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2013/03/02

警視-K #10「いのち賭けのゲーム」

録画した日〔2013/2/9:日本映画専門チャンネル〕

宝石店での買い物中、女子大生・原田美枝子に逆ナンされたガッツ。
誘われるがまま週末土曜日にデートする事になりました。
もちろん原田美枝子はワケありの女子大生。親友を事故死と見せかけて殺害した有力代議士へ、ユスリ&社会的抹殺の復讐を企てています。
ガッツはその「いのち賭けのゲーム」のボディガード役。見た目がアウトローというだけで、刑事とは知らず強引に白羽の矢を立てたのでした。
昔っから原田美枝子のことが大好きなガッツ。
TV版座頭市では、昭和53年の超傑作「冬の海」と翌54年の意味不明超迷作「不思議な旅」で共演して相思相愛ラブラブ関係を築いています。
その後さらに2人のパッションは大暴走、この#10放送の昭和55年には週刊プレーボーイを巻き込んで「勝vs美枝子」とかいうトンデモ写真集までブッ放す超蜜月ぶりでした。
そんなこんなでニヤニヤ気味のハードボイルド・ガッツは、なんと初デートで原田美枝子の豪華マンションへ突入。
女子大生に身分不相応なそのマンションは亡くなった親友とルームシェアしていたもので、ガッツはそこに事件の匂いを嗅ぎ付けます。
ヤバイ裏ネタを持つ原田美枝子にガッツが絡んでいることを知った有力代議士サイド。
見た目どおりの悪徳秘書・岸田森は警視庁本丸へ直電し、大物警視正・小池朝雄に「あくまで事故死」のスタンスを崩さないよう遠回しの圧力を掛けました。
警察組織的に絶対不可侵の大物である小池朝雄はガッツの警察学校同期生。
直立不動の今宿署軟弱イヤミエリート・金子研三を尻目に、ガッツは「よう、最近どうだ」と悪友モードでアプローチします。
なお今回は小池朝雄、岸田森の他に、ルポライター役で極悪フェイス・草野大悟も登場。ガッツお気に入りの激シブ精鋭陣が脇を固めました。

一方、ガッツ=刑事だと知った原田美枝子は、ユスリ容疑が掛けられることも恐れずに「いのち賭けのゲーム」を継続します。
そしてあろうことか、ガッツ&愛娘の聖域・トレーラーハウスに突撃お宅訪問を敢行してしまいました。
自然体でありながらもガッツと堂々とアドリブ演技の応酬をする原田美枝子。
しかしそこに、別の意味で堂々とガッツと渡り合う自然体ナチュラル大根女優・奥村真粧美が帰宅してきます。
清濁裏腹にガッツの薫陶を受けた2人の「女優」。
昭和の茶の間を得も知れぬ緊張感に包み込んだであろうマッチアップは、原田美枝子が「ずいぶん若いコと住んでるのね」と貫禄のナチュラル演技で完勝しました。

私としては原田美枝子vs奥村真粧美のトレーラーハウスデスマッチでお腹いっぱいのストーリー。
最後は、原田美枝子を消そうとする有力代議士サイドをガッツ軍団が全員しょっ引いて一件落着となりました。
なお、ガッツと原田美枝子のカラミは殆どがアドリブだったはず(おそらく小池朝雄とも)。
このドラマがガッツの「私物」である事を再確認できる良回だったと思います。
原田美枝子の演技力の前に形無しとなった大根新人・奥村真粧美。
ハンセン・ブッチャー組にブッ潰された谷津嘉章の国内デビュー戦を思い起こさせます。
しかしすっかり落ち込んでるのかと思いきや、エンディングの父娘水入らずシーンでは、ミカン食いながら呑気に賭けトランプに講じていました。

次回はついに玉緒さんが登場する模様。お父さんお母さんのサポートを受け、ナチュラル木偶の坊演技にさらなる磨きをかけてほしいものです。