録画した日〔2013/1/26:日本映画専門チャンネル〕
金にだらし無いヒモ系バンドマンの刺殺事件が発生。
しかし関連がありそうなナイトクラブ関係者はことごとく「シロ」で、今宿署の捜査はいまいち先へ進みません。
そんな中ガッツを訪ねてきたのは巨大サングラスがお似合いのクラブ関係者。
ガッツと子分の飲み代35,000円の回収が目的です。
「覚えがねぇな」とトボけるガッツ。居合わせた見ず知らずの客全員の飲み代をキャッシュで払った伝説を持つ豪傑だけに、35,000円などお通し代程度の感覚なのでしょう。
怪しいクラブ関係者を演じるのは盟友・原田芳雄。TV版座頭市などを見る限りガッツとのエンタメ相性は抜群と言っていいでしょう。
何やら事件に関わってる雰囲気ですが、決してヒールではなく、夜の街の女性誰もから慕われる足長オジサン的なポジションです。
ガッツおよび子分2人の聞き取りづらいボソボソトークによると、事件の鍵を握るのはNY武者修行を夢見る女性ジャズシンガー・宮崎正子との事。
夜のムードたっぷりのジャズシンガー・宮崎正子。それにしても唄がやけに本格的だと思って調べてみたら、ソロアルバムも出している「本物歌手」でした。
ガッツに釣られて原田芳雄までボソボソしゃべるんでよく分からんのですが、物語の本筋は、ヒモ男を刺してしまった女性ジャズシンガーをNYへ行かせるため、原田芳雄が無償の愛で身代り工作を仕掛けるというもの。
もちろん最後は、ガッツがNY渡航直前のジャズシンガーを空港でショッ引いてしまいます。
全編通してジャズが流れる、オシャレで渋いシーンの連続。ガッツも得意の花札じゃなくカードゲームなんかやっちゃったりしています。
ちなみにガッツは、なぜか今回監督を自重。
しかし高級クラブ=原田芳雄と汚い居酒屋=川谷拓三(準レギュラーの情報屋)のコントラストなど、随所にこだわりのガッツワールドが展開されていました。
ガッツと原田芳雄がガップリ四つに組み合った渾身のこだわり作品ですが、いつもどおりショーストッパー・奥村真粧美が余韻を全部ブチ壊してエンディングを迎えます。
今回は喫茶店のウェイトレスとガッツのデート相手を一人二役で演じるクソ芝居を披露。
昭和の茶の間は憤怒必至だったはずですが、パパ・ガッツの満面の笑顔を見れば全国民全肯定になる事請け合いです。
残念ながら今回の父娘共演はこのエンディングだけ。監督がガッツじゃなかったからでしょうか…。
他のドラマから声が掛かる訳ない奥村真粧美は絶対ヒマなはず。次回はガッツ監督の強権発動で、もう少し出番を増やしてほしいもんです。