道端で子犬にカラまれてヘロヘロの座頭市は、助けてくれた娘さん・真木洋子と道中を共にします。
しかしこの娘さん、親分の仇・座頭市の首を狙う近藤正臣の許嫁でした。
半信半疑の真木洋子でしたが、蕎麦屋でチンピラ連中を瞬殺する姿を目撃して自分の目に狂いが無かった事を確信します。
さっそく近藤正臣と兄・新克利(近藤正臣のタッグパートナー)に座頭市案件を報告する真木洋子。しかしその反面、座頭市の凄玉っぷりに「この2人にゃ勝算ゼロ」と微妙な心持ちが影を覆います。
座頭市の言うところ「今時珍しいスジメの通った若い衆」の近藤正臣・新克利組は、真木洋子の心配をよそに正々堂々と翌日早朝の決闘を直訴。
それを受けた座頭市、朝が来るまではノーサイドと2人に酒を驕ります。
座頭市はお得意の手酌ピタっと止めムーブも披露。
もうこの時点で圧倒的な貫禄差。1対2ハンディキャップマッチとはいえ、戦わば瞬殺ムードが早くも漂います。
そして迎えた決戦当日、座頭市は気持ちの真っ直ぐな2人を斬りたくないからか、やや遅刻しての登場。
しかしそのタイムラグ中に、シマ総取りを目論む悪徳親分・渡辺文雄(東大)が抜け駆け的に2人を襲撃。新克利はヒール軍に斬られてしまいました。
怒りの座頭市は近藤正臣と緊急タッグを結成しヒール軍を殲滅。盟友を失いカタギに戻る決意をした近藤正臣に「オレとは2度と目を合わせるな」と言い放ち、1人渡世人の道を歩みます。
渡世人の生き様と或るべき姿を描いたストーリー。勧善懲悪とは一味違うものの、これぞ時代劇というテーマ設定です。
もちろんディティールは全て座頭市流。その道の王者・座頭市と道の途中にいる若くて熱い2人のシンクロは、侠気溢れるシーン&セリフの連続でした。