録画した日〔2013/2/22:TOKYOMX〕
フランス・パリが舞台となった海外武者修行4週目。
伊達タイガーはヒール「ジャングル・コブラ」との61分3本勝負に臨みます。
試合前に地元のレスラー・ドルシャン宅に招かれた伊達タイガー。この正統派ベビーフェイスはジャングル・コブラに再起不能の重症を負わされたばかりでした。
ドルシャン曰く「嫁さんの悪口言われてカッとなったら隙を突かれて轟沈した」との事。
どうやら伊達タイガーの対戦相手は、毒舌で相手を幻惑する異色ヒールのようです。
引退を余儀なくされたドルシャンはクリーンファイトでの報復を懇願。もちろん伊達タイガーはドルシャン一家のために二つ返事でこれを受け入れます。
トークやスキットとは無縁の虎の穴→日プロで育った伊達タイガー。
未知のオシャベリ野郎に対してどんなアダプト能力を見せてくれるのでしょうか…。
迎えた一騎討ち。伊達タイガーは毒舌を警戒した慎重な立ち上がりです。
しかし、ネタをたっぷり用意してきたジャングルコブラは「おい、黄色い悪魔」「お前、必殺技ないんだってな」とさっそく痛いところをチクリと突いてきました。
ジャングルコブラは流れるように暴言速射砲を敢行。
何とか聞き流したい伊達タイガーですが、中でも「黄色い悪魔」のフレーズに過剰反応してしまいます。
もともと今回の海外武者修行はヒール道から足を洗うため。それを蒸し返されたもんだから至極当然のリアクションといえるでしょう。
根が真面目な伊達タイガーは、ジャングルコブラの「黄色い悪魔」連呼攻撃に罪悪感ブリ返しの妄想モードに突入。
そしてなんと、このネガティブ妄想中に1本目を取られてしまいました(決まり手不明)。
まんまとジャングルコブラの術中にハマった伊達タイガーは「どんな悪口言ってやろうか」とナナメ上の方向転換。
意気揚がるジャングルコブラに「おしゃべりコブラ」「甲斐性なし」「やっかみ野郎」と、2本目序盤から反撃暴言マシンガンをブッ放します。
まさしく”相手がワルツを踊ればワルツを踊り、ジルバを踊ればジルバを踊る”ニック・ボックウインクル級の順応性。
海外マットで覚醒した凄玉・伊達タイガーのフレキシビリティは、賞賛に値するのではないでしょうか。
数撃ちゃ当たる的な伊達タイガーの暴言クリーンヒットは「貴様のお袋もトンだ能無し男を産んだもんだ」というものでした。
思わぬカーちゃんネタに母子家庭育ちのジャングルコブラは激しく動揺。
伊達タイガーはその隙を見逃さず、必殺ジャーマンスープレックスホールドで2本目を奪取です。
「何ぁにがやりたいんだ、コラ」と見てる側も暴言を吐きたくなるアホバカクソ試合。
決着の3本目は、カーちゃんネタに困惑するジャングルコブラを伊達タイガーがウマく懐柔してクリーンファイトに持ち込みます。
こうなれば伊達タイガーの独壇場。柔道の巴投げっぽい技でキッチリとオシャベリヒールを撃沈しました。
オシャベリ対決という「邪道」に足を踏み入れた今回#47。馬場さんや日プロ首脳陣が見たら即刻帰国命令を下すであろう禁断の領域です。
しかしそんな中でも、3本目の巴投げ風フィニッシュが新必殺技のヒントになるという収穫もありました。
すっかり海外の水が合ってしまった伊達タイガー。
日プロでクーデターでも起きない限り、しばらく異国のリングでファイトスタイルの幅を広げていった方がいいのかもしれません。