。
先行シングル「Black Or White」のPV、ではなく「ショートフィルム」。
私は大学1年生。日本初公開と謳われた深夜番組(たしかテレビ朝日。ベストヒットUSAだったかは失念)を録画して見た記憶があります。
いろんな顔が流れるように合成される「モーフィング」とかいう画期的な映像テクは、今のフレーズで言えば「キモい」の一語。
後の崖っぷちブラック子役・マコーレカルキンくんの起用も含め「金掛けてんなぁ」というのが初見の印象でした。
しかしマイケルにとって、このショートフィルムのメイン戦は「黒豹部分(パンサーパート)」だったとの事。
ヒトラー、黒人、KKK等々いかにもOUTなフレーズが連発する曲なしパートは、ちょっとエグ過ぎて放送禁止になってしまったそうです。
80年代の超弩級ブレークで世界的影響力を持ったマイケル。
そんな彼が普段思っている事を映像化してみたら、メディアの魑魅魍魎連中にダメ出しを食らってしまったという構図でしょうか。
90年代に直面するキング・オブ・ポップ泥濘の章を暗示するようなエピソードです。

史上最強のポップスターになったマイケルによる、バブルス君ならぬバブル大噴出のアルバム。
1曲目「JAM」では、マイケル・ジョーダンと奇跡のMJ軍ドッキングを果たします。
この他「Remember the Time」ではもう一人のMJ・マジック・ジョンソンにエディ・マーフィ、「In the Closet」でナオミ・キャンベルと、金に糸目をつけないマッチメイクを乱発。
もはや誰も真似できない、真似する気にもならない領域に突入しました。

ユーズ・ユア・イリュージョン期のGuns N' Roses・スラッシュも全面参戦。
ガンズ=大正義・マイケル=ややネタ化というスタンスだった当時の私は、新旧ヒーローの融合に複雑な気持ちになってました。

コレといって新ネタのない今回のデンジャラス特集。
しかしPV&エピソードダダ流しでも、リアルタイムのオッサンにとっては懐かしい、新規ファンはそのスケールに驚愕するであろう、分厚いネタの宝庫です。
なお、マイケルサイドの集金サイクルからすれば、このアルバムのリマスター発売は2016年(発売25周年)となると思われます。
良くも悪くもルックス的に最も美しい造りになってた平成3年・33歳のマイケルジャクソン。
想像を絶する販売ノルマと真っ向勝負した壮大なスケールのアルバムは、バブリーなPV無しでも十分聴ける名曲目白押しの傑作です。
私は社会人になってから初購入。週一までは行かないにしても月に一回は聴いてるお気に入りの1枚です。
今回の様に事実関係&時系列を振り返ってくれるとより愛着が沸くもの。
ベストヒットUSAにとっては困ったときのマイケル様。どうせ新ネタはないでしょうが続編が楽しみです。