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2012/08/20

座頭市物語 #1「のるかそるかの正念場」

録画した日〔2012/8/7:時代劇専門チャンネル〕

教科書にも載ってる「足尾銅山」が舞台。
座頭市のTV初仕事は、ここで繰り広げられる悪徳採掘権ビジネスの殲滅です。
ぶらりと足尾に向かう座頭市は、旅人・中村翫右衛門と意気投合し道中を共にする事に。
この旅人、かつては"投げドスの辰"の異名を持ち、その筋の面々からリスペクトされる元・渡世人でした。
TV進出という座頭市の大事なキャリアアップ初陣に馳せ参じた3代目中村翫右衛門。
重厚なリングネームと枯れた風貌から只ならぬ大物感が伝わってきます。
関連書籍によれば意外とナイーブだったらしい座頭市、レジェンド級大先輩の後ろ盾はさぞ心強かった事でしょう。
中村翫右衛門が足尾にやってきた理由は、かつての兄弟分の娘さんが切り盛りする一家の支援。
銅の採掘を生業とする一家は、理不尽ヒール・津川雅彦の採掘権ビジネス参入により崩壊寸前の状態でした。

ちなみに娘さんの母=兄弟分の妻には中村翫右衛門も気があった模様。
こうした過去の恋バナもふまえ、中村翫右衛門は全力で津川雅彦のヒール軍潰しに打って出ますが、どうしても戦力不足は否めません。
そこに勇躍登場したのが、今日がTVマッチ初戦の座頭市。
仕込杖と投げドスの豪華リレーで、悪徳グランパパ・津川雅彦を完全成敗です。

記念すべきシリーズ第一話。放送は昭和49年10月3日(木)PM8時だったそうです。
人物紹介や背景説明は一切なし。フラリと現れヒール軍をメッタ斬り、次の宿場にサラっと旅立つという、この後足掛け6年続く事になるTV版フォーマットを堂々とお披露目しました。

既に国民的ヒーローだった座頭市。
「名乗る必要なんか、ありゃぁしねえでしょ」と言わんばかり、昭和の茶の間を支配する絶対的な自信が伝わってきます。
私としては「2周目」のTVシリーズ観戦。
新たな発見を求め、目を見開いて追い掛けたいと思います。