WWEマイナーリーグ「NXT」の2時間特番。
開催日は9.11、プロレスリング・ノアから移籍したKENTAが遂にWWEのリングに登場します。
KENTAの出番は第3試合終了後。ジャパニーズレスラー伝統の三味線系テーマ曲に乗ってその姿を現しました。
リング上で待つのはNXTのGM・ウイリアムリーガル。
マイナーリーグとはいえ、新入団選手に対するセレモニーとしては最高クラスのものではないでしょうか。
ちなみにアオりVTRにはノア時代の映像も多数カットイン。
そこにことごとく映り込んでいたのはノアのタニマチ「ザ・リーヴ」の看板。
「空き室でこまぁったら、まかせてください~♪」でおなじみの不動産屋が世界170カ国に発信されるという、想定外のKENTA効果が生み出されました。
会場の濃厚マニア連中は「KENTA!」チャントで日本人ルーキーを大歓迎。
超大物CMパンクのフェイバレットホールド「GTS」を開発した男。この要素だけでもKENTAはリスペクトの対象であると言っていいでしょう。
GMリーガルと抱擁後「Hello!」と会場に一吠えしたKENTA。マイク芸はWWEで生き残るにあたり最も重要なスキルです。しかしKENTAはここでなんと「今日こうして、このリングに、ようやくこのWWEのリングに立つことができて、ホントに嬉しく思ってます」と母国語=日本語で決意表明をブチ上げ始めました。
「今日からオレは、新しく“ヒデオイタミ”として新しいスタートをきります」とアヤシイ新リングネームをまずは日本のファンへ伝えたKENTA、じゃなくヒデオイタミ。
続けて「皆んなのヒーローになれるように、オレはこのリングでベストを尽くしたいと思ってます」と優等生宣言で日本語挨拶を締めました。
そしていよいよEnglishでのご挨拶に突入。内容は謙虚で前向きな日本語版と概ね同じものでした。
「ヒデオイタミ」への改名案件もウマいこと謎掛けっぽく伝わったようで、会場の濃厚マニア連中の反応も上々。
見てる方がドキドキのおしゃべり実技試験はとりあえずクリアといったところでしょうか。
大看板「KENTA」を捨てWWEへの恭順を誓ったヒデオイタミ。
しかしそんな思いをブチ壊すかのように、アセンションとかいうヒールタッグが乱入してきます。
もちろんこれは「顔芸」の実技試験。ヒデオイタミは”おぅ、来やがったな”的にこのWWE必須スキルをクリアしました。
ここから先は世界共通の大乱闘劇。ヒデオイタミはキックとローリングエルボーで悪党2人を一網打尽にします。
ローリングエルボーはレジェンド三沢光晴へのオマージュか?
おそらくそれを解釈できたであろう濃厚マニア連中は「ヒデオ!」チャントで新星の門出を祝ってくれました。
「国際的」「史上最大級」のフレーズが連呼されるなど、WWEはKENTAを”完成品”として登用したはず。
しかしそれでもやっぱりギミックは総取っ替えでマイナーリーグからのスタート。プライドの高い「世界唯一のメジャー団体」は例外を許してくれません。
ただその辺りは本人もファンも承知のこと。
特に「ヒデオイタミ」本人はそんなシチュエーションも含めて、一からWWEを楽しみたかったのではないでしょうか。
そんなヒデオイタミのお陰でそろそろNXTのレギュラー放送も再開される模樣。
これから出てくるであろう元新日・プリンスデヴィットも含め、一軍へステップアップする過程を追うのは楽しそう。毎週必見です。