この番組の放送日(2014.4.12)に丸50年を迎えたテレビ東京。
お宝映像と超大物スターの証言で歴史を振り返ります。
「国際プロレスアワー」の一場面として紹介されたのは帝王・バーンガニアvs人間風車・ビルロビンソンのAWA世界戦(1974年:蔵前)。
アーカイブ選択の幅が狭いとはいえ、何とも”12チャンネル”らしいマニアックなチョイスの外人頂上対決です。
人間山脈アンドレ・ザ・ジャイアントもテレ東50年の歴史の一員。マイティ井上&アニマル浜口とのデカチビ面白コントは極上のクオリティです。
しかし残念ながらこれらを含めプロレスに割り当てられた時間はほんの4,5分。
私が期待していた80年代のカルト番組「世界のプロレス」は紹介もされませんでした。
別枠で放出された1968年「女子プロレス世界選手権」の貴重映像。世界王者として日本マットに登場したのは後のWWE殿堂者・ファビュラスムーラです。
これから先テレビ東京が財政に行き詰まったら、このあたりのお宝VTRをビンスマクマホンに売りつけるといいでしょう。
伝説の30分番組「三菱ダイヤモンドサッカー」を熱く語るKINGカズ。まだまだ垢抜けないブラジル時代にゲスト出演していた様です。
ただのアマチュアスポーツ扱いだった頃からサッカーを一生懸命世間に啓蒙していたテレビ東京。
日本サッカー進化の一翼を担ったと言っても過言ではないでしょう。
そんな健気なテレビ東京に「ドーハの悲劇」の放送権が転がり込んだのはサッカーの神様による粋な采配だったでしょうか。
当時の10番ラモス瑠偉は、共に闘った12チャンネルへのリスペクト発言を熱くブチ上げました。
世界的コンテンツ「キャプテン翼(ホーリーとベンジ)」について語ってくれたのはアズーリの元10番アレッサンドロ・デル・ピエーロ。
お祝い番組のためならカズ、ラモスのみならず、イタリアの至宝まで取っ捕まえる(おそらく安いギャラで)。このバイタリティこそテレビ東京の魅力です。
サッカーは得意だけどプロ野球はてんでダメなテレビ東京。
唯一の接点はお正月放送の「大運動会」。晩年40歳の王選手に屈辱の金太郎コスプレを強要するアナーキーぶりです。
ちなみにサンタコスプレで王さんに並走するのはミスター赤ヘル・山本浩二。
テレビ東京でのコスプレは栄光のWBC侍ジャパン監督への通過儀礼なのでしょうか。
ちなみにWBC第2代監督・原辰徳は22歳でこのコスプレ修行をクリア。若大将ギミックを根底からブチ壊す「辰ちゃんマン」で大物感をアピールしました。
どうせ誰も見てないテレビ東京の正月番組はスーパースターにとって魂の解放区だったのかもしれません。
テレビ東京は、見ている人だけではなく出演する人からも愛されているテレビ局なのでしょう。
今は地デジ7チャンネルのテレビ東京ですが、私にとってはテレビ欄の端っこにいた”12チャンネル”のまま。
「世界のプロレス」「世界の料理ショー」の世界標準2番組が特に思い出に残っています。
最近は絶好調のようですが、これからも「らしさ」を失わないで。
落ち着いたら「マチコ先生」「ギルガメッシュないと」路線も復活させて下さい。