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2013/12/03

有吉反省会 -藤波辰爾様

録画した日〔2013/11/10:日本テレビ〕

「滑舌の悪さ」をテーマにプロレス界へイデオロギー闘争を仕掛けるよく分からん番組。
6月放送の革命戦士・長州力に続き、今回は炎の飛龍・藤波辰爾がホイホイとドラゴンリングインしてしまいました。
元IWGP王者が有吉ほか芸人連中の前で反省文を読まされるという、昭和プロレスファン憤怒必至の屈辱アングル。
しかしここはマット界の絶滅危惧種、ミスター性善説のドラゴン藤波。
人に付け込まれやすい満面のマッチョドラゴンスマイルで何とかバンプを取り切ります。
そんないい人スタイルに敬意を表したのか、有吉サイドはドラゴンの得意ジャンルである「お城」ネタで序盤戦を展開。
ドラゴンはハイスパットレスリングよろしく国宝・姫路城への滾る思いを一気にブチ上げますが、エキサイトするあまり業界随一のダーティな滑舌が顔をのぞかせてしまったようです。
ドラゴンの被害者としてVTR参戦したのは、愛妻・かおりさんにユリオカ超特Q、元実況アナ・辻よしなりといった面々。
かおり夫人は別格として、もう少しコアなメンツをブッキングできなかったのか?
越中やライガー、西村、南海龍あたりの後輩/子分世代から暴露される面白トークこそ全国辰っつあんマニアのニーズであるはずです。
実証VTRもいくつかリリースされましたが、昭和プロレス最後の大事件・飛龍革命がスルーされたのは残念な限り。
ビンタ応酬あり自傷系髪切りありのハードコア密室コントは、21世紀の放送倫理にそぐわなかったのでしょうか。
また、世紀を越えたシュール名言「お前、ヒラタだろ」にもノータッチ。
もっともこれは、滑舌がはっきりしていたが故にネタ化してしまったドラゴンにとっては稀なケースとも言えます。
愛妻・かおりさんの告発やら、赤面映像の発掘やらの波状攻撃に「もう何年続くんですか、何年これが!」状態のドラゴン。
そこに追い打ちをかけたのが、何とも恥ずかしいハチミツを使った滑舌トレーニングでした(口の周りに塗ったハチミツを舐め取ると舌の筋肉が鍛えられるというオカルト理論)。
皇帝戦士・ベイダーに腰をブチ壊され1年以上あらゆる治療法を模索したドラゴンであれば、ハチミツトレとか言う付け焼き刃的手法など簡単に見透かせるはず。
収録が札幌中島体育センターだったら「こんな会社辞めてやる!」と半裸で大雪の街に飛び出さざるを得ない、レジェンドへの礼を失する茶番劇です。
まあもっとも、ここでNoと言わない全方位的外交こそ飛龍十番勝負やドラゴンボンバーズ、引退カウントダウンを全部ウヤムヤにした諸悪の根源なのかも...。
とにもかくにもアイネバーギブアップ精神に溢れるドラゴンは、イカサマトレーニングを経てなぜか恵比寿の鍋料理屋へ単身殴り込みを掛けました。
ドラゴンが鍋料理屋で対峙したのは、誰あろう永遠のライバル・長州力。
テーブルを挟んだレジェンド二人は昭和プロレスファンの淡い郷愁にXXをブッ掛けるかのように、何とも不毛な名勝負数え唄リマッチを発動します。
恵比寿発のギブアップまで待てないクソ試合は、どちらともなく発令されたドラゴンストップにより昭和ムードプンプンの不透明ドロー決着に。
それにしても元来社交的なドラゴンはともかく、ここ最近顕著な長州の大廉売はどうしたもんか?
苦楽(と言うか苦ばかり)を共にしたWJのゴマ塩・永島氏の見解を是非とも伺いたいものです。
根底にリスペクトはあると思われますが、茶化し要素が結構強い昭和プロレスファン非推奨番組。
第三弾では、実はプロレス界最大の滑舌案件である黒髪のロペスピエール・前田日明をド真ん中に引っ張り出してくれることに期待したいと思います。