録画した日〔2013/5/10:TOKYOMX〕
遂にブラックVとの決戦の刻を迎えた伊達タイガー。
そのセミファイナルには日本プロレス史上最強タッグ「BI砲」が勇躍参戦。期待のホープのビッグマッチに花を添えます。
BI砲の対戦相手は虎の穴出身のザ・ミラクルズ。
極悪殺法が売りの強豪マスクマンツインズですが、巨人軍「ON砲」とも並び称される昭和のスーパーユニットからすればガキも同然の雑魚コンビ。勧善懲悪のBI砲劇場に期待が高まります。
しかし試合の主導権を握ったのはミラクルズ。残虐無比な木製階段攻撃により、我らがBI砲は仲良く大流血に見舞われてしまいます。
双子のミラクルズと比較するのは酷ですが、やはり2大スター共闘の課題は心の通ったタッグワークか。
これといった連携プレーが披露される事もないまま、反則裁定による辛勝でメイン戦の伊達タイガーにタスキを繋ぎました。
かなり物足りなかったBI砲ですが、あくまでもこの日の主役は伊達タイガー。
この凡戦は「前座が目立ってはいけない」という日プロの不文律を、トップ2人が身を持って指し示した模範試合という見方もできるのではないでしょうか。
こうしてBI砲の超豪華露払いを受け決戦のリングに立った伊達タイガーですが、その腰には見慣れないチャンピオンベルトが巻かれていました。
実況アナによると、この試合は伊達タイガーが保持する「覆面世界チャンピオンベルト」を賭けたタイトルマッチだそうです。
降って湧いたような王座戦ネタ。黄金と言うより木製っぽいこのベルトを、伊達タイガーがいつ何処で誰から奪取したのかは不明です。
そもそも絶対的権威NWAの認定は受けているのか?。カテゴリを“覆面”と限定している事から、いずれはジュニア8冠なんかに紛れ込まされて自然消滅する運命でしょう。
BI砲の出陣やら覆面ベルトやらの超展開で、私としては「オメェはそれでいいや」状態となったブラックV。
ただ、暗転した花道にキャンドルを灯して姿を現すその入場シーンは十分に金が取れるクオリティ。WWEの生ける伝説・アンダーテイカーもこのブラックVからインスピレーションを受けているはずです。
注目の60分3本勝負は、1本目を「V式ミサイルヘッドバット」で奪われた伊達タイガーがウルトラタイガーブリーカーを場外コンクリートに直撃させ2本目を奪取。
3本目を待たずしてブラックVを病院送り、見事に覆面世界チャンピオンベルト防衛を果たしました。
絶対的スターであるBI砲を脇に回し「メインイベンター」として世紀の対決に激勝した覆面王者・伊達タイガー。
中邑”クネクネ”真輔のIWGPインターコンチネンタルのように、伊達タイガーも好き勝手にやってインチキ臭い「覆面世界チャンピオンベルト」の価値を高めていってほしいものです。