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2012/12/07

岩井俊二映画祭 presents マイリトル映画祭「警視-K」映画祭!

放送時間〔23:00~0:00:日本映画専門チャンネル〕

映画監督・岩井俊二氏が自身のWebサイト「岩井俊二映画祭」と連動して映画仲間やら新進女優やらとフリートークする番組。
今回何をトチ狂ったか、勝新太郎(以下ガッツ)の大失敗作「警視-K」を13時間ぶっ続けで見てイイ所を褒めるという拷問・苦行映画祭をブチ上げました。
このアホバカ映画祭で特筆すべきは、コネ1本で重要人物=ガッツの娘役を演じていた超良血ナチュラル大根女優・奥村真粧美のブッキングです。
偉大なる母・玉緒さんを従え「天国のパパも喜んでる」と嘯きながら街を闊歩する奥村真粧美。
放送当時(昭和55年)は18歳だったそうなので今はアラフィフ熟女。そのルックスと貫禄はパパ似といったところでしょうか。
13時間映画祭の開幕7時間後に乱入したガッツファミリーの2人。
全国区の鉄板面白キャラ・玉緒さんと不確実要素の多い自称女優・奥村真粧美の母娘タッグは、出てくるだけでワクワクドキドキ。出オチと言えばそれまでですが、エンタメ系最強トンパチ血脈の凄みと存在感を会場に充満させます。
映画祭メンバーと車座になって「警視-K」を語る玉緒さん&奥村真粧美。
岩井俊二監督を始めとする参加者はもちろん業界の伝説・ガッツをリスペクト。そのためワイワイガヤガヤの面白暴露ネタの類は一切ありませんでした。
主要キャストでもあったトンパチ母娘とそれを昭和の茶の間で見ていた実力派ガッツフォロワーの融合は、30年の時空を超えてとても意義深いものだったようです。
しかしそんな「トゥーマッチ」を良しとしないのがガッツ魂の真骨頂。
充実ムードの終了間際、暴走娘・奥村真粧美は「つまんないところはありませんでしたか?」と返答不能の爆弾クエスチョンを投下して映画祭会場を後にします。
どんなリングでも必ずオチをつける。ガッツのトンパチ系エンタメ哲学は然と娘さんに受け継がれているようです。

映画祭にはビッグネーム江口洋介も参戦。リアルタイムでこのドラマを見ていたそうです。
満面の笑顔でガッツの魅力を語るその姿を見ると、この人は「芸能人」じゃなくて「役者さん」なんだなぁと私の中での認識が新たになりました。
そして自身のギミックのまま静かに淡々とガッツの凄みを語る主宰者・岩井俊二監督。
茶化し・冷やかし・シュール要素を一切排除、あくまでストロングスタイルで「警視-K」を祭りに仕立て上げる辺り、重度のガッツシンドロームと思われます。
ちなみに私にとって岩井俊二監督と言えば2002年W杯「六月の勝利の歌を忘れない」。Wikipediaによればサザン「エロティカ・セブン」PVなども手がけているそうです。
罰ゲームとしか思えない13時間耐久マラソンも、志の高いプロ軍団にとっては至福の時間。「警視-K」には、全編通じて思わず真似したくなる技術とアイディアが満ちているのだそうです。
面白ネタ粗探しではなく、玄人気分で「嗜む」のがこのトンデモドラマの鑑賞術なのかも知れません。
兎にも角にも来年1月からの本編再放送キックオフが確定。
#1と#2が10月に放送されたきり生殺し状態だったガッツフリークには、座頭市と兵隊やくざが一緒に来るようなこの上ない朗報と言えるでしょう。
一般需要がどれほどあるのかは分かりませんが私としては早くも臨戦態勢。今から待ち切れない、沸点到達のガッツハイ状態です。