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2014/09/29

~プロ野球ニュースで綴る~プロ野球黄金時代 #1「ザ・長嶋茂雄」

録画した日〔2014/9/6:フジテレビONE〕

昭和51年から放送されている「プロ野球ニュース」のアーカイブ映像特集。
#1のテーマはミスター長嶋さんでした。
平成4年10月12日、ジャイアンツ監督就任会見に臨むミスター。
国民的注目を集める中、この年のドラフト超目玉である星稜高校・松井秀喜指名をブチ上げました(ついでに息子・一茂獲りも示唆)。
そして迎えた「運命の日」11.21ドラフト会議当日。ミスターは国民的スマイルを振りまいて田園調布のお宅から出陣です。
大一番にとんでもない強さを発揮してきた燃える男。ドデカイ「初仕事」の予感が漂います。
一方の松井は眠そうな顔。何だかんだ言ってもまだまだ高校生。ぶっきらぼうなぐらいで丁度いいのでしょう。
VIPタクシー登校もおそらくセキュリティ上の配慮。
ただし、キラリと輝くゴールドの腕時計はその打棒同様文句なしの超高校級です。
結果を知っていてもドキドキする4分の1くじ引き決戦。
国民の昼飯時にミスターが放ったホームランは、後にプロ野球の歴史、ひいては日本の社会文化史までも変えてしまうとんでもない破壊力でした。
にぎやかな祝福が続く松井とサクっと早上がりのミスター。2人の「運命の日」はひとまず終了です。
こんな感じでドラフトの主役を朝から夜まで淡々と追い掛ける見せ方は、プロ野球ニュースの伝統芸と言えるでしょう。

昭和59年1月5日に放送された王さんとの「新春放談」。
この年ジャイアンツは創立50周年。BIGな年のスタートを華やかに彩る超BIGなON砲マッチアップが実現しました。
ジャイアンツ「新監督」としてメモリアルイヤーを迎えた王さん。
打倒西武と日本一奪還が至上命題。その表情から過酷な1年へ向けた勝負師としての悲壮な覚悟が見て取れます。
一方、ミスターはこの年も相変わらず自由業。自由なおしゃべりも相変わらず。
「プレッシャーみたいなものは感じるでしょうね」「ひとつの最高責任者ですからね」「攻撃的なね」「攻撃型のね」「キャンプの出来不出来ではないでしょうかね」「スプリングキャンプをきっちりと」などなど、新監督・王さんに明るく容赦ない千本ノックを叩き込みます。
挙げ句「ま、アドバイスはありませんけどね」とやったミスター。新春放談の“放”のパートを忠実に実践しました。
ON砲結成から20何度目かのお正月。このあたりは王さんも慣れたものなんでしょう。

大リーグ事情にも造詣の深いミスター。
昭和57年3月には「フロリダのオレンジ畑の下」で行われているドジャースのスプリングキャンプを表敬訪問しました。
ロッカールームでは日本でも有名なラソーダ監督と和やかな野球談義。
通訳が介する「東京はどうですか」には「Cold」、「ジャイアンツ今年はどうですか」に「Good」とミスターはラソーダさんのトークにノーバウンドの返球を送りました。

プロ野球ニュースの名物コーナーといえば「今日のホームラン」。血が騒ぐ例のテーマに乗って幾多のメモリアルアーチが紹介されました。
それにしても5年連続開幕HRとは、燃える男・ミスターならではの快記録です。

よくよく考えると番組開始の昭和51年はミスターの現役引退後。アーカイブは必然的に監督期と自由業時代のものになります。
現役時代の映像は各方面で出尽くした感があるのでこの縛りはむしろ歓迎。
特にリラックスした自由業時代の映像は、見てるだけで思わずニヤニヤ嬉しくなってしまいます。
40年近くブレずに野球ばっかり追いかけてるからこそできた素晴らしい企画。ミスターだけでなく王さんやイチロー、松井などネタは無限にあるはずです。
ただ次回#2は広島市民球場がターゲットである模様。
私としてはあと7,8回ミスター長嶋さん特集が続いてもいいのですが…。