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2012/12/15

プロレスの星 アステカイザー #16「兄弟仁義だ!アステカイザー」

録画した日〔2012/11/27:チャンネルNECO〕

川崎・向ヶ丘遊園で開催されている「毎朝スポーツ主催・アステカイザーショー」。
アステカイザー本人・鷹羽俊と東都プロ練習生ゴロー、速水家姉弟の4人が楽しく見物にやって来ました。
練習生ゴローは「ダイナマイト・ゴロー」を名乗ってショーの番外編チャレンジマッチコーナーに勇躍参戦。
しかしこのボンクラチビ野郎は、劇団員の猛攻にリックフレアーばりの命乞いを披露するなど昭和の茶の間におけるプロレス最強幻想に水を差す屈辱的ムーブに終始。どうやらこのシーン、全面協力・新日本プロレスの検閲はなかったようです。
なぜかこのチャレンジマッチは劇団員の弟と速水博士ご子息・太助君の代理因縁抗争に発展。血気盛んなチビッ子2人によるステージ最前列での場外戦争が勃発します。
場外にシュートの気配を感じた劇団員とゴローは試合を中断。仲裁に必死の劇団員は躊躇なしにタオル巻き素顔を披露して超満員札止めのチビッコ達の幻想をブチ壊します。
ちなみにこのヒーローショー企画原案は、毎朝スポーツのインチキ記者・大泉滉。
前回#15の合同リーグ戦構想など、見掛けによらずアグレッシブなプロレス脳を持った仕掛け人のようです。
東スポ記者から新日社長にまで立身出世したゴマ塩・WJ永島氏のプロトタイプといった所でしょうか。

チビッ子同士の諍い事こあそあれ、ヒール軍の入り込む余地などないと思われた遊園地のヒーローショー。
しかし、サタンデモンが毎朝スポーツの煽り宣伝記事をキャッチ、「一世一代の大芝居」として平和な花と緑の遊園地・向ヶ丘遊園ジャックを企てます。
例によって新聞報道をフル活用しアステカイザーをマークするサタンデモン。21世紀の今ならキュレーションの第一人者になっていたかもしれません。
ただ、今回の向ヶ丘遊園は「誤爆」とも言える別件なのですが…。
そんなサタンデモンは得意の魔術で全劇団員をヒール洗脳。
操り人形と化した劇団員はチャレンジマッチ再挑戦のゴローを公開虐殺します。
更に劇団員は超獣ブルーザーブロディの様に立錐の余地もない客席を暴走徘徊、ショーを楽しみに来たチビッコ達を恐怖のどん底に陥れました。
もちろん最後はホンモノのアステカイザーが向ヶ丘遊園に降臨します。
相変わらずアニメ化されるフィニッシュムーブでは、ちょっと趣向をこらしてジェットコースターでのデスマッチを展開。
パッと見で縄跳びにしか見えない作画を技術不足と断罪するかアバンギャルドと解釈するかは、プロレスファンにとっての一つの踏み絵なのかもしれません。

アホバカここに極まれりというトンデモストーリーとなった今回ですが、今はなき向ヶ丘遊園で遊んだ事のある昭和のチビッ子連中からすれば掛け値なしの「神回」だったはず。正門や観覧車、お花畑などなど当時の風景ショットが連発しました。
小田急沿線のチビッ子の聖地とプロレスの星による全面タイアップ。行った事のない私も何だか懐かしい気分になりました。