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2012/07/14

新・座頭市Ⅱ #15「女の鈴が哭いた」

録画した日〔2012/3/5:BSフジ〕

包丁投げパフォーマンスで日銭を稼ぐ高橋長英と佐藤オリエは、絵に描いたような善人おしどり夫婦。
旅の途中で座頭市と意気投合し、同宿します。
風呂場に宿屋、酒の席と、所かまわず繰り出されるオリエ夫妻のイチャイチャオープン攻撃。
これには、ハードボイルド座頭市もタジタジです。
モテる事には慣れてますが、「アテられる」事への対策は全くしていなかったのでしょう。
このおしどり夫婦を分裂させて座頭市の良心の呵責を誘い、あわよくば包丁芸の達人・高橋長英に斬ってもらおう的な面倒臭い作戦を立てたヘタレヒール・蟹江敬三。
「座頭市がお捻りピンハネしてたぞ」「オリエは座頭市とデキてるぞ」と小物臭タップリのガセネタを高橋長英に仕込みます。
もちろん、座頭市が状況把握&激怒→蟹江敬三がガセネタ自白→メッタ斬り→夫が妻に誤解を詫びるという結果に…。
この顛末だけ見れば人情コメディ路線を想像しますが、延々と暗いムードに包まれたストーリーでした。

その理由は、夫・高橋長英が盲目だから。
そして、誤解が解けた夫婦がまた一からやり直すというお約束のエンディングでは、佐藤オリエの「顔芸」が何とも嫌な余韻を残します。

撮影の途中で「ここはハッピーエンドじぇねえな」と脚本変更、という展開を勝手に想像してますが、いずれにしてもただじゃ終わらせないのが座頭市の魅力。
この#15も例外ではありませんでした。