人形を抱っこしてわらべ唄を歌うちょっとアブナイ女・新藤恵美に付きまとわれる座頭市。
困りつつも断りきれず、道中を共にすることとなりました。
新藤恵美はなぜか座頭市を「ヒデジロー」と命名し、放送禁止系のクレイジーな接近ムーブを繰り返します。
しかしその反面クールで沈着な表情を見せるシーンもしばしば。何やら悪事を企む、別の意味でのアブナさを漂わせる怪女です。
そんな怪女の正体はやっぱりヒール。クレイジーなフリをして座頭市に接近、隙を見て一気に首を獲る算段の女スナイパーでした。
そしてその新藤恵美を操るのは彼女の父親でもある抹殺請負業者・殿山泰司。
渡世人とは一線を画し、データを駆使してターゲットを確実に仕留める料金体系も明瞭な抹殺職人です。
殿山泰司のデータ分析のおかげか、新藤恵美は「断れない男」座頭市との同宿に成功。
しかし満を持しての短刀攻撃は、異常なまでに「勘のいい男」でもある座頭市にスカされてしまいました。
続いて殿山泰司が弾き出したデータは「水が怖い男」。
新藤恵美は座頭市を海に誘い出し、手漕ぎボート上での海上決戦に持ち込みます。
それにしても座頭市が水に弱いという情報のソースは?
過去にはす巻きで川に放り込まれながら生還した経験もあるなど、それほどウイークポイントとは思えないのですが…。
そんなこんなで新藤恵美の船上襲撃はやっぱり失敗。武器の短刀も押収されて、座頭市に正体がバレてしまいました。
憐れな女が実はスナイパーだった事を「今知った」という座頭市。それが本当かどうかはともかく、お咎め無しで船を漕ぎ続けます。
砂浜で2度目のオニギリ饗宴をする2人。
ストーリー序盤のそれは憐れみvs策略の構図でしたが、今回はお互いをリスペクトした慈愛に満ちたものとなりました。
そして座頭市は死んだふりの一芝居を敢行し、諸悪の根源=抹殺を依頼した地元ヒール軍を撃沈します。
今回のロケ地は日本海。
ヒール役・草野大悟の役名が「小浜の伝兵衛」だった事から、福井県の小浜市近辺と思われます。
真冬の超豪雪ロケなどちょくちょく遠征してるお気に入りスポットで、座頭市のメッタ斬りも冴え渡りました。美味しいものも食べてロケを満喫した模様の監督・座頭市。
逆手に取られたものの「弱きを助ける男」「女性に優しい男」という、時代劇ヒーローとしてのストロングポイントが存分にアピールされたストーリーでした。