CMパンクを忘れられないシカゴで開催されたPPV。
メインはロリンズvs毒蛇オートンの金網デスマッチです。
この王座戦のカギは「門番ケイン」&「RKO禁止」でした。
まず動いたのは門番の方。全WWEユニバースの予想どおり職務を放棄すると、オートン→ロリンズの順にチョークスラムを敢行。私怨渦巻くロリンズをオートンの上にちょこんと乗っけて、いちおうAuthority軍現場責任者としての体裁を保ちます。
KO状態の両者。かなり雑なアシストながらこれでロリンズの防衛と思われたところ、オートンはカウント2ギリギリで返してなんとケインにRKO。
これは「禁止」の範疇なのか?、その判断もつかぬうちにリング上では更なるカオスが展開されます。
ちゃっかり蘇生してたロリンズから掟破りの逆RKOを食らってしまったオートン。こっちはこっちで「禁止」の範疇なのか?
いずれにせよオートンは自らの必殺技で悶絶、仇敵の金網脱出になすすべなし。誇り高き毒蛇にとってこれ以上ない屈辱でしょう。
今後噴出するであろう「RKO禁止」にまつわるああだこうだの論争。その手があったか、的な面白アングルです。
ただ、こうしたレギュレーションやら定義やらはWWEお得意の「調印式」で確認しとくべきだったのかもしれません。
①アンブローズvsハーパー(シカゴストリートファイト戦)
シカゴの名を冠した第一試合は、猛攻から逃げるハーパーが駐車場の車を盗難、それに飛び乗ったアンブローズとシカゴの街に消えていくという前代未聞の地域密着都市型エクストリーム決着に。ただしルール上は「決着」ではなく、2人が戻ってくるまで試合続行という解釈になるんだそうです。
②ジグラーvsシェイマス(負けたらお尻にキス戦)
ピュアな昭和プロレス世代には全く理解できない破廉恥エクストリーム戦。勝ったのはジグラーでしたが、敗者・シェイマスはお尻にキスするふりして急所打ち一閃。まんまとジグラーの唇を奪いました(お尻で)。
③WWEタッグ王座戦:キッド&セザーロvsニューデイ(のうちの2人)
「New,Day,Sucks!!」のチャントが心地いい成り行きヒール3人組がタッグベルトを奪取。プッシュに対するファンの反発が思わぬ好アングルにつながっちゃったという、WWEとしては今後の試金石としたいレアケースではないでしょうか。
④アンブローズvsハーパーのつづき
新王者ニューデイのインタビュー中に車で戻ってきた2人。最後はアンブローズがリングの上できっちりケリを付けました。それにしてもこのバカ2人はシカゴのド真ん中でどんなエクストリームドライブを繰り広げてたのか?、ドライブレコーダーの公開が待たれます。
⑤US王座戦:シナvsルセフ(ロシア式チェーン戦)
チェーンで繋がれた状態で4隅のコーナーにタッチした方が勝ちというワフーマクダニエル的ルールの王座戦。異常なまでのデスマッチ適性を誇るシナが貫禄の防衛を果たしましたが、それよりも試合途中に勃発したルセフとラナ嬢の仲間割れが気になって仕方ありません。
⑥ディーバ王座戦:ベラ姉vsナオミ
実力者・AJリーの引退でますますスカスカとなったディーバ戦線。ベラ姉が防衛に成功しましたが、そんな事よりナオミの「靴底が光るリングシューズ」はプロレス史に輝く大発明なんじゃないかと思います。
⑦ビッグショーvsロマンレインズ(ラストマン・スタンディング戦)
レインズにとってはレッスルマニアにおけるゴリ押し失敗からの仕切り直し。無鉄砲なベビーフェイスとしてビッグショーを粉砕しました。特筆すべきはデカくて強くて悪い大巨人。こんなとき実に頼りになる存在です。
⑧ライバックvsボーダラス(余興)
傍若無人なシカゴバッシング演説をブチ上げたボーダラスをこの日非番だったライバックが緊急乱入して瞬殺。ちなみにボーの実の兄貴・ワイアットもこの日は非番。弟のボーが顔を似せて復帰してきたのは次なるバカ展開への布石なのでしょうか。