録画した日〔2012/11/2:TOKYOMX〕
「南米の血まみれの星」という触れ込みで、スター&ウルサスのアポロン兄弟が来日。
この兄弟タッグに虎の穴・ミスターXはノータッチ、日プロ正規ルートでの招聘と思われます。
成田空港での緊急記者会見で「ヒョロなげぇ体」の馬場さんと「しゃくれたアゴ」の猪木を名指しで襲撃予告した弟・ウルサス。
日プロマット壊滅を宣言した強靭な大野獣は、ビール瓶を丸ごと喰らい尽くす驚愕の猛デモをブチ上げます。
一方の兄・スターは三つ揃えスーツに身を包んだ英国紳士風情。
プロレスラーの通行手形とも言える「握り潰しジュース」デモを期待するブン屋連中を尻目に、ご丁寧に果物ナイフで皮を剥いて美味しく日本のリンゴをいただきます。
殺人狂・ウルサスはさっそく日プロマットを席巻。番頭格の火の玉小僧・吉村道明を極悪反則攻撃で流血KOします。
これに激昴したセコンド・猪木&大木金太郎がたまらずリングインするものの、ブッカー馬場さんは「大事な商品同士、傷付け合っちゃもったいねぇ」と、順番に一騎討ちを組む約束をして大乱闘を未然抑止しました。
ジェントルマンの兄・スターは馬場さんの紹介で「嵐先生」を表敬訪問。その足で奈良&京都を優雅に散策し、日本文化を堪能します。
この古都訪問の模様は「スポーツニュース」で全国放送されるという破格の扱い。
フィクサー、メディア、そして日本のファンを最小ステップで掌握する兄・スター。見掛け倒しではない相当なヤリ手と思われます。
そんなアポロン台風が日プロマットに吹き荒れる中、我らが伊達タイガーは戦線離脱。極寒の大雪山で必殺技開発の極秘特訓(半裸)を敢行していました。
これはもちろんポジティブな離脱。極秘特訓からマスコミバレ(主に東スポ)のコンボは、一流レスラーが必ず通るプロレスの王道です。
平成初期にスーパージョッキーでたけし軍団がリメイクする「雪玉ころがし」を繰り返す伊達タイガー。
何だかよくわかりませんが、最終的には巨大ヒグマを相手に必殺技の開発が完了したようです。
なお、成果物の納品は次回放送のウルサス戦となりました。
山籠りの伊達タイガーを差し置いて、今回#31のストーリーのド真ん中に君臨したアポロン兄弟。
ヤンチャな弟と沈着な兄という構図は、後にテキサスの英雄・ザ・ファンクス(テリーファンク&ドリーファンクジュニア)へ受け継がれています。
全国プロレスファンを熱狂させたザ・ファンクスの兄弟ギミック。そのプロトタイプを既に昭和45年に提示しているあたりは、正統派プロレスアニメの面目躍如。梶原アニメの「プロレス脳」に感服するばかりです。