あの「勝プロ」が制作したモハメドアリのドキュメンタリー。
監督は勝新ではなくリックバックスターという方。公開は昭和49年10月、上映時間はたったの51分だったそうです。
しかしそもそも、相撲好きの座頭市と世界のアリは何つながりなのか…。私には知る由もありません。
この映画の製作期間(=密着期間)は2年半との事。
試合やトレーニングよりもプライベートショットを重視。“ピープルズチャンピオン”だけあって、黒人社会を取り巻く不条理に対する怒りや叫びが多かった感じです。
劇中歌はリッチーヘヴンス氏が担当。勝新の趣味かどうかは不明です。
Wikipediaによるとリッチー氏は伝説の3日間興業「ウッドストック」の初日トップバッターを務めたレジェンド。
ナレーションや効果音などの味付けが無いこの作品において極めて重要な役割を果たしています。
マッチメイクの経緯はよく分かりませんが、アリ的にはちょっとしたお小遣い稼ぎのノリだったのかもしれません。
ちなみに会場は武道館。4年後同じ場所で日本人ペリカン野郎と相まみえるなんて、この時は夢にも思わなかったでしょう。
このフォスター戦で5ラウンドKO予告をブチ上げていたアリ。
東京12チャンネルの「5R」看板を強奪して颯爽と登場したものの、結果はビッグマウス不履行の15ラウンド判定勝ちとなっています。
なお、ネット情報によると勝プロの借金体質はこの映画の大コケが起点になっているとの事。その後の勝プロ面白エピソードを鑑みると実に重要な51分だと言えるでしょう。