録画した日〔2013/3/9:BS朝日〕
ドラゴン藤波辰爾と革命戦士長州力が、番組タニマチのSUZUKI車(ソリオ バンディット)に乗って道路のド真ん中をドライブする企画。
何の基準か不明ですが、これがライバル二人のTV初ツーショットだそうです。
業界No1のダーティな滑舌を誇るドラゴンと、森羅万象喜怒哀楽を全て「アレ」の2文字で括ってしまう革命戦士が織り成す名勝負数え唄ドライブ編。
幾多の抗争を見届けてきたプロレスファンの私としては、いろんな意味でレジェンド二人の"無事故"を祈るばかりです。
ドライブ序盤に投下されたネタは、昭和57年10月8日に勃発した「噛ませ犬発言」からの長州革命。
日本プロレス史に残る大事件がこんなコマっしゃくれたおしゃれフォントで表現されるとは、昭和は遠くなりにけりといったところでしょうか。
笑顔で後楽園事変の記憶を辿る革命児と正規軍ホープ。
あの日長州は「クビを覚悟」し、ドラゴンは「猪木さんにこっぴどく怒られた」そうです。
全て既知のネタではありますが、あくまでもファンの幻想と緊張感を壊さないプロレス道に則った思い出話でした。
ドライブの目的地は熱海。
二人は最初のスポットの焼肉屋さんで、見るからに旨そうなザブトンカルビやらトロハラミやらに舌鼓を打ちました。
なお、今回のプラン決めは運転手ドラゴンとのこと。
長州がハンドルを握ってたら行き先はサイパンになっていたはずです。
食欲も満たされがっちりロックアップした二人は、馬場vs猪木のイデオロギー闘争に言及。
両巨頭と「ビジネス」をした長州による馬場猪木論にはかなりの重みがあると言えるでしょう。
なお長州曰く、藤波は「猪木じゃなくて馬場さん」だとのこと。これは天国の馬場さん以外全員納得のタイプ設定です。
更に二人の話題は、レジェンドプロレスの宣伝も兼ねてドラゴン2世・レオナ君へシフト。
小学からエスカレーターで立教大学に進みながらプロレスラーになろうとしている大バカ息子の事は、ライバル長州も気掛かりなようです。
そんな長州は「遺伝子入ってんのかコラ」とドラゴン&かおり夫妻のおしどりギミックをブチ壊すようなシュート発言。
しかしこれは長州の行間プロレスに対応できなかったBS朝日担当者のミス。
ゴング金沢だったら、「ちゃんと(プロレス的な)遺伝子入って(バンプ取れ)る?」とキッチリ補完していたことでしょう。
ドライブのゴールは熱海の温泉。アラフォーならぬアラシクの現役プロレスラーは、まったりと旅の疲れを癒します。
それにしても長州の現場監督系タオル鉢巻きはいつ見ても迫力満点。かつての子分たちはTVの前で背筋をピンと伸ばしたのではないでしょうか。
このドライブ企画、武藤&蝶野の時は前後編2回の放送だったのですが、ドラゴン&長州はこの30分で残念ながらドラゴンストップ。
80年代、90年代の2度の絶頂期でトップを張ったレジェンド二人だけに、最強外人レスラーや俺達の時代、三銃士ら後輩のネタなんかも聞いてみたかったです。(なんならドラゴンボンバーズやWJネタも…)